中途採用・転職活動の定点調査(2023年10月-12月)
現在の勤め先を選んだ理由は、「新しいキャリア・スキルを身につけることができる」が最多。20代の4割が「マネジメント」分野のリスキリングに興味があると回答
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、全国の企業、個人を対象に実施した、「中途採用・転職活動の定点調査(2023年10月-12月)」の結果を発表しました。
《TOPICS》
◆現在の勤め先を選んだ最も大きな理由は「新しいキャリア・スキルを身につけることができる」が11.3%で最多となり、前回の調査で最多だった「給与が良い(10.8%)」を逆転した
◆リスキリングで興味のある分野やテーマを聞くと、「データ分析(38.4%)」が最多。20代では「マネジメント」が4割と、ほかの年代よりも高くなった
【調査概要】
23年10-12月に中途入社者がいた企業は22.2%だった。23年12月の中途入社者に、前職の業種を聞くと「IT・通信・インターネット」が29.3%と最も高く、前回比(+8.3pt)、前年同月比(+9.7pt)ともに大きく増加した。現在の勤め先を選んだ理由を聞くと、「新しいキャリア・スキルを身につけることができる」が11.3%で最も高く、前回調査時に高かった「給与が良い(10.8%)」を逆転した。専門的なスキルや経験が必要とされる「IT・通信・インターネット」業界の転職者が増えたことから、自身のスキルアップを意識した転職が増加したと考えられる。
賞与の支給があった人に対し、2023年冬の賞与額をどのように感じるかを聞いたところ、「少ないと感じる」が57.4%で、昨年比16.3pt減の大幅減少となった。少ないと感じる理由を聞くと「物価上昇に見合ってないと感じるから(51.7%)」が最も高く、昨年比20.2pt増。また、「世間一般の平均値と比べると少額だから(44.8%)」では昨年比14.4pt減となった。社会全体に影響する物価高により、自分の賞与だけでなく周りも少なくなっていることから、意識の変化を生んでいると考えられる。
23年10月時点で、リスキリングの取り組みを実施、または実施予定の企業に対しその分野やテーマを聞いたところ、「マネジメント(39.8%)」が最も高く、次いで「営業スキル(37.8%)」となった。また、リスキリングを実施する社員の役職は「係長・職長・主任クラス(65.0%)」が最も高く、昨年と比較をすると「課長クラス(5.7pt増)」「部長クラス(6.1pt増)」と中間管理職層で大きく増加し、企業内でマネジメントスキルの向上が必要になっていることがうかがえる。
一方、現在リスキリングに取り組んでいる人、または必要性を感じている人に対して、興味のある分野やテーマを聞くと、「データ分析(38.4%)」が最も高かった。業種・職種を問わず、蓄積された膨大なデータの利活用が重要視されている昨今、分析ツールの充実も相まって、汎用的に使えるスキルとして正社員に人気が高いと考えられる。企業がリスキリングを実施している分野で最多の「マネジメント(33.9%)」は5番目で、企業と求職者でリスキリングが必要と考える項目に乖離が生まれる結果となった。企業では主任や中間管理職へのリスキリングに力を入れ始めているが、20代は「マネジメント」への興味が40.0%と他年代よりも高い。興味のある若年層のうちに、研修や実戦経験を積ませ、管理職になるための準備を行ってもよいかもしれない。
【調査概要】マイナビ「中途採用・転職活動の定点調査(2023年10月-12月)」
○調査期間/企業:2024年1月5日(金)~9日(火) 個人:2024年1月5日(金)~9日(火)
○調査方法/WEBアンケート調査
(調査主体:株式会社マイナビ アンケートモニター提供元:外部調査会社)
○調査対象/
<企業>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の経営者・役員または会社員で、中途採用業務を担当している人
本調査対象:上記のうち、前月採用活動を行った人、今後3カ月で採用活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
<個人>スクリーニング調査:従業員数3名以上の企業に所属している全国の20‒50代の正社員
本調査:上記のうち、前月転職活動を行った人、今後3カ月で転職活動を行う予定の人、直近3カ月に中途入社者がいた人
○有効回答数/
企業…スクリーニング調査:2,253名 本調査:855名
個人…スクリーニング調査:22,054名 本調査:1,385名※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合があります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社マイナビ/ 2月9日発表・同社プレスリリースより転載)