中小企業のDXに役立つ「手引き」と「AI導入ガイドブック」を取りまとめました
中堅・中小企業等のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた、「中堅・中小企業等向け『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」と、中小企業がAIを導入する際のノウハウをまとめた「中小企業向けAI導入ガイドブック」を取りまとめました。
1.背景
経済産業省では、中堅・中小企業等のDX推進を後押しするべく、DXの推進に取り組む中堅・中小企業等の経営者や、これらの企業を支援する機関が活用することを想定したDXの推進のための「手引き」を作成するとともに、中小企業が自らAIを導入する場合において、中小企業自身が自社の状況を踏まえて適切な導入方法を判断し、自社主導でAI導入を進められる状態を目指せるよう参考となるガイドブックを取りまとめました。
2.「中堅・中小企業等向け『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」
経済産業省では、企業のDX推進に向けて経営者に求められる対応を取りまとめたデジタルガバナンス・コードを公表するとともに、DX銘柄等の施策を通じて、好事例の創出・取組の紹介をしてきました。しかし、DX銘柄の選定対象となっている上場企業には大企業が多く、中堅・中小企業等がDXに向けたアプローチを考える際に、これらの好事例を参考にしにくい場合もあると考えられます。このため、DXの推進に取り組む中堅・中小企業等の経営者や、これらの企業の支援に取り組む支援機関の参考となるよう、中堅・中小企業等がDXの推進に取り組む際に求められること等について事例を交えて解説する「中堅・中小企業等向け『デジタルガバナンス・コード』実践の手引き」を作成・公表しました。同手引きでは、DXの進め方や、デジタルガバナンス・コードを実践している例等を紹介しています。
また、中堅・中小企業等のDXのモデルケースとなるような優良事例を選定する「DXセレクション2022」においてグランプリ、準グランプリ、審査員特別賞を受賞した企業の取組紹介動画及び全ての選定企業の取組概要資料を公開しました。
3.「中小企業向けAI導入ガイドブック」
また、これからAI導入にチャレンジする中小企業向けに、中小企業自身が自社の状況を踏まえて適切な導入方法を判断し、自社主導でAI導入を進められる状態になることを目的とした「中小企業向けAI導入ガイドブック」を作成・公表しました。「AI導入を目指しているが、何から準備して、どうやって始めればいいかわからない」、「AI導入に対して、いつ・どのようなステップで意思決定すればよいのかイメージができない」、などの悩みを抱える中小企業経営者及び担当者向けに、チェックリストやワークシートを埋めていくことで具体的な導入手順が学べる内容です。「中小企業向けAI導入ガイドブック」は、AI導入の検討段階や検討テーマに応じて、以下のラインナップで構成しています。
AI導入の検討段階に応じたAI導入ガイドブックのラインナップ
■AI構想段階
1) AI導入ガイドブック 構想検討パンフレット
※これからAI導入にチャレンジする企業は、まずコチラ!
■AI導入段階
2) AI導入ガイドブック 需要予測(製造)
製造業における売上や天気等のデータを活用した分析等
3) AI導入ガイドブック 予知保全
製造業における機械の故障予兆を振動・音響センサーデータ等を活用した検知等
4) AI導入ガイドブック 図面自動見積り
製造業の図面見積もりにおける図面データ、原価データを用いた効率化等
5) AI導入ガイドブック 需要予測(小売り、卸業)
小売業、卸業における売上や天気等のデータを活用した分析等
6) AI導入ガイドブック 外観検査(部品、良品のみ)
7) AI導入ガイドブック 外観検査(部品、不良品あり)
製造業の検品工程における画像認識の技術を用いた効率化等
※5から7は昨年度公表済み。
類似の課題を抱える企業が広く活用できることを目指し、本導入ガイドブックの周知・展開等を図っていきます。
<問い合わせ先>
商務情報政策局情報技術利用促進課長 武尾
担当者:(中堅・中小企業等向け「デジタルガバナンス・コード」実践の手引きについて)奥村、青木、又吉、毛利
(中小企業向けAI導入ガイドブックについて)金杉、上出
電話:03-3501-1511(内線3971~6)/03-3501-2646(直通)
03-3501-6073(FAX)
◆ 詳しくはこちらをご覧ください。
(経済産業省 / 4月8日発表・報道発表より転載)