『子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究』の結果を公表
公益財団法人21世紀職業財団では、このたび『子どものいるミレニアル世代夫婦のキャリア意識に関する調査研究』を実施し、その結果を取りまとめて公表いたしました。
本調査研究では、制度が整いつつある中で働き、子どもを育てているミレニアル世代(26~40歳)を対象として、夫婦がともにキャリア志向を持ち、家事・育児を担いながら、キャリアを形成できる要因は何か、他方で、両者あるいは片方のキャリアが停滞してしまう原因は何かを探りました。
<主な調査のポイント>
・就業状況の男女の違い
(1)仕事経験の男女差が大きい
(2)同じ勤続年数でも男女で職位構成の違いが大きい
・女性のキャリア意識と就業の特徴
(3)配偶者とキャリアについてよく話し合ってきた女性は管理職への昇進意欲が高い
(4)自分のキャリアよりも配偶者のキャリアを優先していこうと考えている女性が多い
(5)女性は子どもが生まれた後、働き方を大きく変えている
・マミートラックの実態
(6)総合職でも、マミートラックにいる人が約4割
(7)一旦、マミートラックに入るとなかなかそこから脱出するのは容易でない
(8)マミートラックを脱出できた理由は、上司の関わり、働き方の変更、家事・育児負担の減少
・男性の育児・キャリア意識
(9)男性の育児休業取得経験者の半数以上が家事・育児を行うことのメリットとして「仕事の効率化」を挙げている
(10)男性であれば残業をして当然という考えの上司だと、子育て中の男性部下の残業時間が長くなる
(11)キャリアアップの実感を持てていない男性は、デュアルキャリアカップルを志向しない
(12)男性は、子どもが生まれる前の夫婦の育児分担の考え方と現在の状況が乖離している
・夫の家事・育児と妻のキャリアアップへの影響
(13)配偶者(夫)が保育園や幼稚園への「お迎え」を週1回以上行うと、女性自身がキャリアアップできていると思う割合が高い傾向
・デュアルキャリアカップル(※)を志向しやすい環境
(14)職場の女性活躍推進の取組みが積極的に行われている場合、デュアルキャリアカップ志向の人の割合が高い
(15)上司が少し高い目標を与えている女性では、デュアルキャリアカップル志向の割合が高い
(16)育児休業を取得した男性では、デュアルキャリアカップルを志向する人の割合が高い
(17)男性において、仕事の面白さを感じた経験がない場合、夫婦ともキャリアアップはめざさない割合が高い
※夫婦がともに働くだけでなく、それぞれがキャリアを自律的に考えて形成し、仕事においても家庭においても充実した生活を実現する夫婦。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(公益財団法⼈21世紀職業財団 / 2022年2⽉2⽇発表)