コロナ禍の転職と副業に関する調査結果
転職で重視する項目TOPは「仕事内容のやりがい(66%)」、コロナショックで給与水準(48%)よりも自己成長性(59%)が重視される傾向に
ビジネスSNS「Wantedly」を運営するウォンテッドリー株式会社は、コロナ禍の転職と副業に関する調査結果を発表します。
調査サマリー
ビジネスSNS「Wantedly」ユーザーに対し、2021年9月28日から10月4日にかけ、Wantedly ユーザー計495名を対象に「コロナ禍における転職と副業に関する調査」を実施しました。
※本プレスリリースでは表記の簡略化のため、新型コロナウイルスの感染拡大を「コロナショック」と表記します。また、東京都で第一回の緊急事態宣言が発出された2020年4月以降から現在までを「コロナ禍」、2020年3月以前を「コロナ前」と表記します。
■ コロナ禍転職について
- 転職重視項目において、コロナ前から1位は変わらず仕事内容のやりがい(63%→66%)。コロナ禍になり、給与水準(53%→48%)よりも自己成長性(48%→59%)を重視する傾向に(コロナ前→コロナ禍)
- 年収が増えるにつれて転職において仕事内容のやりがい、給与水準、優秀な同僚を重視する傾向に
- 転職を考え始めた理由1位はスキルに関する意識の変化(38%)、次点で働き方に関する意識の変化(35%)
■ 副業
- 副業意欲について聞くと、97%が現在行っている、やってみたい、興味はあると回答
- 副業を行っている人の割合は年齢を重ねるほど増え、職種別では編集が最多(60%)に。
年収別に見ると、年収701~800万層(50%)についで年収300万以下の層(48%)が多いという結果に - 副業に対して最も求めることに着目すると、転職重視項目とは1位と2位が逆転し、1位が自己成長性(28%)で2位が仕事内容のやりがい(21%)という結果に
転職重視項目において、コロナショック前後でもやりがいTOPは不変
直近の転職において重視したことを聞いたところ、コロナ前に転職した人とコロナ禍で転職した人どちらにおいても「仕事内容のやりがい」が1位(コロナ前63%、コロナ禍66%)という結果に。コロナショック前後で最も差が見られたのは「自己成長性」で、コロナ前には48%であったのに対し、コロナ後は59%で11%増加しています。
■ 年収が増えるにつれて転職において仕事内容のやりがい、給与水準、優秀な同僚を重視
年収別転職理由では、「仕事内容のやりがい」、「給与水準」、「優秀な同僚」といった項目に年収の増大に応じて増大傾向が見られた一方で、「福利厚生」には減少傾向が見られました。
■職種別で転職理由を見ると、広報、カスタマーサクセス、営業がやりがいを、編集は社会的意義を重視
「仕事内容のやりがい」を重視する人の割合が過半数を超えた職種は、広報(88%)、カスタマーサクセス(63%)、営業(59%)、マーケティング(54%)、エンジニア(50%)という結果に。「仕事内容の社会的意義」を最重視した職種は編集(60%)のみという結果に
■コロナ禍転職者が転職を考え始めた理由1位はスキルに関する意識の変化(38%)、次点で働き方に関する意識の変化(35%)という結果に
コロナ禍で転職をした人を対象に、直近の転職を考え始めた理由を聞いたところ、「スキルに関する意識の変化」が38%で1位、「働き方に関する意識の変化」が35%で2位という結果に。一方で「給与に関する意識の変化」は6%にとどまりました。
■転職回数が増えると、転職において給与水準を重視する傾向に
転職回数別に転職理由を見ると、転職回数を増すごとに「給与水準」を重視する傾向にあるという結果に。
■デジタル人材、非デジタル人材で比べても仕事内容のやりがいはトップで変わらず
転職理由をデジタル人材と非デジタル人材に分けて比較して見るとどちらも「仕事内容のやりがい」が1位に。自己成長性が2位でデジタル人材が59%、非デジタル人材が53%、3位は給与水準でデジタル人材が53%、非デジタル人材が48%という結果になりました。
※デジタル人材:本調査においては、エンジニア、デザイナー、WEBディレクター・プロデューサー、データサイエンティスト、プロダクトマネージャーなど、デジタル領域の業務を行う人材のことをデジタル人材と定義しています。
副業の実施状況について。副業をやりたくない人は3%のみ
副業意欲について聞いたところ、副業を「やりたくない」という回答は3%と非常に少ない一方で、「現在行っている」と回答した人は、37%という結果になりました。2021年4月に行った調査と比較すると「現在行っている」と回答した人の割合は34%から37%へ、「やってみたい」と回答した人の割合も39%から40%へ微増しており、副業意欲は上昇傾向にあると考えられます。
■ 年齢を重ねるにつれて、副業を現在行っている人の割合が増大
年齢別で副業意欲を見ると、年齢を重ねるにつれて「現在行っている」人が増加し、35~39歳では42%の人が副業を行っているという結果に。
■副業を現在行っている人の割合は年収700万円代が50%と最多。次点が年収300万以下の48%という結果に
年収別で副業意欲について見ると、副業を「現在行っている」と回答した人の割合は年収701~800万円の層が50%と最多で、次点が年収300万円以下で48%という結果に。最も少ないのは年収301~400万の層で26%となり、年収401万以上の層においては年収の増大につれて副業を行っている人の割合が増加する傾向が見られました。
■ 副業を現在行っている人の割合が一番多い職種は編集(60%)という結果に
職業別で副業意欲について見てみると、「現在副業を行っている」と答えたのは編集(60%)が一番多く、次にデザイナー(48%)、マーケティング(46%)という結果に。副業をやりたくないという回答が10%を超えた唯一の職種は広報(13%)という結果に。
副業において最も重視する項目について。自己成長性がトップ
副業に対して最も求めることを聞いたところ、1位は「自己成長性(28%)」、2位は同率で「給与水準(21%)」と「仕事内容のやりがい)(21%)」となりました。
■職種別では、経営企画、マーケティング、デザイナー、エンジニアで自己成長性が1位に
職種別で副業に対して最も求めることを見ると、5職種で1位と最多だったのが「自己成長性」で回答割合はマーケティング(41%)、経営企画(37%)、デザイナー(29%)、エンジニア(28%)、営業(24%)という結果に。
■デジタル人材、非デジタル人材で副業に最も求めることを比べると、仕事内容のやりがい、自己成長性、勤務形態の柔軟性、カルチャーマッチで3%以上の差が
副業に対して最も求めることについて、デジタル人材、非デジタル人材に分けて比較しました。どちらも「自己成長性」がトップでデジタル人材の方が3%低く、2位の「仕事内容のやりがい」ではデジタル人材のほうが4%高い結果に。デジタル人材が転職で重視する項目の1位が「仕事内容のやりがい」で2位が「自己成長性」だったため、TOP2が逆転する結果になりました。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ウォンテッドリー株式会社/10月28日発表・同社プレスリリースより転載)