変遷する新卒一括採用 5世代意識調査
360度コンピテンシー評価と BIG5 と IAT(潜在連合テスト)、2つのアカデミックな知見るを取り入れた気質診断(国際特許取得済)の結果を基に人工知能が評価を補正・分析する人材分析ツール『GROW360』を提供するInstitution for a Global Society株式会社(本社・東京都渋⾕区、代表取締役社長・福原正大、以下 IGS)は、1950年~1964年生まれの「しらけ世代」(現在56~70歳)、1965年~1970年3月生まれの「バブル世代」(現在50~55歳)、1970年4月~1982年生まれの「氷河期世代」(現在38~49歳)、1983年~1987年3月生まれの「プレッシャー世代」(現在33~37歳)、1987年4月~2000年生まれの「ゆとり世代・さとり世代」(現在20~32歳)の5世代それぞれの時代の新卒一括採用に関する調査を実施。時代背景、景気状況、採用手法の変遷により移り変わる新卒採用事情や、当時の体験等について調査しました。
<調査結果詳細(一部抜粋)>
■応募企業探しの手法の変遷
就職活動時の企業探しの手法に関しては、デジタルメディアなどが存在しない「しらけ世代」においては大学のキャリアセンター(就職課)を活用する人が48.5%と最多でした。調査のフリー回答では「オフィス街にある大手企業を端から端まで訪ね、説明会に参加させてもらった」という声もありました。
「バブル時代」には大量一括採用のトレンドにあわせ、ハガキで情報を取り寄せるという手法が急増(28.0%)。就活情報冊子や企業自らがパンフレットを送り、そこで情報を得る人が増えたのもこの世代です。(15.0%)
新卒就職活動を支援するデジタルメディアが台頭しはじめた「氷河期世代」から、就職活動ナビサイトを活用したという人が増え(47.2%)、その後の「プレッシャー世代」においてはさらに就職ナビサイトの活用率は67.6%とピークに達しますが、「ゆとり・さとり世代」で56.6%と若干落ち込んでいます。
「氷河期時代」から存在感を現した複数企業連動の就活イベントへの参加(28.3%)は、「プレッシャー世代」(37.1%)、「ゆとり・さとり世代」(43.4%)と上昇傾向にあります。
大学のキャリアセンターを活用したという人は「バブル世代」(36.5%)、「氷河期世代」(41.5%)と、「プレッシャー世代」(32.4%)、「ゆとり・さとり世代」(39.6%)と、デジタルを介した仕事探しがさかんになってきた世代においても4割程度の学生が活用していることがわかります。近年の活用のされ方としては、OB・OGリストや企業応募の際のエントリーシートの事例、企業ごとにファイルされた選考ステップの詳細情報などを閲覧しに立ち寄るようです。
「ゆとり・さとり世代」では新卒採用人材を企業に紹介するエージェントを利用したという人が30.2%にのぼり、これは従来世代にはなかった傾向です。
■選考過程の変遷
履歴書の提出以外に、自己PRをする企業ごとに用意されたフォーマットで自身の学生時代の活動や長所を工夫を凝らして紹介する「エントリーシート」が普及しはじめたのが「氷河期時代」。
「プレッシャー世代」はIT化が飛躍的に進み、履歴書、エントリーシート、適性テストなどがWEBを介して提出できるような仕組みが整備された世代。「ゆとり・さとり世代」では、WEBでの適性検査を経験したという人は84.9%にのぼります。
■事前選考は“リモート”“人物を見る”傾向に
「ゆとり・さとり」世代の選考過程において新しく出現したのが、動画面接と動画PRの送付、また、客観的評価を加味する360度評価です。
人手不足により売り手市場の様相を呈する新卒人材市場において、企業はより、自社の社風や事業と親和性の高い人材を採用し、定着・活躍することを望む傾向にあります。その中で、事前選考においても学生のキャラクターや能力を把握したうえで面接に望み、ミスマッチを回避するという戦略に活用されるのが動画PRによる一次選考や360度評価です。
■「差別」に対する実感は?
男女や学歴による差別の有無を、「同職種の選考過程における男女・学歴差別(採用数の差など)はありましたか?」を聞いたところ、「あった」と回答した比率がもっとも高かったのは「ゆとり・さとり世代」であるという結果になりました。
「ゆとり・さとり世代」のうちほぼ半数の48.9%が「男女差別があった」と答えており、「学歴差別があった」と答えている人もほぼ半数の46.5%にのぼりました。
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(Institution for a Global Society株式会社 / 2月28日発表・同社プレスリリースより転載)