新卒採用 親を対象とした施策目立つ
親が子どもの就活に関心を持つことが増え、新卒採用時に企業が学生に親の入社承諾を得ているかを確認するオヤカクという言葉が流行の兆しを見せている。マイナビが新卒採用実績のある国内企業を対象に2019年2月から3月に実施した「2020年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」では、20年卒の内々定辞退対策として「保護者への情報提供」を予定する企業が6.5%あり、親対策への意識が広がりつつある。
タクシー大手の国際自動車は、学生と親に社内を開放するオープンカンパニーを毎月開催。マイナスのイメージが強い業界の印象を改める機会を提供している。また、ニトリは2019年卒の新卒採用で福利厚生資料を学生と親に送っており、大手企業でも親を対象とした施策が目立つ。(日本経済新聞より)
マイナビが今年就職活動を終えた、もしくは就職活動中、および2018年3月に卒業した就職活動経験のある子どもを持つ親へ2018年11月に実施した「就職活動に対する保護者の意識調査」では、子どもが内定した企業への入社に「反対したことがある」親が5.6%いた。また、自分が知らない企業の内定を得た場合「本当にその企業でよいのか問う」割合は26.1%に上る。
親から入社に反対されれば、自身の選択に不安を持ち入社を考え直す学生もいるだろう。企業側には、学生が親に自信を持って企業を説明できるような支援や、親への直接の情報提供など、安心して入社してもらうための施策が求められる。
(『日本の人事部』編集部)