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ニュース
社会 教育・オピニオン
掲載日:2019/02/15

国内で最も優先すべきリスクは「地震・風水害等、災害の発生」(41.9%)で3年連続トップ~日本企業における『企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査2018年版』、『アジア進出日系企業におけるリスクマネジメントおよび不正の実態調査』:トーマツ

有限責任監査法人トーマツ(東京都港区、包括代表 國井泰成)は、日本の上場企業を対象とした「企業のリスクマネジメントおよびクライシスマネジメント実態調査」2018年版(以下、「日本版」という)と、アジア(インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、中国およびインド)にある日系企業拠点に対して、「アジア進出日系企業におけるリスクマネジメントおよび不正の実態調査」2018年版(以下、「アジア版」という)を本日同時に公表します。

日本版では、リスクマネジメントならびにクライシスマネジメントの認識や、その準備・対応策の現状把握を目的に調査を実施し、430社から有効回答を得ました。また、アジア版では、413件の有効回答を得ました。


<TOPICS>
【日本版】
・国内で最も優先すべきリスクは「地震・風水害等、災害の発生」(41.9%)で3年連続トップ
・「原材料ならびに原油高の高騰」が国内で最も優先すべきリスク9位に上昇。海外拠点では「市場における価格競争」への課題意識も高まっている
・クライシス発生時の成功要因として、クライシス経験企業はリーダーシップの発揮を、過去に経験していない企業はクライシスへの事前準備を重視


【アジア版】
・原材料、原油高、価格競争等「経済環境関連」リスク、人材流失、人件費高騰等の「人材・労務関連」リスクを優先すべきリスクとする回答が増加した
・特に人材流失、人材不足が優先すべきリスクという回答が増加し、成長市場であるアジアの特徴が浮き彫りになった
・購買・営業・製造における管理職による不正が多い傾向は変わらない
・モニタリングを含む事後的に不正を発見する内部統制の強化により、不正発見件数は増加しつつある


■日本版の主な調査結果
1.上場企業において最も優先して着手すべきリスクの種類

日本国内において最も優先して着手すべきリスクの種類は、前々回調査の2016年、前回調査の2017年に引き続き「地震・風水害等、災害の発生」が41.9%で3年連続の最多となりました。日本国内ではこれまでも数多くの自然災害が発生してきましたが、2018年に発生した台風、豪雨、地震といった災害の影響がリスクに対する企業の意識を高める一因となっているようです。2位は2017年調査時には3位であった「人材流出、人材獲得の困難による人材不足」の28.3%、前回2位であった「法令順守違反」は24.6%で3位に順位を下げました。昨今の製品やサービスに関する品質不正を背景に、「製品/サービスの品質チェック体制の不備は20.5%と、前回調査の5位から4位へと順位を上げたほか、「原材料ならびに原油高の高騰」が前回13位から9位になりました。

海外拠点においては、「法令順守違反」が23.6%で1位(2017年は2位)となりました。国内外を問わず、コンプライアンスに関するリスクは、前回調査でも注目が高まっていることが見て取れましたが、2位に入った「子会社に対するガバナンス不全」と併せ、今回の調査でも企業における危機意識の高まりが結果として明らかになりました。

日本国内において1位となった「地震・風水害等、災害の発生」は海外拠点において4位(2017年は6位)となっています。生産拠点等の事業拠点が海外に移る中で、日本企業にとって災害への対策が急務となっている意識が見受けられます。


2.上場企業における「リスクマネジメントプラン」の拠点別策定状況
国内本社、国内子会社、海外子会社統括拠点、海外子会社、それぞれにおける「リスクマネジメントプラン(※)」の策定状況を聞いたところ、国内本社は、「実施している」61.9%(前回60.6%)、「一部実施している」26.5%(前回28.9%)と割合は若干下がっているものの、両者を合わせて9割近い高水準となりました。国内子会社においても、「実施している」37.4%(前回33.0%)、「一部実施している」27.4%(前回27.5%)と合わせて6割以上の企業がリスクマネジメントプランを策定していることがわかりました。

2017年版の結果と対比したところ、国内子会社、海外子会社統括拠点、海外子会社で、「実施している」「一部実施している」の割合の合計が増えました。このことから、リスクマネジメントに対する企業の意識が、高まっており、各拠点におけるリスクマネジメントの意識が高まってきているといえます。


3.上場企業がこれまでに経験したクライシスの分析
発生年に関わらず、グループ内でこれまでにクライシス経験があるかどうかを聞いたところ、全回答企業の54.2%にあたる233社が「経験あり」と回答しました。業種別にみると、陸・海・空運(75%)、小売・流通(64.1%)金融業と不動産業(ともに63.6%)が、他の業種に比べ経験した企業の割合が高いことがわかりました。

過去にクライシスを経験した233社を対象に、クライシス発生時の対処ステージ(初動対応~事態沈静化)までの成功要因を3つまでの選択形式で聞いたところ、最も多かったのは「トップのリーダーシップ、トップダウンでの迅速な意思決定がなされた」(51.1%)、つづいて「情報収集・伝達ルートと収集情報の分析・判断のルールが整備されていた」(46.8%)でした。他方、過去にクライシスを経験していない177社へ対処ステージにおける成功要因と想定される要素を聞いたところ、最も多くの支持を集めたのは「クライシス発生に備えた事前の組織の枠組み」と「クライシス発生に備えた事前の準備ができていること」(ともに57.6%)であり、経験企業で割合の高い結果となった「トップのリーダーシップ、トップダウンでの迅速な意思決定がなされること」は、53.1%の3位にとどまりました。クライシスを経験した企業は組織のリーダーによるリーダーシップの発揮やトップダウンでの迅速な意思決定を成功要因として挙げる一方で、過去にクライシスを経験していない企業はクライシスに備えた組織の枠組みや、規定整備、訓練といった「準備」の要素を重要視する傾向があり、クライシス経験の有無によって意識の違いが現れる結果となりました。

 

<報道関係者からの問い合わせ先>
有限責任監査法人トーマツ
広報担当 新井、内山
(デロイト トーマツ コーポレート ソリューション合同会社)
Tel: 03-6213-2050
Email: audit-pr@tohmatsu.co.jp

 

◆本リリースについては、こちらをご覧ください。

(有限責任監査法人トーマツ http://www2.deloitte.com/jp/ / 2月14日発表・同社プレスリリースより転載)

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