「介護離職ゼロ」について、56.7%は正しく理解せず。介護休業制度について、78.4%は内容を知らない~第10回『介護に関する意識調査』:オリックス・リビング
有料老人ホーム・高齢者住宅を運営するオリックス・リビング株式会社(本社:東京都港区、社長:森川 悦明、以下「オリックス・リビング」)は、「介護の日」(11月11日)に合わせ、今年も全国の40代以上の男女1,238名(男性747名、女性491名)を対象に、第10回「介護に関する意識調査」を実施しました。
本調査は、「介護の日」が制定された2008年から毎年実施しており、10回目を迎えた今回の主な傾向として、外国人が介護業界で働くことについては、半数以上がポジティブな回答を挙げ、「介護離職ゼロ」の意味については、半数以上が誤認している結果となりました。また、初年度より取り続けている家族の介護に対する不安については、不安を感じる人が10年間で最も少ないことが分かる結果となりました。
今回のアンケートでは、11月11日が「介護の日」に制定されていることを「聞いたことはある」「内容まで理解している」と回答した人は23.6%で、過去最高でした。「介護の日」が今後広く認知され、人々が将来や介護について考えるきっかけとして、今回のアンケート結果をご活用いただければと思います。
オリックス・リビングは、「介護に関する意識調査」の結果を踏まえ、お客さまの声に耳を傾け、今後もサービス向上に努めてまいります。
<調査結果>(一部抜粋)
1.外国人技能実習生について
【外国人が介護業界で働くことについて、51.9%が「人手不足解消につながる」】
今年11月より施行される「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律(技能実習法)」にて介護職種が追加されるにあたり、外国人が介護業界で働くことについて聞いたところ「人材不足が解消されて良い」と回答をした人が最も多く、全体の51.9%となり、男女別に見ると、男性56.6%に対し、女性は43.2%でした。逆にネガティブな回答としては「言葉が通じないのではないかという不安がある」(43.2%)、「文化の違いによる不安がある」(43.2%)という結果となりました。
2.介護と仕事について
【「介護離職ゼロ」について、56.7%は正しく理解せず】
政府が一昨年発表した「新三本の矢」の一つに掲げる、仕事と介護の両立ができず介護により離職する人をなくすための政策である「介護離職ゼロ」の内容について聞いたところ、「わからない」(34.9%)という回答と「介護職員の離職を防いで、介護業界の人手不足を解消するための政策」(21.8%)といった間違った解釈を合わせ56.7%が正しく理解をしていませんでした。昨年から結果に大きな差は見られず、国民の理解が進んでいないことがわかる結果となりました。
就業している人へ、家族を介護する必要が生じた場合の「仕事」と「介護」の両立について聞いたところ、「できると思う」と回答した人は8.6%となり、調査開始以来4年連続で1割未満となりました。男女別に見ると、男性(55.6%)よりも女性(64.8%)の方が「できないと思う」と回答した人が多く、2016年4月に施行された「女性活躍推進法」の効果はいまだ見られない結果となりました。
【介護休業制度について、78.4%は内容を知らない】
介護休業制度について、「聞いたことはあるが、内容まではわからない」(49.2%)、「知らない」(29.2%)と合わせて78.4%が、内容を知らないという結果となりました。一方「内容を知っている」と回答した人は、女性(18.2%)よりも男性(23.4%)の方が多い傾向にありました。
介護休暇を利用する場合、障害となる事項について聞いたところ、「収入が減少するかもしれないという不安」(43.8%)、「介護休暇を取得すると復帰しづらい」(39.3%)、「実際に利用している人がいない」(28.1%)という結果となりました。また男女年代別にみると、「介護休暇を取得すると復帰しづらい」と回答したのは、男性40代が35.5%に対し、女性40代は50.0%と差が開いており、女性活躍推進法の基本原則である「仕事と家庭の両立を図るために必要な環境の整備」については、喫緊の課題となっていることがうかがわれました。
◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(オリックス・リビング株式会社 http://www.orixliving.jp/ /10月30日発表・同社プレスリリースより転載)