「柔軟な働き方」が重要と認識する声が各国で増加傾向~マンパワーグループ労働白書『自分らしい働き方~柔軟性を重視するキャンディデイトたち』:マンパワーグループ
総合人材サービスのマンパワーグループ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:池田 匡弥、以下「マンパワーグループ」)は、日本を含む19ヵ国の労働力人口を構成する14,000人を対象に「求職活動で一番重視するポイント調査」を実施。調査結果をベースとした労働白書「自分らしい働き方~柔軟性を重視するキャンディデイトたち」を発表しました。
◇「柔軟な働き方」とは
柔軟な働き方とは、人材マネジメント施策を考える上で、もはやひとつの選択肢ではなく、組織が優秀な人材をひきつけ育成する上で欠かせない取り組みです。マンパワーグループが実施した「求職活動で一番重視するポイント調査」では、「柔軟な働き方」を下記の8種類に定義しました。これら全てを導入できる企業は多くありませんが、多様なライフステージにあるキャンディデイトの採用・リテンションのため、企業は様々な取り組みを実施しています。
1. 柔軟な出退勤時間
2. 完全在宅勤務/勤務地自由
3. 勤務シフトの選択制
4. 一部在宅勤務
5. コンプレストシフト/コンプレストワークウィーク※
※1日あたりの就業時間を長くし、就業日数を少なくする勤務形態。 例:10時間/日×4日間
6. リフレッシュ休暇・サバティカル休暇または休職制度 例:長期休暇
7. 無制限の有給休暇
8. 育児・介護休暇
◇「柔軟な働き方」を求める声が増加
過去2年間において追跡調査を行った5ヵ国のうち4ヵ国(中国、米国、オーストラリア、英国)で、柔軟な勤務形態をキャリアに関する決定の三大要素のひとつに挙げる回答者が増えています。柔軟な働き方が重要だと答えたキャンディデイトの数は、わずか1年の間に、中国で30%、米国で29%、オーストラリアで21%増加しました。柔軟な働き方を求める声が高まっている背景には、多国籍企業の台頭、労働力人口の構成変化(ミレニアル世代の増加など)、労働組合の存在、技術系企業の影響、景気・雇用動向、混雑・インフラ未整備・公共交通機関不足による長時間通勤など、各国特有の幅広い要因があります。
◇国により最も求められる「柔軟な働き方」の種類は様々
全体で見ると、最も希望が多かった勤務形態は、「柔軟な出退勤時間と完全在宅勤務/勤務地自由」でした。キャンディデイトのうち 26%が、柔軟な出退勤時間を一番重視すると答え、これに続き「在宅勤務/勤務地自由」が22%でした。3番目に多かったのは、「シフトの選択性」(15%)で、育児・介護休暇、リフレッシュ休暇・サバティカル休暇、無制限の有給休暇は約5%でした。国別の結果では、各国の物流、経済、文化など様々な背景により最も求められる「柔軟な働き方」の種類は様々でした。例えば中国では、国内の経済的要因が影響しています。企業が急成長を遂げている中国では、業績を上げるために長時間の献身的な労働が必要とされます。そのストレスから多くの社員が、休息や充電、スキルアップを目的とする長期休暇を希望しています。
◇「働き方」を見直すとき
柔軟な働き方を求める声は、弱まる兆しが見られません。リモート勤務や、都合に合わせて出退勤時間を調整できる制度を利用した経験がある人は、その特典を手放したがりません。世界のトップ人材の採用・確保を目指す企業は、キャンディデイトの関心に適切に対応する必要があります。キャンディデイトの嗜好と経済のグローバル化に後押しされて、もはや待ったなしの状況が生まれているのです。企業は今、国境を越えた業務展開や、世界中のクライアントおよびサプライヤーとの連携を迫られています。そのため、キャンディデイトの声だけでなく、ビジネスモデルの変化からも、「柔軟な働き方」を検討・導入していく事が求められています。
【調査概要】
調査時期 : 2016年10月18日~11月18日
調査対象 : 現在労働力人口を構成する(定年退職者や主婦・主夫は除く)18~65 歳の方
国別内訳: アルゼンチン (n=731)、オーストラリア (n=748)、ブラジル (n=751)、中国 (n=725)、コロンビア (n=747)、コスタリカ (n=248)、ドイツ (n=785)、インド (n=752)、日本 (n=775)、メキシコ (n=761)、オランダ (n=753)、ノルウェー (n=794)、パナマ (n=248)、ペルー (n=731)、ポーランド(n=749)、スペイン (n=750)、スウェーデン (n=763)、英国(n=766)、米国 (n=1,384)
◇労働白書「「自分らしい働き方~柔軟性を重視するキャンディデイトたち」」の詳しい内容は、こちら(PDF)からご覧ください。
◇労働市場の現状と将来を見通し、次に何が起こるかを予測する「マンパワーグループ リサーチセンター」
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(マンパワーグループ株式会社 http://www.manpowergroup.jp/ /8月3日発表・同社プレスリリースより転載)