企業研修、採用、評価、人材開発、労務・福利厚生のナレッジコミュニティ

【ヨミ】ヤクインタイショクイロウキン 役員退職慰労金

在任中の会社への貢献・功労をねぎらう意味で、取締役や監査役に支給される退職金のことです。「お手盛り」の危険があるため、金額、支払時期、方法などについては会社の定款に定めるか、株主総会の決議によらなければならない、とされています。
(2005/7/25掲載)

役員退職慰労金のケーススタディ

株主が支払いに反対するケースが増えている
上場企業300社が「廃止」を打ち出す動きも

役員退職慰労金の具体的な支給手続きとしては、まず取締役会で退任する役員に退職慰労金を支払うか否かを協議します。次に株主総会を開催し、取締役会へ具体的金額、時期、方法などの決議を一任します。社内規定などの内規がない場合は、株主総会で具体的金額を提示して決定することもあります。

金額の算定式は各社各様ですが、退任時の最終月額報酬や在任年数に、役職に応じた係数(功績倍率)を掛け合わせて算出するのが一般的なようです。また、類似会社の役位別1年当たりの平均退職金に在任年数を掛ける方式を採用する企業もあります。

会社の躍進に大きく貢献した創業社長などについては、加算金が上乗されることもめずらしくありません。功績倍率や加算金は企業が定める規定によって異なります。日本の企業の大半は退任する役員全体の受取総額の開示にとどめて、個別役員の受取額は公表していません。

しかし株主総会で算定基準が不透明だったり、個別役員の支給額が開示されなかったりなどという理由で、株主が退職慰労金の支払いに反対するケースが増えています。欧米のように役員の受取額の個別開示を義務付けるべきだとの声も強まっています。

最近では、退職慰労金の廃止を打ち出す企業が増えてきました。日本経済新聞社が3月期決算の全国上場企業(新興市場を除く)約1680社を対象に調査したところ、2006年3月期で廃止を表明した上場企業は100社を超え、累計では300社となり、5社に1社に上りました。

たとえば、東京ガスは役員退職慰労金をやめ、前の期の会社全体と担当部門の業績を反映させた報酬に一本化することを決めました。また、沖電気工業は監査役を除き、基本報酬と業績に連動した役員賞与、ストックオプション(株式購入権)などの構成に切り換えました。在任期間に応じて固定的に積み上がる退職慰労金をやめ、より会社業績や株主利益に連動した報酬制度にすることで、役員に企業価値を意識した経営を促す一方、株主から見た公正性、透明性を高める狙いがあるようです。

記事のオススメ、コメント投稿は会員登録が必要です

あわせて読みたい

業績連動型賞与
会社あるいは部門ごとの業績を賞与支給額に連動させる制度。成果主義へ移行する企業のほとんどが採用しています。一般的には全社業績で賞与原資を決め、各部門の目標達成度などに応じて配分額を決める企業が多いようです。
リストリクテッド・ストック
「リストリクテッド・ストック」(Restricted stock)とは、自社の現物株式を役員などに直接付与する株式報酬制度の一種で、一定期間の譲渡制限を設定することにより、付与対象となる役員に中長期の企業価値向上に向けたインセンティブ付けを行うしくみです。「特定譲渡制限付株式」とも言われ、株式の付与...
家族手当
配偶者や子供のいる社員に対して、基本給とは別に支給される手当です。会社によって金額に違いがありますが、配偶者に1万円程度、子供(1人)には5000円程度が支給されるケースが多いようです。欧米の企業では給与は基本給が主体で、家族手当にあたるものは見当たりません。日本独特のシステムと言えそうです。

関連する記事

2013年役員報酬・賞与等の最新実態
労務行政研究所(理事長:矢田敏雄)では、調査資料が少ない役員の年間報酬(報酬月額・年間賞与)その他処遇に関する調査を1986年以降継続して行っています。本記事では、その最新調査結果の中から「常勤役員の報酬・賞与の水準」「業績連動型報酬の導入状況」を中心に、取り...
2014/06/16掲載人事・労務実態調査
2012年 役員報酬・賞与等の最新実態
民間調査機関の労務行政研究所(理事長:矢田敏雄)では、調査資料が少ない役員の報酬・賞与その他処遇に関する調査を1986年以降継続して行っています。本記事では、その最新調査結果の中から「常勤役員の報酬・賞与の水準」を中心に、取り上げます。
2013/06/17掲載人事・労務実態調査
常勤役員の報酬・賞与等の最新実態――年間報酬の額、賞与の割合など
成果主義やコーポレートガバナンスの高まりの中、役員報酬の業績への連動や退職慰労金の廃止など、役員の報酬制度に関する見直し・再構築の動きが急速に進んでいます。こうした中、労務行政研究所では「役員の報酬・賞与、退職慰労金などに関する調査」を実施しました。本調査は1...
2008/08/08掲載人事・労務実態調査

関連するQ&A

非常勤の役員報酬について
お世話になります。弊社には税理士の非常勤役員がいるのですが(監査役です)、今回毎月の報酬とは別に税理士としての業務に対して、報酬を支払うことになりました。この場合、この報酬は、「役員報酬」なのか「弁理士等報酬」なのか、ご意見をお聞かせ頂ければと思います。(この報酬は1回限りです)よろしくお願いします...
役員報酬の賞与の損金扱い
役員の賞与は損金扱いできないと聞いております 現在は役員報酬規定はありません。 役員は現在賞与支給してません。 今後役員特別手当を6月と12月に支給する場合。 支給額 6月 100分の160 12月100分の160 上記内容で役員報酬を規定しても賞与とされ損金扱いはできないでしょうか よろ...
給与(役員報酬)の月2回払い
いつも御世話様でございます。 当社は毎月25日に役員報酬を支払っております。この7月は役員改選もあり、役員報酬の改訂月にあたります。 内輪のごたごたで恥ずかしい話ですが、25日の支払いまでに改訂額が決まらず、25日は一旦現行の報酬額を支払い、7月31日に差額分(アップ分)を支払うことになりました。 ...
新たに相談する
相談する(無料)

「人事のQ&A」で相談するには、『日本の人事部』会員への登録が必要です。

新規登録する(無料) 『日本の人事部』会員の方はこちら
業務に関するちょっとした疑問から重要な人事戦略まで、
お気軽にご相談ください。
各分野のプロフェッショナルが親切・丁寧にお答えします。

関連するキーワード

分類:[ 雇用 ]

注目のキーワード解説をメールマガジンでお届け。

「よくわかる人事労務の法改正」ガイドブック無料ダウンロード

50音・英数字で用語を探す

注目コンテンツ

【人事の日制定記念企画】
オピニオンリーダーからのメッセージ

HR領域のオピニオンリーダーの皆さまから全国の人事部門に向けてメッセージを頂戴しました。


人事メディア情報

人事メディア情報

人事・労務関連の代表的なメディアをご紹介いたします。


採用の進化を担う リクルートのRPO<br />
経営戦略に貢献する採用活動を実現

採用の進化を担う リクルートのRPO
経営戦略に貢献する採用活動を実現

リクルートキャリアでは、2011年から新しい価値――「採用の最適化」を...