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【ヨミ】イノベーション イノベーション

語源は英語で「変革する」「刷新する」という意味の動詞innovateの名詞形innovation。経済活動において既存のモデルから飛躍し、新規モデルへと移行することを意味します。日本語ではよく「技術革新」の同義語として使われますが、本来は新しい技術を開発するだけでなく、従来のモノ、しくみ、組織などを改革して社会的に意義のある新たな価値を創造し、社会に大きな変化をもたらす活動全般を指すきわめて広義な概念です。
(2009/6/22掲載)

イノベーションのケーススタディ

技術革新だけがイノベーションではない
大切なのは変化を生み出す環境づくり

イノベーション研究の始祖といわれるオーストリアの経済学者J・A・シュンペーターが1912年に著書『経済発展の理論』で上記のように定義して以来、「イノベーション」という言葉は、経済学・経営学をはじめ広く社会科学的な用語として使われるようになりました。

日本でも「人口減少社会」に突入した2005年あたりから、1人当たりの労働生産性を高めて持続的な経済成長をはかる決め手として、イノベーションが盛んに論じられるようになりました。東京大学大学院情報学環の坂村健教授によれば、イノベーションはそれを起こす対象の違いによって、大きく次の三つに分類されるといいます。

  1. 画期的な製品やサービスを生み出す「プロダクト・イノベーション」
  2. 生産方式や運用方法を刷新する「プロセス・イノベーション」
  3. 社会の制度や構造を転換する「ソーシャル・イノベーション」

プロダクトとプロセスの両イノベーションについて、日本が世界のトップレベルにあることは言うまでもありません。プロダクト・イノベーションでいえば、トヨタのハイブリッド車「プリウス」や、最近では任天堂のゲーム機「ニンテンドーDS」などが代表例。ヤマト運輸がはじめた宅配便も物流サービスにイノベーションを起こしました。生産効率の向上を図るプロセス・イノベーションなら、世界に誇るトヨタの「カンバン方式」を思い浮かべるといいでしょう。

しかしながら日本は、3番目のソーシャル・イノベーションを起こす力が弱く、それはまさにイノベーションという言葉を「技術革新」という枠組みだけでとらえがちな傾向と表裏一体の問題点である、と坂村教授は指摘しています。制度やしくみを大胆に変革し、新しいアイデアが生まれやすい社会環境をいかにして創るか――いわば「イノベーションのためのイノベーション」がこれからの課題。それは個々の企業の組織改革や人材マネジメントにも通じるテーマではないでしょうか。

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