問題を起こしたスタッフの上司にメールで共有するのはパワハラか
	ご相談をさせていただきます。
 質問は2点になります。
 表題の「問題を起こしたスタッフの上司にメールで共有するのはパワハラか」と、
 「スタッフ指導を現地確認で行うことはパワハラか」です。
 
 当方はリハビリの療法士(理学療法士、作業療法士、言語聴覚士)が約80名在籍しております、急性期病院リハビリ科の部署長をしております。
 組織上、80人を4グループに分けてグループ長を置き、更に各グループ3班にわけ班長を置いて、4人のグループ長と12人の班長で運営しています。グループ長は班長の、班長は班員の人事評価者です。
 
 ある日ある療法士(Aとします)が、患者さんへのリハビリを適切に実施していない報告がほかのZ療法士から上がり、指導をすることになりました。リハビリ開始から1週間しても車椅子にも乗せず寝たきりにしているとのこと。
 まずは本当に不適切な業務内容であったのかの確認をする必要があり、A療法士、Aの所属班長のB班長、B班長の長であるCグループ長に、院内メールで「問題が起きたので状況の聴取をさせていただきたい」旨を送信しました。
 ところがA療法士は、「なんで関係のないB班長やCグループ長にまでメールするのか。Z療法士と私と患者さんの問題だ。パワハラじゃないか。」と言っているそうです。
 
 B班長やCグループ長はAの人事評価者であり、Aの不適切業務は当然知るべきで、パワハラだと言うことは絶対におかしいのではないかと感じます。むしろそうやって直接私に言わないまでも、そういう反応を他の療法士にこぼすこと自体、私へのハラスメントではないかと感じる部分もあります。
 一つ目の質問は、このように問題を起こしたスタッフの人事評価者である上司に、メールで共有するのはパワハラにあたるのでしょうか、です。
 
 2つ目の質問になります。ちょっと前置きが長くなりますが。
 結局A療法士は不適切なリハビリをやっていたようでした。「今はちゃんとやっている。見守ってほしい。」と、私に伝言してほしいとAがY部署長補佐に頼んだようで、伝え聞きました。
 
 Aは部署長である私のことを日常的に避けており、この1年は目も合わせず直接会話したことはありません。もともと20年前、私が入職し新人だったころの指導役が私の5年先輩のAでありましたし、2年ほど前も別件の不適切業務内容で、Aの人事評価を私が低く付けた経緯があり、私の存在を煙たがっております。したがって今回のAの不適切業務の是正対応も、私から一方通行のメールで終わり、Aの反応はほかのスタッフから伝言という形になっておりました。組織としてあるまじき状態かと思いながら。
 
 Aの不適切リハビリが是正されつつあった一か月後、ほかの患者さんでまたAの不適切リハビリが判明しました。
 患者さんが「なんであの人(A)はちゃんとやってくれないんだろう」と、代診したスタッフが聞き、「患者さんに不利益が生じている」と私に報告してくれました。
 患者さんから直接不満が出ることはあってはならないことであり、すぐにAとB班長、Cグループ長で話し合いを行いました。不適切リハを是正するためには、Aのリハビリ内容を直接確認し現地指導する必要があると考えAに伝えました。しかしAは「そういう体制をやられてしまうとほかのスタッフからの目が気になる(恥ずかしい)。せめてB班長、Cグループ長と口頭でリハビリ内容の是正を図りたい。」と主張されました。
 私としては患者さんの不利益状態がわかっているだけでも2回発生していて、しかも一カ月前に是正を促したはずなのに再度発生しており、直接リハビリ現場を見ないと何が原因で不適切リハをやってしまうのかわからないと考えます。それはB班長やCグループ長も同じなのですが、Aが最も経験年数が長く、BやCにとってもやはりもともとは先輩にあたるため、強く指導することをためらってしまいAの意見に流されてしまいます。
 
 是正するために、Aの患者さんをBやCが代診し、気付いたことをAにフィードバックする形の是正を行っていたわけですが不十分で再発したことになります。根本的に解決するにはAの業務内容を直に確認し指導をする必要があると考えますが、本人は拒否します。
 それでも必要だからとAの業務内容を直に確認しにいくことは、パワハラに該当してしまうのでしょうか。
 
 よろしくお願いします。
      
投稿日:2020/05/17 19:11 ID:QA-0093272
- chiiigiさん
 - 千葉県/医療・福祉関連(企業規模 1001~3000人)
 
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プロフェッショナル・人事会員からの回答
プロフェッショナルからの回答
ハラスメント対応
                2つとありますが、要因は1つではないかと感じます。
 ハラスメント対応はそれだけで単独の人事コンサルティングマターになる大きなテーマですが、組織として認識を共有することはきわめて重要です。本件もハラスメントが何であるかという基本的認識が共有できていないように見受けられます。
 
 まず管理者が管理業務を遂行するのは当然ですがハラスメントではありません。働きたくない社員に働けと命じることはハラスメントではありません。今回のような不適切行動について組織が管理するのは当然であり、放置すれば組織ぐるみの責任となります。本人が何と言おうが問題点把握の聞き取りや行動改善を上長は命じて、改善を実現する義務があります。問題社員の対応は恐ろしいかも知れませんが、経営トップを交えて、全社で問題社員を許さないという意識共有を行い、しっかり改善指導と改善誓約をさせて下さい。それでも問題行動を繰り返す場合は解雇もできます。こうした明確な指導とその記録を重ねることは、解雇時にも欠かせない証拠となります。                
投稿日:2020/05/18 20:43 ID:QA-0093329
相談者より
                ご回答をいただき誠にありがとうございます。
仮に新人スタッフがAと同じような業務を繰り返し行っていたら、当然のように指導が入ると思われます。他のスタッフの士気にも影響しかねないので、毅然とした対応を行いたいと思います。                
投稿日:2020/05/19 21:50 ID:QA-0093395大変参考になった
プロフェッショナルからの回答
ご質問の件
                ・複数人に本人の了解をえずにメールを流すことは、個の侵害にあたりますので、この行為はパワハラに該当する可能性が高いです。
 
 ・業務内容を確認しにいくことは、内容を拝見する限りでは、業務指導の範疇であり、パワハラには該当しません。                
投稿日:2020/05/19 10:38 ID:QA-0093348
相談者より
                ご回答ありがとうございます。許可なくメールをすることがパワハラに該当するとのことで、強く衝撃を受けております。許可があれば問題ないということになりますが、結局は不適切業務内容は、Aの人事一次評価者に口頭にしろ伝えることになります。何が本質的に問題なるのかご教示いただけますと幸いです。
 
 不満を訴えた者勝ちの組織では、もはや統制が取れないと感じます。                
投稿日:2020/05/19 22:02 ID:QA-0093396参考になった
プロフェッショナルからの回答
お答えいたします
                ご利用頂き有難うございます。
 
 ご相談の件ですが、文面を拝見する限りですと、ご認識の通りいずれも当人への業務上の適切な指導をされる主旨の措置といえますので、いずれもパワハラには該当しないものと思われます。
 
 恐らく問題の根源は、年齢と職位が逆転している事で上司はきちんと指導が出来ず部下である当人は傲慢な主張をされているといったところにあるものといえるでしょう。
 
 たとえ年齢や勤続年数が上であっても、職場に入れば上司と部下の関係は明確にされるべきですので、遠慮は無用です。指導に当たって乱暴な言葉遣い等はたとえ年下であっても避けなければいけませんが、基本的に年長者だからといって特別扱いをされる事は職場の無秩序を招くだけですので、実際に業務をこなせていないという事であれば毅然とした注意・指導をされる事が不可欠です。                
投稿日:2020/05/19 17:46 ID:QA-0093381
相談者より
                ありがとうございます。
メールも直接の業務内容確認もパワハラに該当しないのではとのことで、安堵しております。
他のスタッフの士気に影響しますので、きちんと対応していきたいと思います。                
投稿日:2020/05/19 22:06 ID:QA-0093397大変参考になった
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