国際IT財団、「IT活用に関する企業研究報告」
~過半数の企業で強いIT人材不足感。IT投資のガバナンスにも課題~
一般財団法人国際IT財団(代表理事・澤田 潤一)では、国内企業(615社)を対象に、IT活用の実態と効果についてのアンケート調査を行いました。
調査結果からは、「攻めのIT投資」の実現には、(1)戦略的なIT投資を促すためのガバナンス改革、(2)IT投資を新たな付加価値創造に結びつけるCIO人材の確保・育成、(3)自社を超えたネットワーク化や人材投資を通じ、全体最適に向けた「組織のIT活用力」向上、が必要とされている一方、IT人材に対する不足感が強いことがわかりました。
【調査結果の主なポイント】
1. 過半数の企業で強いIT人材不足感。IT投資のガバナンスにも課題
企業のIT導入の段階を問わず、IT専門人材およびIT部門とコミュニケーションができる人材の不足感が全体的に高い。次いで、「投資効果が得られない」「戦略立案ができない」との意見が多く、IT投資による業績向上への貢献が見えにくいため、攻めのIT投資が後手に回り、経営者がIT投資の戦略的な意思決定を行うことが難しいことがうかがわれる。
2. ITの戦略的投資の実現には、CIOの設置が鍵となっている
ITが新たな付加価値創造に結びついているという企業では、CIO設置率が高い。ITの戦略的投資を実現するためには、CIOの設置が有効であることが示唆される。同様に、CIO設置企業では、人材投資も積極的な傾向である。
3. 人材投資やネットワーク化を積極的に行うことで、IT活用により高い効果
取引先・顧客等を含め自社を超えたネットワーク化をしている企業や、CIOを設置している企業でIT投資が積極的に行われている。また、IT活用に併せ、人材投資やネットワーク化を積極的に行うことで、IT活用のより高い効果が得られることがわかった。
【調査概要】
(1) 調査手法 :郵送およびWebアンケート
(2) 実施時期 :2014年11月13日(木)~2015年1月15日(木)
(3) 調査対象 :日経リサーチ社保有の企業データベース3,536社
(4) 有効回答数:615件(回収率17.4%)
◆ 本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(一般財団法人国際IT財団 http://www.ifit.or.jp/ /5月20日発表・同社プレスリリースより転載)