ディスコ、2014年卒『就職活動モニター調査』(2013年7月発行)
~就職活動の厳しさの実感は薄まり、リーマン・ショック前の水準に~
株式会社ディスコ(本社:東京都文京区、代表取締役社長:夏井丈俊)は、2014年3月卒業予定の大学生の就職活動モニター(現大学4年生、理系は修士2年生を含む)を対象に2013年7月1日~8日の期間、インターネットで調査を行いました。(回答数1,284人)
1.文系女子の内定率が1ヵ月で躍進
7月1日現在の学生モニターの内定率は76.0%。先月調査(6月1日時点)よりも8.9ポイント伸び、7割を超えました。6月時点での内定率は対前年4.8ポイント増でしたが、この7月はその差が5.2ポイントに開き、夏場を迎えてさらに勢いは増しています。とりわけ文系女子(75.2%)は、6月までは他の属性に比べ内定率が低かったものの、この1カ月で11.7ポイント伸びており、文系男子を上回る水準となりました。一方で、内定取得学生のうち就職活動を終了したのは81.1%で、文理ともに女子の終了率が低く、内定率は男子に追いついても、内定企業への満足度は低いと推測されます。(図表1参照)
2.就職活動は企業規模にはこだわらず、中小も視野に
未内定者が活動の中心としている企業の規模を見ると、「規模にこだわらずに活動」という回答が5月時点では53.8%だったのが、この7月には65.9%と6割を超え、就職先選びにおける「企業規模」の重要性が徐々に薄れている様子が見てとれます。しかし一方で、「業界トップ」を活動の中心とする割合が9.7%と先月・先々月より伸びており、これは優良企業の夏・秋採用を睨んでの回答ではないかと推測されます。(図表2参照)
3.就職決定先の中心は現状は大手企業
就職活動終了者(モニター全体の61.7%)に、就職決定企業について尋ねました。従業員数が「1000~4999人」と「5000人以上」の割合を合計すると67.5%となり、前年(65.4%)を上回りました。採用人数が比較的少ない中小企業では、大手企業の選考が一段落した後に活動を本格化するケースも多いため、今後は中小企業の比率が高まっていくと見られます。(図表3参照)
4.理系学部生の2割強が文系就職
理系学生に対して、就職先決定に至る方法を尋ねところ、学部・修士ともに「完全な自由応募」が大半で、学部では79.8%、修士でも63.4%を占めました。推薦の利用は就職環境が好調なときには減る傾向があり、今年は16.3%にとどまりましたが、自由応募で受け推薦状提出を条件に内定を受ける「後付推薦」は13.5%で学部・修士とも増加しており、企業の囲い込みが強まったと考えられます。また、専攻分野との関連をあわせて聞いたところ、学部において「文系就職」の割合が増えたのが特徴的です。(図表4参照)
5.就職活動の難易度は、リーマン・ショック前と同水準に
これまでの就職活動を振り返ってもらった。「とても厳しい」「やや厳しい」の合計が50.0%とちょうど半数であるのに対し、「やさしい」の合計は22.5%で、厳しいと感じるほうが2倍以上多かった。ただし、「とても厳しい」は4年連続で割合を下げており、今年は19.4%と2割を切りました。内定率の上昇とマッチした動きであると言え、企業の採用意欲の高さが学生の意識にも影響を与えているようで、リーマン・ショック前のプチバブルと言われた頃(2008年卒者)と似た傾向がうかがえます。(図表5参照)
《調査概要》
調査対象: 2014年3月卒業予定の全国の大学4年生(理系は大学院修士課程2年生含む)
回答数: 1,284人(文系男子432人、文系女子359人、理系男子346人、理系女子147人)
調査方法: インターネット調査法
調査期間: 2013年7月1日~8日
サンプリング: 日経就職ナビ2014 就職活動モニター
※「日経就職ナビ 就職活動モニター調査」は、株式会社日経HRと株式会社ディスコが大学生の就職活動状況を調査することを目的として実施しています。
※日経就職ナビは日本経済新聞社が主管し、株式会社日経HRが企画・管理を担当し、株式会社ディスコが運営事務局を務めています。
*調査詳細は同調査結果のレポートをご覧ください。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ディスコ http://www.disc.co.jp /7月22日発表・同社プレスリリースより転載)