ティーペック、「労働者の面談カウンセリングの利用実態」を発表
ティーペックは、大手企業・官公庁・健康保険組合等約540団体へ提供している「 こころのサポートシステム」メ ンタルヘルス面談カウンセリング実施データから、【従業員本人の活用状況】を分析、公開いたしました。
精神疾患による労災の増加、企業への損害賠償などが社会問題化する中、労働契約法の施行(安全配慮義務の明文化)、 精神障害の労災判断指針の改正、厚生労働省の健診のうつ病項目追加の動きなど法制面での整備も急速に進んでおります。今、企業に求められるメンタルヘルス体制、安全配慮義務の履行はかつて無いほど厳しさを増しております。
一方、社会全体の「メンタルヘルス」「カウンセリング」に対する認識も広まり、弊社で提供している面談カウンセリングの実施件数も、過去5年間で4倍以上に増加いたしました。このような背景の中、この度の分析では「働く人」本人に焦点を当て、直近1年間の利用状況の分析をいたしました。
今回の分析は、2009年4月1日から2010年3月31日の1年間、契約団体の従業員・職員・被保険者など就労している本人1,828名、6,002件の面談カウンセリング実施データを分析しております。
この利用実態を『月別』『利用ペース』『利用回数別』『就業状態別』『健康状態別』『通院状態別』で公開しております。
特に『就業状態別集計』で面談カウンセリングを利用した従業員の就業状態は、通常就業をしている従業員利用が最も多く68.9%でした。このことより「働く人」が外部相談窓口(EAP)を有効に利用しており、企業のメンタルヘルス対策において「予防」の観点からも効果的であると推測されます。
弊社では、今後もこのような面談カウンセリング実施数業界内最多の利点を生かしたデータの収集を継続し、現代のメンタルヘルス不調者の具体的な傾向を捉えた上でのサービス向上に努めて参ります。
?T. 調査の概要
○ 目的 : EAP(従業員支援プログラム)の視点から、当社契約先に所属する本人の 【こころのサポートシステム】の利用状況を分析し、労働者の面談カウンセリングの利用実態を明らかにする。
○ 対象 : 2009年4月1日〜2010年3月31日の期間中に実施した、面談カウンセリング利用者 1,828人の就業状態、通院状態、健康状態、面談回数、面談日。 ※ 以下の条件に該当した者のみを、今回の調査対象とした。
(1) 4月スタート、かつ無料面談カウンセリングが5回(カウンセリングチケットを5枚配布)の契約先に所属する【本人】
(2) 面談カウンセリング実施のみ(キャンセルなどは対象外)
○ 調査・分析結果の概要
1. 利用者の属性
通常就業中に利用を開始した者が全体の 70%近く、次いで休職中の利用者が 15%を占め た。医療機関への通院状況を見ると、利用開始時に通院していた者は全体の三分の一で あり、利用者の三分の二は、通院していなかった。
2. 面談カウンセリングの利用ペースと利用回数
面談カウンセリングの次回利用日までの日数は、およそ4週間であった。利用回数を見ると、カウンセリングチケットの上限である5回利用が全体の4割を占め、次いで1回のみの利用が全体の2割強であった。医療機関への通院状況別でみると、通院していない利用者に比べ、通院中の利用者の方が上限回数の5回まで利用する割合が高かった。
3. 就業状態別の利用回数
「休みがち(週1〜2日程度)」「休みがち(週3日程度)」の利用者においては、1回のみ利用した者の割合が、他の就業状態の利用者に比べ多かった。特に、通院していない者にその傾向が顕著であった。
ティーペック http://www.t-pec.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・10月4日