ピースマインド、就労者のストレスの個人要因について調査・分析を実施
メンタルヘルスサービスを提供するピースマインド(東京都中央区、荻原国啓・代表取締役社長)の調査・研究組織「 ピースマインド総合研究所 」は、跡見学園女子大学文学部中野敬子教授との共同研究により、就労者のストレスの個人要因について調査・分析を行ないました。調査概要と主な分析結果は以下のとおりです。
【 調査・分析結果の概要 】
■ 背景
近年、職場のメンタルヘルス対策への関心は高く、メンタル不調を未然に防ぐため、就労者のストレスレベルを調査する動きも広がっている。個人の受けるストレスの度合いは、職場内外のストレッサーの強度のみならず、ストレス緩衝要因としての個人要因(行動様式、認知特性、コントロールの能力、問題解決能力等)をも加味する必要があり、個人要因の詳細な分析は、就労者のストレス対策をより有効なものにしていく上で、重要かつ意義が大きいと考えられる。
■ 目的
就労者のストレス過程においてストレッサー(ストレスを引き起こす物理的・精神的要因)とストレス反応の間にあって緩衝の役割を果たす個人要因について分析、特性傾向を分析する。
■ 調査研究
「EAP契約企業社員を対象としたWeb配信によるストレス経年研究」
I. デモグラフィック要因の統計報告と利用者の傾向( 株式会社ピースマインド:荻原英人 他 )
I I. 各調査内容集計報告その1( ピースマインド総合研究所:小薬理絵 他 )
I I I. 各調査内容集計報告その2( 株式会社ピースマインド:馬場洋子 他 )
IV. 就労者のストレスにおける緩衝要因の役割( 跡見学園女子大学文学部:中野敬子 他 )
■ 対象
ピースマインドの契約企業従業員およびその家族のうち、Web上の質問への回答者。のべ17366名
■ 期間
2006年9月〜2007年4月 2007年9月〜2008年4月 計16ヵ月間
■ 方法
ピースマインドの契約企業の従業員のセルフケアを目的として提供されたWeb上のストレスチェックの統計データに基づき、就労者のストレスの個人要因を分析。ストレスチェックは毎月入れ替わる形で、8種類の質問を用意。
■ 結果
・ 性別による大きな差異は認められず、業種や年代といった切り口の方に個人要因の差異がみられる傾向がある。
・ 年齢が増すと共に、建設的思考力が高く、積極的な問題解決志向傾向がある。男女共に、人生経験や社会経験によりコーピングスキルを習得する傾向が推測される。
・ 健康度の低い就労者群の特徴として、以下が挙げられる。
(1) 身体的健康、精神的健康、情緒的健康、社会的健康のすべての領域において問題
(2) 建設的セルフ・コントロール力が低い(困難な状況での低い自己調整力/有効でない対処行動 )
(3) 認知の特徴(自分、現在の環境、将来に悲観 /完璧主義傾向も強い−要求水準と現実との間にギャップを感じる)
■ まとめと今後
<心身健康維持のポイント>
・ セルフ・コントロール力を高める
・ 有効な対処行動を身につける
・ 現実的、達成可能な目標を設定する
・ 楽観的、前向きに考える
※ 認知行動療法の4つの技法を適用
<今後>
・ ストレス対策推進においては、業種別や年代別のストレス個人要因対策の必要性が示唆された。
・ 個人的要因と業種(職業)選択についての相関についての調査も期待される。
※ 本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
ピースマインド http://www.peacemind.co.jp/同社プレスリリースより抜粋・11月7日