企業の転職意識ギャップ調査第4回「リスキリング(学び直し)」
個人8割と企業7割が、リスキリング制度の充実が転職先選定に影響を与えると回答
現在リスキリングを推奨している企業は4割(38.0%)に留まるものの、 今後実施予定を含めると8割を超える(82.5%)
~ リスキリング内容の選択はキャリアプランからの逆算が重要に ~
パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda(デューダ)」(編集長:大浦 征也)は、「ビジネスパーソン」と「企業」間の“転職や仕事に対する意識の差”などをはじめとした実情を明らかにする「doda ビジネスパーソンと企業の転職意識ギャップ調査」を継続的に発表しています。
第4回は、今注目の「リスキリング(学び直し)」に関するビジネスパーソンと企業とのギャップを調査しましたので、その結果をお知らせいたします。
ビジネスパーソンは、転職を検討している又は興味があってリスキリングを知っている200名(以下、「個人」)、企業はリスキリングを認知している人事担当者200名(以下、「企業」)を対象とし、計400名に調査を実施しました。
【調査結果サマリー】
- 個人の9割近く(89.5%)がリスキリングを実践、または実践予定と回答
現状、社内でリスキリングが推奨できていると回答した企業は4割(38.0%)に留まるが、今後推奨予定の企業を含めると8割以上(82.5%)に
- リスキリングに取り組んでいる理由で最も多いのは個人・企業ともに「スキル向上」がトップ
個人は転職を優位に進める方法の一つとして捉えているとうかがえる
- リスキリング制度の充実で転職先の志望度合いが上がると回答した個人は8割以上(81.0%)、企業も7割(69.0%)が転職希望者に影響を与えると考えている
- リスキリング実施・推奨における課題は、個人・企業ともに「時間の捻出(個人:2位/37.5%、企業:2位/36.8%)」「モチベーション維持(個人:3位/30.0%、企業:1位/42.1%)」が上位に
個人の1位に挙がった「費用の捻出が難しい(38.3%)」は、企業では5位に留まりギャップがみられた
- 最もリスキリングで学びたいことは、個人が「語学関連」(17.5%)、企業は「思考プロセス関連」(22.5%)と異なる結果に
<調査背景>
■「リスキリング(学び直し)」への注目の高まり
「リスキリング(学び直し)」は、世界的にみると、2020年に世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)で「2030年までに全世界の10億人をリスキリングする」と宣言されたことを契機に機運が高まりはじめました。
日本においては、2022年10月の第210回臨時国会 所信表明で、岸田首相が5年で1兆円を投じ「リスキリング(学び直し)」を支援すると表明したことを受け、いまさらに注目が高まっています。
さらに政府は「リスキリングによる能力向上支援、日本型の職務給の確立、成長分野への雇用の円滑な移動を進める」と表明、労働移動を円滑にするための指針を2023年6月までに策定するとしています。2023年、ビジネスパーソンと企業ともに、ますます着目せざるを得ないテーマとなることが予想されます。
転職サービス「doda」が扱う約17万件の求人票を確認したところ、「リスキリング(学び直し)」関連の支援体制を記載している求人票数が2021年1月から約2.7倍の伸長を見せており、企業も採用における「リスキリング(学び直し)」関連支援制度の重要性を認識し始めていることがうかがえます。
そこで今回は、現在と今後の実施状況・推奨制度の整備状況、実施の目的や学びたい/学ばせたいスキル、そして転職時への影響度などについて、ビジネスパーソンと企業に意識調査をおこない、「リスキリング(学び直し)」をどのように捉えているか、その実態に迫りました。
■調査概要:「リスキリング(学び直し)」に関する調査
<個人向け調査>
対象者:全国に住む、転職を検討している、または興味がありリスキリングを知っている20~30代男女会社員
(正社員・契約社員) ※人事担当を除く
集計対象数:200名
調査手法:インターネット調査
調査期間:2022年12月10日~12月14日
<企業向け調査>
対象者:全国に住む、リスキリングを知っている20代~60代男女中途採用・人事担当者
集計対象数:200名
調査手法:インターネット調査
調査期間:調査期間:2022年12月10日~12月14日
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(パーソルキャリア株式会社 /1月24日発表・同社プレスリリースより転載)