ダイバーシティ&インクルージョン推進状況調査(2022)の結果を公表
公益財団法人21世紀職業財団では、このたび『ダイバーシティ&インクルージョン推進状況調査(2022)』を実施し、その結果を取りまとめて公表いたしました。
2016年に女性活躍推進法が施行され、301人以上の企業は、女性活躍推進のための事業主行動計画を策定・公表することが義務となりました。 そこで、当財団では、2018年より2年に1回、 ダイバーシティ推進・女性活躍推進の実態を把握し、課題の抽出を行い、その結果を公表してきました。
今回の調査では、一人ひとりが活かされているか、キャリア支援を受けているか、をより詳細に把握するため、設問を追加し、これまでの調査の目的に追加して、以下のことを明らかにすることを目的としています。
- 2022年4月から101人~300人企業が女性活躍推進のための事業計画を策定・公表することが義務となった効果(そのため、調査の実施時期を6月にした。)
- インクルージョンの推進状況を捉える要素として、キャリア支援、マミートラックの状況の把握
- 2022年4月から順次施行されている育児・介護法関連の男性の育児休業取得や働き方の実態
<調査結果からわかった主なポイント>
◎女性活躍推進行動計画の推進状況、女性活躍推進の取組み状況
1.女性活躍推進の行動計画の認知度は向上したが、まだ低いレベルにある
2.企業規模が小さいほど女性活躍推進の取組みが行われていない(※)
3.女性活躍推進の行動計画を知っている場合や女性活躍推進の取組みが積極的に行われている場合は女性の昇進意欲が高い
◎ダイバーシティの推進状況
4.出産後の就業継続環境は改善した
◎インクルージョンの推進状況
5.重要な仕事は男性が担当することが多いと思う割合が少し増えた
6.女性の6割が男性のほうが昇格・昇進しやすいと思っている状況に変化はない
7.管理職になる可能性があると認識している割合は男性より女性のほうが低いが、管理職になる可能性があると認識している女性の約半数は昇進意欲がある
8.女性は男性に比べ仕事で一皮むける経験をしたり、上司からの今後のキャリアについてのアドバイスを受ける割合が少ない(※)
9.企業規模が小さいほどキャリア支援施策の実施率が低い(※)
10.出産前よりも難易度や責任の度合いが低くなる、子供を持つとキャリアアップしにくいなどのマミートラックの課題がある
◎男性の働き方の状況
11.長時間労働、有給休暇の取得しづらさ、柔軟な働き方のしにくさの課題が残っている
12.家事・育児時間に大きい男女差がある中、男性が育児のための休暇・休業を取得すること等で職場にもよい影響がある(※)
◎インクルージョンに向けた職場風土
13.ダイバーシティ&インクルージョンの前提となる職場風土の醸成ができていない企業が多い(※)
(※)今回調査(2022)より新たに追加した設問によって判明したポイントとなります。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(公益財団法人21世紀職業財団 / 2022年11月25日発表)