女性管理職登用についての意識調査(2018年・2021年比較)
人財サービスのグローバルリーダーであるAdecco Groupの日本における事業を統括するAdecco Group Japan(本社:東京都千代田区、代表:川崎健一郎)は、この度、課長職相当以上の管理職として働く女性1,065名を対象に、「昇進の動機や管理職としてのキャリアに関する意識調査」を実施しました。
【調査結果サマリー】
1.管理職への登用:「上司からの働きかけ」が約8割以上。自ら希望した人が約1割
2.管理職になるにあたり重視したこと: 「仕事のやりがい」(55.3%)、「給与」や「ワークライフバランス」のポイントが増加
3.さらなる昇進を希望したい: 今後、昇進を希望する人は約半数。2018年と比較すると5.8ポイント減
4.昇進・昇格に挑戦したくない理由: 「ストレスが増えるから」、「現在の職務で満足しているから」
5.昇進・昇格に挑戦したい理由: 「給与」のほか、「女性活躍に貢献したい」、「仕事の裁量を広げたい」
6.女性管理職を増やすために必要なこと: 「子育て・介護と仕事の両立支援」、「管理職の役割やあり方の見直し」
<調査結果についての見解>
今回の調査の結果について、アデコ株式会社取締役ピープルバリュー本部長の土屋恵子は、次のように話しています。「3月8日の国際女性デーに合わせ、女性管理職を対象としたアンケート調査を実施しました。 2021年3月に世界経済フォーラムから発表された「ジェンダー・ギャップ指数2021」によると、日本は総合スコアにおいて156カ国中120位という位置づけで、先進国の中では最低レベルという結果になりました。ジェンダー・ギャップ指数のカテゴリーの一つである、経済分野においては、管理職の女性の割合が低いことのほかに、女性の平均所得は男性より4割以上低いこと、またパートタイムの職に就いている女性の割合は男性のほぼ2倍であることなどが指摘されています。本年4月に女性活躍推進法が改正されるなど対策はとられつつありますが、日本における女性の活躍支援は、引き続き喫緊の課題だと言えます。
今回実施した調査では、女性管理職の8割以上は「非自発的」に管理職となり、更なる上位職への昇格へ意欲的な方は48.6%と半数以下であることが分かりました。本調査に限らず、様々なデータで女性の昇進意欲が低いことは示されていますが、決して昇進意欲が低いことと仕事に対する意欲が低いことが同義ではありません。女性は男性と比較し、依然としてライフイベントが働き方に影響を与える可能性が高い傾向にあるため、女性が継続したキャリアを築けるような支援が企業には求められています。制度面の整備もさることながら、社員が仕事に対して内発的動機を高め、個人の成長を促進させる多様な機会提供を行うことで必要であると考えています。 また、ここ数年で、国内大手企業を中心にジョブ型雇用への移行が徐々に進展しています。それに伴い、ジョブ・ディスクリプション(職務記述書)が明確になり、ブラックボックス化しがちだった「管理職」という職務が企業内で再定義され、求められるスキルや経験が明確になってきました。弊社でもすでにジョブ型への移行が完了していますが、社員からは、ジョブ型の導入によって次のステップに必要な行動がより明らかになったという声があがっています。ジョブ型への移行も、女性の活躍を後押しするような機会に繋がるのではないかと期待しています。
【調査概要】
調査対象:課長職相当以上の女性管理職
サンプル: 550名(2018年)、1065名(2021年)
調査方法: インターネット調査
実施時期: 2021年12月28日~29日
※回答結果はパーセント表示を行っており、小数点以下第2位を四捨五入して算出しているため、各回答の合計が100%にならない場合があります。
<本件に関するお問い合わせ先>
Adecco Group Japan 広報部
Tel. 050‐2000‐7024
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(Adecco Group Japan / 3月8日発表・同社プレスリリースより転載)