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ニュース
人事サービス 雇用・採用
掲載日:2021/07/26

パート・アルバイト就業者の実態に関する調査(2021年5月)

新型コロナでシフト減のパート・アルバイトの2人に1人が「新型コロナ流行以降シフト減が続く」
〜ポストコロナも見据え、働き手を求める産業への就業移動支援が急務〜

株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、昨年12月、今年2月に続き、5月25日から5月29日の間に、全国20~59歳のパート・アルバイト就業者(以下「パート・アルバイト」)男女合計67,684人と、そのうち新型コロナウイルス(以下「新型コロナ」)感染拡大の影響により新型コロナ前と比べてシフトが減少している人(以下「新型コロナでシフト減のパート・アルバイト」)男女合計6,232人を対象に、就業や生活の実態および今後の意向に関するインターネットアンケート調査を実施しました。調査から得られた主要な結果は、以下の通りです。なお、新型コロナに影響を受けたパート・アルバイト就業者の数は女性に多いことから、女性の分析結果を中心に紹介します。

■5月の実質的失業者、依然として全国に100万人以上

パート・アルバイト女性のうち約3割(27.3%)が、「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」と回答し、そのうち「シフトが5割以上減少している」人の割合は44.4%(パート・アルバイト女性全体の12.1%)でした。

パート・アルバイト男性のうち「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」人は3割強(34.9%)で、そのうち、「シフトが5割以上減少している」人の割合は46.1%(パート・アルバイト男性全体の16.1%)でした。

パート・アルバイト男女いずれも、「新型コロナ前と比べてシフトが減少している」人の割合とそのうち「シフトが5割以上減少している」人の割合は、今年2月の調査結果から大きな変化はありませんでした。

なお、これまでと同様に、パート・アルバイトのうち、「シフトが5割以上減少」かつ「休業手当を受け取っていない」人を「実質的失業者」と定義し、今回の調査結果および総務省「労働力調査(2021年4月分)」を用いて推計したところ、2021年5月時点で、全国の「実質的失業者」は、女性で92.2万人、男性で39.6万人にのぼりました。新型コロナ感染拡大の影響を受けて、実質的失業状態にあるパート・アルバイトが依然として100万人以上いると推察されます。


■シフト減パート・アルバイトの2人に1人が「新型コロナ流行以降シフト減が続く」

新型コロナでシフト減のパート・アルバイトのおよそ2人に1人(女性46.8%、男性47.9%)が「新型コロナ流行以降、ずっとシフト減の状態が続いている(以下、新型コロナ以降シフト減が続く)」と回答しました。また、新型コロナ以降シフト減が続く人のうち約7割(女性68.2%、男性68.9%)が「休業手当もなく、休業支援金を申請していない」と回答しました。なお、新型コロナ以降シフト減が続く女性の2人に1人(52.5%)が新型コロナの影響を受ける前の世帯年収が400万円未満だったと回答しました。女性のパート・アルバイトにおいて収入の減少が続いていますが、そのことが世帯の家計に与える影響が小さくない様子がうかがえます。実際、新型コロナ以降シフト減が続く女性の8割強(84.6%)が「世帯年収が減少した」と回答し、そのうちおよそ3人に1人(32.7%)は「世帯年収が5割以上減少した」と回答しました。同様に、7割強(75.0%)が「世帯の貯蓄総額が減った」と回答し、そのうち42.1%が「世帯の貯蓄総額が5割以上減少した」と回答しました。

新型コロナ感染拡大の影響を受けたシフト減の長期化が浮き彫りになりました。また、シフト減が長期にわたる人を含む世帯の多くで、世帯の収入や貯蓄が減少している実態もうかがえました。

 

■仕事探しが長期化。一方、無収入期間がネックとなり求職を開始しない人も

新型コロナでシフト減のパート・アルバイトのうち、「新しい仕事を探したい」と回答した人は、女性で54.3%、男性で64.7%にのぼりました。「実際に新しい仕事を探している」と回答した人は、女性で16.1%、男性で24.3%でした。

実際に新しい仕事を探している人に求職期間を聞いたところ、男女いずれも2割超が「6か月またはそれ以上」と回答しました。新型コロナでシフトが減り、新しい仕事を探している人の一部で、求職活動が長期化している様子がうかがえます。

一方、新しい仕事への転職希望があるにもかかわらず、まだ仕事探しを始めていない人の約3割(女性30.7%、男性29.6%)が、その理由として「収入が得られない期間ができると困るから」と回答しました。


■「新しい仕事を探したい」人の8割が、現在と異なる職種を希望または許容
また、新型コロナでシフト減のパート・アルバイトのうち、新しい仕事を探している女性の4人に1人(26.5%)、男性の3人に1人(37.6%)が「応募しても採用されない」と回答しました。

一方で、食用品や日用品などを販売する小売業、デリバリーや持ち帰りを中心としたフードビジネス、運送業、医療・福祉関連業など、コロナ禍で求人が増えた、または減らない業種・職種もあります。このことから、新型コロナでシフト減のパート・アルバイトが探す仕事と、働く人を求めている仕事とにミスマッチが生じている可能性がうかがえます。

なお、新型コロナでシフト減のパート・アルバイトのうち、「新しい仕事を探したい」と回答した人のうち、「現在と異なる職種の仕事に転職したい」人は、女性で21.6%、男性で20.5%でした。「どちらでもよい」と「できれば現在と同じがよいが、異なる職種の仕事でもよい」を含めると、現在と異なる職種への転職を希望または許容する人は、女性で80.9%、男性で76.1%と高い割合でした。


■ポストコロナも見据え、働き手を求める産業への雇用移転支援が急務
ワクチン接種などによって新規感染が抑制できた国々では、社会経済活動の段階的な回復が見られ、ワクチン接種が始まった日本でも、近い将来に社会経済活動が回復し、雇用の改善も期待されます。しかしながら、変異ウイルスの出現や人流増加などによる感染再拡大リスクは未だに高い状況が続いています。新型コロナ感染拡大以降シフト減の状態が続き、生活困窮や経済的不安が長期化している人には、新たな場で就労収入を得て生計を再建・維持できるよう、働き手を求める産業・職種などへの就労移動(転職)を促すための支援策の拡充が急務だと考えます。

なかでも、新型コロナによって雇用に大きな影響が出たパート・アルバイト女性の中で希望する人の就業移動を実現させ、女性の雇用と収入の安定化を図ることは、コロナ禍のみならず、経済活動の回復で再度深刻化する人手不足への対応としても、また、増加するひとり親、単身女性ならびに女性も働き家計を支える共働き世帯等が、自ら生計を維持していく上でも喫緊の課題と考えられます。
 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(株式会社野村総合研究所/7月16日発表・同社プレスリリースより転載)

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