「Works Index 2020 日本の働き方、5年の進展」を発表
労働時間の短縮化や非正規の処遇改善が進み、女性とシニアの就業は安定化
今後の課題は、社会人の自律的な学びの定着や業務負荷の高まり、ハラスメントが焦点に
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:北村 吉弘)の人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、全国約5万人の同一個人の就業実態を毎年追跡調査し、日本における働き方について独自に指標化した「Works Index」を公表しています。この度、2016年から2020年まで5年分の変遷を分析し、日本における働き方の3つの進化と3つの課題をまとめた「Works Index 2020 日本の働き方、5年の進展」を発表しましたのでご報告します。
結果概要:5つの指標中4指標が上昇。働き方は前進した。「学習・訓練」は下降し今後の課題も顕在化
「Works Index」は、個人が生き生きと働き続けられている状態かどうかを示す5つの指標です。2016年から2020年までで、「就業の安定」「生計の自立」「ワークライフバランス」「ディーセントワーク」の4つの指標(以下、インデックス)で水準が上昇しました。一方で、「学習・訓練」が2020年に大きく下降するなど、2021年以降の働き方の課題も顕在化しています。この背景には、2016年9月「働き方改革実現会議」の発足に端を発する「働き方改革」により、2018年には「働き方改革関連法」が成立、2019年以降順次施行されたことに加えて、2020年には新型コロナウイルス感染症の影響で、企業・働き手ともに変化を迫られたことがあると考えます。
日本の働き方に関する「3つの進化」と「3つの課題」
本レポートでは、日本の働き方に起きた3つの進化と3つの課題を明らかにしました。
<3つの進化>
1.労働時間の短縮化が進む
2.非正規の処遇改善が進む
3.女性とシニアの就業の安定化が進む
<3つの課題>
1.自律的な学びは定着せず
2.勤務時間の自由度は低下し、業務負荷は高まる
3.職場におけるハラスメントが表面化する
■Works Indexについて
「Works Index」は、日本における個人の働き方を可視化するための指標です。「全国就業実態パネル調査」開始にあたって、リクルートワークス研究所が独自に開発したもので、個人が生き生きと働き続けるために必要と考える5つの指標(インデックス)によって構成されています。それぞれのインデックスにはインディケーターと呼ばれる構成要素が含まれます。毎年、「全国就業実態パネル調査」のうちインディケーターに関連する結果から、それぞれのインデックスの値を算出し、0~100ptの間の値で示されます。100ptは、個人の働き方が理想的な状態であることを示します。
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(株式会社リクルート/7月5日発表・同社プレスリリースより転載)