ワーキングマザーの働きやすさに関する意識調査
職場の働きやすさは、100点満点中「平均69.6点」。 評価に「上司、同僚との人間関係」が影響。制度の理想と現状にもギャップあり
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:中川信行)が運営する総合転職情報サイト『マイナビ転職』は、正社員(会社員・公務員)のワーキングマザー800名を対象に行った「ワーキングマザーの働きやすさに関する意識調査」を発表しました。会社の制度、職場環境がワーキングマザーの働きやすさにどのように影響するか、勤務先への評価などを調査しました。
≪TOPICS≫
◆ワーキングマザーが今の会社の働きやすさを点数で表すと、平均69.6点。中小企業(平均65.6点)より大手企業(平均73.6点)の方が、点数が高い
◆働きやすさの点数が高かった人は、上司や同僚との人間関係が良好である傾向に
◆理想とする職場の制度は「時短勤務」「子供の看護休暇」「時差勤務・フレックスタイム制」。一方で、理想と現実のギャップがある結果となり、「育児費用の援助制度」や「事業所内保育施設」といった制度は乖離が大きい
【調査結果の概要】
小学生未満の子供を持つ正社員のワーキングマザーに、いま働いている職場の働きやすさを100点満点で聞いたところ、平均69.6点だった。大手企業(平均73.6点)は、中小企業(平均65.6点)より高い結果になった。
働きやすさの点数が特に高かった(90点~100点)人は、「同僚との人間関係が良好(70.7%)」
「上司との人間関係が良好(62.6%)」「上司に相談しやすい環境である(60.2%)」と回答した割合が
高かった。職場における日頃からのコミュニケーションと、子供の体調等で急な休みを取らざるを得なくなった場合のマネジメント層の理解が大切であることがうかがえる。
理想とする職場の制度は、「時短勤務(71.6%)」「子供の看護休暇(60.9%)」「時差勤務・フレックスタイム制(58.3%)」の割合が高かった。しかし、実際に制度化されている割合とは乖離があり、理想とのギャップが最も大きい制度は「育児費用の援助制度(‐31.5pt※)」で、次に「事業所内保育施設(‐25.3pt)」、「在宅勤務(‐20.5pt)」、「時差勤務・フレックスタイム制(‐20.4pt)」が続いた。
※「実際に制度としてある割合」から「理想の制度と回答した割合」を引いた数字
【総評】
今回の調査で、「働きやすさ」には「上司と相談できる関係性を築けているか」が大きくかかわることが分かりました。上司と部下のコミュニケーションの密度は、ワーキングマザーに限らず、新入社員、中途入社社員の定着においても重要ですが、ワーキングマザーが直面する課題は、マネジメントをする立場の人にとって経験がないケースが多いと推測されます。「ワーキングマザーがどんな悩みを抱えているか」やサポートメンバーの負荷分散方法など、会社でマネージャー向けの研修を用意するのも一つの方法かもしれません。
また、「働き続けるうえでどのような意識が必要と思うか」を聞いたところ、「限られた時間のなかで、他のメンバーと同等の成果をあげる」など、仕事に対して高い意欲を感じる回答が見られました。一方で、時短勤務」が会社の制度として存在するにもかかわらず、「人手不足」「収入減」「雰囲気」が理由で利用できないという声もありました。人材獲得競争が厳しさを増すなかで、ワーキングマザーの離職を防ぎ、高いパフォーマンスを発揮できる環境を整えることは企業にとって不可欠です。
すべての社員がいきいきと働けるような職場作りが今後ますます重要になるでしょう。
【調査概要】マイナビ転職『ワーキングマザーの働きやすさに関する意識調査』
調査期間:2021年3月18日(木)~3月22日(月)
調査方法:小学生未満の子供を持つ20代から40代の女性会社員(正社員)・公務員800人を対象にWEB調査を実施
有効回答数:800名 ※内訳は、大手企業(従業員数1,000人以上)、中小企業(従業員数999人以下)在籍のそれぞれ400名
※グラフの内訳は端数四捨五入の関係で合計数値と合わない場合があります
※今回の調査では、ワーキングマザーが制度を利用できない理由、働きやすいと感じる上司の言動なども調査しています。
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
( 株式会社マイナビ/4月27日発表・同社プレスリリースより転載)