企業における喫煙に関する意識調査
「望まない受動喫煙」に対する関心が一段と高まるなか、2020年4月に改正健康増進法の全面施行が予定されており、多くの施設では原則屋内禁煙や適切な分煙などが義務付けられる。また、複数の自治体が受動喫煙防止条例を導入するなど、地域によっては一層の対応が求められている。喫煙に関する企業の取り組みが活発化するなか、一部の業種では業績への影響も懸念されている。
そこで、帝国データバンクは、企業における喫煙に関する意識について調査を実施した。本調査は、TDB景気動向調査2020年2月調査とともに行った。
※調査期間は2020年2月14日~2月29日、調査対象は全国2万3,668社、有効回答企業数は1万704社(回答率45.2%)。なお、喫煙に関する調査は2017年9月に次いで、今回で2回目
※本調査における詳細データは景気動向オンラインに掲載している
<調査結果>
- 自社の本社事業所または主要事業所の喫煙状況について、適切な換気がされている喫煙場所がある、または屋外に喫煙場所を設けている「完全分煙」が53.9%でトップとなった。「全面禁煙」は26.2%で4社に1社が導入しており、前回調査(2017年9月実施)から4.1ポイント増加した。全面禁煙について、規模別では規模が小さい企業ほど実施しており、業界別では『金融』『不動産』で、地域別では大都市を抱える『南関東』や『近畿』で全面禁煙を実施している割合が高い
- 2020年4月に予定されている改正法や条例の施行によって業績に「マイナスの影響がある」企業は12.9%となった。業種別では「旅館・ホテル」(39.3%)がトップ。次いで「飲食店」(36.2%)や「娯楽サービス」(35.1%)といったサービス業に加え、「飲食料品小売」(28.1%)といった小売業など、個人向けの業種が上位に並んでいる。他方、「プラスの影響がある」は2.0%と低水準にとどまった
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(株式会社帝国データバンク / 3月24日発表・同社プレスリリースより転載)