感情労働のストレスをリセット 休憩でひと工夫
接客業、営業職、コールセンターのオペレーターなど、感情労働に携わる人たちのストレス対処に関心が集まっている。従業員が業務で負った感情の疲れや心の傷は回復しづらく、メンタルヘルスの不調やバーンアウトにつながる危険もある。そこで多くの企業が、従業員がうまくリフレッシュし、快適に働けるための環境をつくろうと知恵を絞っている。
トランスコスモス株式会社は、全国のコールセンター拠点で環境改善に取り組んでいる。リフレッシュルームにカフェ風の内装を取り入れたり、サンリオキャラクターのハローキティを壁に描いたりすることで、従業員のモチベーションが高まるように工夫。従業員が主体となって運営する「働きごこちラボ」では、心地よく働けるように全国から意見を募り、職場環境に反映している。(同社HPより)
コールセンター事業などを展開する光コミュニケーションズ株式会社は、「会話」「人との係わり」を禁止した「休係室」を開設。一人で過ごせるスペースも増やし、顧客の電話対応でコミュニケーション疲れした従業員が、誰にも気をつかわず休めるようにした。一方で、他の従業員と自由に会話でき、ゲームなどで交流できる談話室も用意。それぞれに合った方法でリフレッシュできるよう工夫している。(同社プレスリリースより)
従業員がストレスとうまく付き合うことができれば、定着率が上がり、経験者が育つ。また、リフレッシュして気持ちが切り替わることで、業務の質の向上も期待できる。従業員が快適に働き、休むことができる職場環境が、今後も注目されそうだ。
(『日本の人事部』編集部)