大卒求人倍率1.88倍。倍率7年連続上昇、38.1万人未充足。中小企業は過去最高の9.91倍となり、採用難が加速~『第35回 ワークス大卒求人倍率調査(2019年卒)』:リクルート
株式会社リクルート(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:北村吉弘)の人と組織に関する研究機関・リクルートワークス研究所は、2019年3月卒業予定の大卒求人倍率(大学院卒含む)に関する調査を行いました。このたび結果がまとまりましたのでご報告いたします。
【大卒求人倍率1.88倍】倍率7年連続上昇、38.1万人未充足
~中小企業は過去最高(*1)の9.91倍となり、採用難が加速~
来春2019年3月卒業予定の大学生・大学院生対象の大卒求人倍率は1.88倍と、前年の1.78倍より0.10ポイント上昇。
全国の民間企業の求人総数は、前年の75.5万人から81.4万人へと5.8万人増加(対前年増減率は+7.7%)。学生の民間企業就職希望者数は、前年42.3万人とほぼ同水準の43.2万人(対前年増減率は+2.1%)。求人に対して、38.1万人の人材不足。
従業員規模別に見ると、300人未満企業(中小企業)では9.91倍と、前年の6.45倍から+3.46ポイントと大きく上昇し、過去最高(*1)。5,000人以上では0.37倍と、前年の0.39倍から-0.02ポイント低下。従業員規模間の倍率差は拡大。
業種別に見ると、流通業は12.57倍と、前年の11.32倍より+1.25ポイント上昇。建設業は9.55倍と、前年の9.41倍より+0.14ポイント上昇。
*1:比較可能な期間における値。従業員規模別は2010年3月卒より集計を開始。
【解説】300人未満企業、建設業・流通業の求人倍率過去最高(*2)
従業員規模間・業種間の倍率差が拡大
2019年3月卒の求人倍率を従業員規模別に見ると、300人未満企業では9.91倍と、前年より+3.46ポイント上昇し、過去最高(*2)となった。一方、5,000人以上企業では0.37倍と過去最低(*2)。従業員規模が小さい企業ほど採用が難しい状況が顕著。また、300人未満企業では、求人に対して41.6万人の人材不足。前年の36.0万人から不足数が大きく増加した。
業種別に見ると、流通業は12.57倍と前年の11.32倍より+1.25ポイント上昇、建設業は9.55倍と、前年の9.41倍より+0.14ポイント上昇し、ともに過去最高(*2)となった。
*2:いずれも比較可能な期間における値。従業員規模別は2010年3月卒より、業種別は1996年3月卒(建設業は2010年3月卒)より集計を開始
【トピックス】通年採用の実施予定企業は全体の27.8%
2019年卒の新卒採用において「通年採用の実施」を予定している企業は全体で27.8%。300人未満企業の実施率(38.3%)が、300人以上の規模の企業の実施率を大きく上回った。従業員規模が小さい企業ほど人材確保が困難なため、時期を限定せずに採用活動を行っている傾向があると言える。
第35回 ワークス大卒求人倍率調査(2019年卒) (963 KB)
◆本調査の詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社リクルート http://www.recruit.jp/ /4月26日発表・同社プレスリリースより転載)