業績の高い日本企業を支える組織デザイン上の三つの共通点「戦略に即した責任・権限の付与」「企業価値を高める本社機能」「アジャイルな働き方」:ボストンコンサルティンググループ
経営コンサルティングファームのボストンコンサルティンググループ(以下、BCG)は、企業業績と組織デザインの関係性についてのグローバル調査を実施しました。本調査では、日本及び世界で750名に対してアンケート調査を実施し、日本と世界との比較分析を行いました。
業績の高い日本企業を支える組織デザイン上のポイントは三つ
従業員数が1,000人以上の企業の経営者・従業員を対象にアンケート調査を実施し、高業績企業になるか否かを分ける組織デザインのポイントが何かを分析しました(利益率及び売上成長率が業界平均以上の企業を「高業績企業」と定義)。その結果、日本企業において業績向上のために重要な組織デザインのポイントは、1.戦略に即した損益責任の明確化や権限の付与がなされている、2.本社は企業価値を高めるように機能している、3.アジャイルな働き方が定着している、の三つであることがわかりました。
日本において、「アジャイルが重要である」という回答は72%と高いが、「自社がアジャイルな組織である」という回答は35%にとどまる。アジャイルな働き方の重要性は認知されているが、導入の加速が必要
「1.戦略に即した損益責任の明確化・権限の付与」、「2.企業価値を高める本社機能」は以前から重要性が広く認識されてきましたが、「3.アジャイルな働き方」は近年注目を集めているキーワードです。「アジャイル」はソフトウエア開発に限られた手法と考えられがちですが、マーケティングや人事などの幅広い領域において、その利点をうまく取り入れた働き方改革を行うことによって、意思決定のスピードアップや生産性の向上が期待できます。今回の調査では、「戦略を実行する上で、アジャイルが重要である」と答えた人の割合は、日本で72%、北米で82%と、その重要性の認識は日本でも高水準でした。しかしながら、(自社組織が)「戦略を効果的に実行するのに十分アジャイルな組織である」と答えた人の割合では日本が35%、北米が68%と、日本は北米の約半分となりました。日本企業におけるアジャイルな働き方への意識は高まっているものの、効果的な導入に向けた検討を加速する必要があると考えます。
■調査資料
「業績を向上させる組織デザイン
―企業業績と組織デザインの関係性についてのグローバル調査 日本企業への示唆」
■調査の概要
2016年から2017年にかけて、従業員数1,000人以上の企業の経営者・従業員を対象に、全世界で750名、日本では68名に対して、アンケート調査を実施。日本では、一般社団法人日本能率協会(JMA)の協力を得て行った。
■ 本件に関するお問い合わせ
ボストン コンサルティング グループ マーケティング 伊原・嶋津
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(ボストンコンサルティンググループ http://www.bcg.co.jp/ /3月27日発表・同社プレスリリースより転載)