2020年には4万8000人が不足するIT人材 育成の取り組み活発に
多くの企業が人工知能(AI)やビッグデータ解析技術を応用したサービスの開発に取り組む中で、IT人材の不足が深刻化している。経済産業省が発表した調査によると、2020年には約4万8000人のIT人材が不足することが予想されるという。
こうした予測を受け、政府はIT人材の育成に乗り出している。大学での人材教育の強化を図るほか、企業などで働く雇用保険の被保険者を対象に、技能習得に必要な費用の助成などを行うことで、リカレント教育(社会人になってからの学びなおし)による人材育成にも力を入れる。
企業の取り組みも活発だ。ダイキン工業は大阪大学と組み、人工知能(AI)に詳しい人材の育成を開始。教授らを招き、社員に学ばせることで、2020年度までに700人弱の人材養成を目指す。また、日立製作所では昨年6月、北海道大、東京大、京都大とそれぞれ共同研究組織を設立。外部と交流するオープンイノベーションを進める中で、IT人材の育成を目指す(日本経済新聞より)。
今後、IT人材の需要がさらに高まる中で企業が人材を獲得するには、採用を強化するだけでなく、社内でいかに人材を育てるかがカギとなる。産官学の連携による人材育成の取り組みは、ますます増加するのではないだろうか。
(『日本の人事部』編集部)