マンパワー雇用予測調査・追加質問結果
日本企業の21%が人材不足で賃金コストの上昇を実感
総合人材サービスのマンパワー・ジャパン(神奈川県横浜市、尾野博・代表取締役会長兼社長)では、この度、第4四半期マンパワー雇用予測調査の追加質問に対する結果をまとめました。今回初めて行った2つの追加質問は、いずれも「専門スキルを持つ人材」に関するもので、質問の目的は、市場において適切な専門スキルを持った人材の正社員としての有効性、および有効な人材が賃金インフレに及ぼす影響について調査することです。その結果、次のような回答を得ることができました。
* 「専門スキルを持つ人材」に関する追加質問内容
(1)貴社では、過去6カ月間に、もし適切な専門スキルを持ったキャンディデイトが見つかっていたとしたら、正社員としてさらに多くの人材を採用していたと思いますか?
(2)貴社では、人材不足の影響から、専門スキルを持った人材に対して、昨年と比べて高い給与や手当てを支払っていますか?「専門」の定義は、会計士、技術者、看護士、セールス・マーケティングマネージャーなど、4年制大学卒業を条件とした職業のことです。
まず、回答のあった908社の日本企業のうち45%が専門スキルを持った正社員の採用に最も苦労しているとの結果となり、人材不足が企業の成長計画の大きな妨げとなっているばかりか、専門スキルを持った人材不足の影響から、21%の企業が同じ職種に対し、前年より高い賃金を支払っていると回答しています。
職業別の調査の結果では、特に「サービス」の分野において最も人材を確保することが難しく、51%の企業から「適切な専門スキルを持った人材を見つけるのに苦労している」という回答を得ました。また賃金インフレについては、「金融・保険・不動産」分野で最も大きく、前年より多くの賃金を払っていると回答した企業は26%に及びました。地域別の調査では、東京と大阪において22%の企業が同じ職種に対し、前年より高い賃金を支払っていると報告しています。さらに、世界26カ国・地域で行った同調査の結果と比べると、「もし過去6カ月間で適切な専門スキルを持った人材を見つけることができたとしたら雇用していた」と答えた企業は32,000社のうち29%となり、人材不足が賃金インフレを引き起こしている原因だと考える企業は25%でした。
2006年9月12日付けリリースで、既に結果をお知らせしました第4四半期マンパワー雇用予測調査(調査期間2006年7月24日〜8月4日)は、企業の雇用計画を尋ねる目的でマンパワー社が四半期ごとに世界26カ国・地域における32,000社を対象に行っている調査であり、世界で最も広範囲にわたる事前調査といえます。日本では東京、大阪、名古屋の3地域に対する地域別の調査および7業種の職種別での調査を行っています。
(マンパワー・ジャパン http://www.manpower.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・10月25日)