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ニュース 掲載日:2016/07/15

日本と欧米の経営者報酬の実態に大きな違い。日本においては依然として固定報酬が過半~『2015年度 日米欧CEO報酬比較の結果』を発表:ウイリス・タワーズワトソン

世界有数のグローバルカンパニーであるウイリス・タワーズワトソンは、日米英独仏の5ヵ国における売上高等1兆円以上企業のCEO報酬について調査を実施し、その結果を発表しました。

 

<調査結果>
日米欧CEO報酬比較(2015年度)
国名/基本報酬/年次インセンティブ/長期インセンティブ

●米国:151百万円(11%)/289百万円(20%)/986百万円(69%)/合計:14.3億円

●英国:179百万円(25%)/215百万円(30%)/314百万円(44%)/合計:7.1億円

●ドイツ:178百万円(28%)/241百万円(39%)/206百万円(33%)/合計:6.3億円

●フランス:148百万円(29%)/175百万円(34%)/185(36%)/合計:5.1億円

●日本:73百万円(58%)/36百万円(28%)/17百万円(14%)/合計:1.27億円

 

【出所】
各国開示資料よりウイリス・タワーズワトソンが作成。なお各国の調査対象は以下のとおり:
● 米 国: Fortune 500のうち売上高等1兆円以上の企業261社の中央値
● 英 国: FTSE 100のうち売上高等1兆円以上の企業48社の中央値
● ドイツ: DAX構成銘柄のうち売上高等1兆円以上の企業22社の中央値
● フランス: CAC 40のうち売上高等1兆円以上の企業28社の中央値
● 日 本:総額は時価総額上位100社のうち売上高等1兆円以上の企業72社の連結報酬等の中央値
                内訳(割合)は連結報酬等開示企業(異常値を除く)49社の平均値を使用して算出
                長期インセンティブには退職慰労金単年度を含む

※ 円換算レートは2015年平均TTM(1ドル=121.05円、1ポンド=185.10円、1ユーロ=134.31円)

<コメント>
ウイリス・タワーズワトソン 経営者報酬部門 リーダー / ディレクター 森田 純夫

今回の調査により、日本と欧米の経営者報酬の実態に大きな違いがあることが改めて確認された。報酬額の差を生み出している大きな要因はインセンティブ報酬である。報酬構成比に現れているように、日本においては依然として固定報酬(=基本報酬)が過半を占めているのに対し、欧米諸国の報酬の大半は業績連動報酬、すなわちインセンティブ報酬で構成されている。また、欧州と米国の金額差は、主として長期インセンティブ、具体的には株式報酬における厚みの違いによるものである。

なお、日本について昨年の調査結果と比較するとほぼ横ばいであった(昨年の総額1.29億円に対し本年が総額1.27億円)。全体として、2014年度と2015年度の業績に著しい差がなかったことが背景にあるものと考えられる。また、2015年のコーポレートガバナンス・コードの施行に伴い、多くの企業が報酬制度の見直しを行っているが、2015年度を集計対象とする本調査ではその影響はまだ現れていない。ウイリス・タワーズワトソンでは、各社の改革の影響は来年の調査結果に現れるものとみている。特に、今年の総会シーズンで数多くの企業が発表した株式報酬の導入や、各社が実施した報酬委員会の導入により、報酬水準および報酬構成比において欧米プラクティスへの接近が生じるのかどうかが注目すべき点である。

 

<お問い合わせ>
ウイリス・タワーズワトソン
タワーズワトソン株式会社
経営者報酬部門
森田 純夫、小川 直人、厚母 拓朗
03-3581-5960(部門代表)
E-mail: TW.EC.Tokyo@willistowerswatson.com

 

◆本リリースの詳細はこちらをご覧ください。
 
(ウイリス・タワーズワトソン https://www.willistowerswatson.com/ja-jp /7月12日発表・同社プレスリリースより転載)

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