平成28年度新入社員のタイプは「ドローン型」:日本生産性本部『平成28年度の新入社員の特徴』~強い風にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地できた者が多かった。~
公益財団法人日本生産性本部の「職業のあり方研究会」(座長 ライズコーポレーション株式会社 代表取締役 岩間 夏樹)は、平成28年度の新入社員の特徴をまとめた。「職業のあり方研究会」は、若年者の就労支援や教育の専門家などで構成され、多くの企業や学校等の就職・採用関係者の協力を得ながら、新入社員の特徴や就職・採用環境の動向などについて調査研究を行っている。
○平成28年度新入社員のタイプについて
「ドローン型」
強い風(就職活動日程や経済状況などのめまぐるしい変化)にあおられたが、なんとか自律飛行を保ち、目標地点に着地(希望の内定を確保)できた者が多かった。さらなる技術革新(スキルアップ)によって、様々な場面での貢献が期待できる。内外ともに社会の転換期にあるため、世界を広く俯瞰できるようになってほしい。なお夜間飛行(深夜残業)や目視外飛行は規制されており、ルールを守った運用や使用者の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も必要。
姿勢を自動制御する機能が進歩したため、特別な専門家でなくても扱え、広く普及し始めたドローン。しかしながら、その飛行は風にあおられると、いささか心もとなく見える時もある。今後の普及や定着を考えると、さらなる技術革新(本人のスキルアップ)が必要だ。東京オリンピックを迎える頃には情報収集、映像制作、警備、輸送など様々な場面で活用が見込まれる。転換期にある社会の中で、世界を広く俯瞰できるよう高く飛び立ってほしい。
一方、使用者(上司や先輩)の操縦ミスや使用法の誤りによって、機体を傷つけてしまったり、紛失(早期離職)の恐れもある。また、多くのものは充電式なので、長時間の酷使には耐えない。夜間飛行の禁止や目視できる範囲で操縦しなければならないルールもあるため、当然のことながらルールを守った運用や一定の技量(ワークライフバランスへの配慮や適性の見極め)も要求される。
○平成28年入社組の就職活動の特徴
今年も新卒の採用に積極的な企業が目立ち、「大学等の卒業予定者の就職内定率状況調査」(2月1日時点、厚生労働省・文部科学省)では内定率が昨年の86.7%から1.1ポイント上昇の87.8%となった。リーマンショック前の水準に近づいており、いわゆる第二次就職氷河期はほぼ終息したと考えられる。今年度は就職活動のスケジュールが変更(3月情報解禁、8月選考開始)になったが、ルールが守られないケースも多数見られ、企業と学生の双方に混乱を招いた。早期に内定を出し、就職活動を終了するよう求める「オワハラ(就職活動終われハラスメント)」などという現象もあった。
採用状況が活発だったかどうかは新入社員の意識に大きな影響を与えるため、当財団で実施している新入社員意識調査(「働くことの意識」調査)の結果も注目される。
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(公益財団法人日本生産性本部 http://www.jpc-net.jp /3月23日発表・同法人プレスリリースより転載)