テンプグループ × 東京大学、「アルバイト・パート人材不足」の社会課題に
共同研究で挑戦 ~プロジェクトリーダーは東京大学中原淳准教授
のべ従業員数30万人以上・異業種6社が参画~
テンプホールディングス株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:水田正道)は、テンプグループと東京大学 中原淳准教授との共同研究として、「2020年を見据え、アルバイト・パートの戦力確保に向けた施策検討プロジェクト」を開始いたしますので、概要をお知らせいたします。
■背景 ~ 2020年東京五輪に向け、アルバイト・パートの需要はさらに拡大 人手不足感は深刻に
厚生労働省が発表した「平成27年8月労働経済動向調査 パートタイム労働者過不足判断」では、すべての産業で、アルバイト・パートの雇用状況に対し人手不足感を感じている結果となりました。特に「宿泊業,飲食サービス業」で顕著です。
また、東京五輪が開催される2020年に向けて、サービス業や飲食業を中心にアルバイト・パート人材の大幅な需要増加が見込まれています。更に人口減少も あいまって、現在の人手不足感は益々深刻になっていく可能性が高く、このままでは“おもてなしの国”として世界から期待されるサービスを提供できなくなる事態も考えられます。
こうした中でテンプグループと東京大学中原淳研究室は、従来のアルバイト・パートの採用計画や採用手法、店舗マネジメント手法等を抜本的に見直し、新たな 施策の検討・実行をする必要があると考えました。まずは本プロジェクトにアルバイト・パート人材を多数活用している小売・飲食・運輸の大手6社に参画いただき、採用・定着・育成における課題抽出、および様々な切り口の定量調査に取り組みます。本プロジェクトを通じ、“おもてなしの国”として世界に感動を届けられるようなサービスの提供と、多くの人のはたらく楽しさの実現に寄与いたします。
■中原淳准教授コメント「育てるマネジメント」と「ともに働ける職場」の確立へ
東京オリンピックもさることながら、少子高齢化の進む我が国では、今後、様々な領域で「人手不足」が進行することが予想されます。「人手不足」の解消には、採用条件の改善や採用手法の高度化といった「入口対策」に加え、店舗のマネジメント行動、職場環境を見える化・改善し、「早期離職の防止=出口対策」 を行うことが求められます。
東京大学・中原淳研究室では、これまで多数の企業と共同研究を行いながら、管理職の管理行動・職場環境に関する実践的な調査研究を行ってきました。このたびのプロジェクトでは、各店舗に「育てるマネジメント」と「ともに働ける職場」を創出することをめざし、様々な調査を実施します。
のべ30万人以上の人々が働く企業が企業の壁を乗りこえ連携して、人手不足問題という社会課題に挑戦する研究プロジェクトを実施するのは、世界でも類がな いことであり、日本初と言って良いと思います。本プロジェクトが、少子高齢化の進む我が国の社会問題解決に資することを願います。
中原 淳(なかはらじゅん) Jun Nakahara, Ph.D.
東京大学 大学総合教育研究センター 准教授。東京大学大学院 学際情報学府 (兼任)。東京大学教養学部 学際情報科学科(兼任)。大阪大学博士(人間科学)。北海道旭川市生まれ。東京大学教育学部卒業、大阪大学大学院 人間科学研究科、メディア教育開発センター(現・放送大学)、米国・マサチューセッツ工科大学客員研究員等をへて、2006年より現職。
「大人の学びを科学する」をテーマに、企業・組織における人々の学習・コミュニケーション・リーダーシップについて研究している。専門は経営学習論(Management Learning)。
■プロジェクト概要 ~ 中原淳准教授と共同で課題抽出、定量調査を実施。参画企業6社による実践も検討。
プロジェクトは東京大学中原淳准教授がプロジェクトリーダーとなり推進し、小売・飲食・運輸業界の大手企業6社が参画。6社で現在雇用しているアルバイト・パート人材は合計30万人以上にのぼります。課題設定と定量調査によるマクロ視点の市場分析、および新たな施策策定、そして現場での実践支援まで一気通貫したプロジェクトとして実施いたします。
プロジェクト運営は、テンプグループで「人と組織のコンサルティングおよびリサーチサービス」を提供している株式会社インテリジェンスHITO総合研究所と、テンプスタッフラーニング株式会社が主体で行います。
プロジェクトは2016年3月までを一区切りとします。定量調査結果は順次発表していき、最終的な研究発表を総括として行う予定です。これらの知見を、近い将来に実践に繋げます。
本プロジェクトでは、テンプグループが提供する日本最古のアルバイト求人情報サービス「an」、および「LINEバイト」で得た、求職者の就業に対する意識の定量調査データ、育成手法などのノウハウを最大限活かしてまいります。また、アルバイト・パート人材を育成・マネジメントして成果を引き出す新たな施策を産み出していくことで、より多くの組織と個人がはたらくことを楽しめる環境づくりを実現してまいります。
(1)定量調査メニュー(予定)
・2020年におけるアルバイト・パートの業界別労働力動向シミュレーション
・参画企業の店長(マネジメント)アンケート
・参画企業の従業員(アルバイト・パート)アンケート
・一般モニタ アンケート
・事例調査
(2)運営企業について
グローバル化、IT技術の進化など、今日の企業を取り巻く経営環境はかつてないほど複雑になり、激しい変化を遂げています。こうした環境変化に打ち勝つことが出来るように、テンプグループでは「人と組織の成長」を目的とした支援を行っています。本プロジェクトは、以下2社が中心となり、コンサルティング・ リサーチのノウハウを活かして進めてまいります。
<インテリジェンスHITO総合研究所>
コンサルティングサービス、調査・研究、人事関連サービスの提供を通して、企業の持続的な成長をサポートしています。
<テンプスタッフラーニング>
社員研修を中心とした人材育成・組織活性化サービスを提供しています。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社インテリジェンス
広報へのお問い合わせ
◆本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
(テンプホールディングス株式会社 http://www.tempstaff.co.jp/ /10月21日発表・同社プレスリリースより転載)