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【ヨミ】ゼブラキギョウ ゼブラ企業

「ゼブラ企業」とは、「ユニコーン企業」へのアンチテーゼとして生まれた、急成長を優先せずに社会課題の解決と企業利益との両立を目指すスタートアップ企業のことを指します。企業評価額が10億ドル以上、起業10年以内のテクノロジー企業であるユニコーン企業は、圧倒的な急成長で社会にインパクトを与えてきましたが、その一方で、競争や市場の独占をいとわない資本主義的な方法を疑問視する声も上がっていました。それに対抗する存在として、白と黒を併せ持つシマウマに「利益と社会課題解決の共存」という意味を重ねて名づけられたのがゼブラ企業です。

ゼブラ企業のケーススタディ

競争よりも共創を、
急成長よりも持続的成長を目指すゼブラ企業

自動車配車サービス「Uber」や宿泊施設や民泊仲介サービス「Airbnb」などの躍進により、世界中でユニコーン企業への注目が高まっています。その競争は厳しく、ユーザー獲得や利益の創出を最優先に資金調達を繰り返し、一握りのユニコーン企業に資金が集中するという状況も生み出しています。イノベーション創出により影響範囲が大きくなり、若き経営者や企業体としての倫理観が追い付かず、社会的責任を問われることもありました。

ゼブラ企業という概念は、アメリカを拠点に教育やジャーナリズムに携わる4人の女性起業家が2017年に立ち上げた「ゼブラズ・ユナイト(ZEBRAS UNITE)」によるもの。シリコンバレーやスタートアップ業界のユニコーン至上主義と、性別や人種の多様性の欠如を問題視して生まれた団体で、日本にも東京支部があります。ゼブラ企業とそれに賛同する投資家がつながって、世界のノウハウや知恵を共有し、起業家にとって必要な支援が得られる環境を作ることを目的としたコミュニティです。

ゼブラズ・ユナイトはユニコーンを否定しているわけではありません。大きなインパクトを追い求めるユニコーン企業だからこそ壊せる昔ながらの習慣や固定観念もあります。疑問を投げかけるのは、短期的なものへの偏り。例えば、10年かけて成長していく事業も、ユニコーン的価値観では「成長スピードが遅い」という評価になってしまいます。結果を急がず、一人ひとりの生活に寄り添い、時間をかけてより良い社会を目指していくゼブラ企業があってもいい、というのがゼブラ企業の価値観です。

「成功」の定義が画一的ではなくなってきている現在。急成長し、社会的インパクトを残すことを成功と見るか、ゆっくりでも人の幸せに寄り添うことを成功と見るか。これは遠い国の出来事ではなく、日本経済にも必要な問いといえるでしょう。

・参考
Zebras Unite
Tokyo Zebras Unite

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