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企業と学生のより良いマッチングを実現!採用のプロフェッショナルが企業の採用成功を徹底サポートする「リクナビ2017」

ここ数年「売り手市場」が続く企業の新卒採用ですが、2016年卒の採用活動は広報・選考時期の「繰り下げ」などにより、中堅・中小企業を中心に大きな影響を受けました。言うまでもなく新卒採用は、これまで日本企業の成長を支えてきた社会システムですが、そのあり方が問われる中、今後はどのような方向へと向かっていくのでしょうか。そして、2017年卒採用に向けて、企業はどのような考えの下、採用活動に臨めばいいのでしょうか。新卒採用におけるリーディングカンパニーであるリクルートキャリアの三好譲二さんに、2016年卒の採用活動を振り返っていただくと共に、これから採用活動で企業は何をすべきなのか、また、理想の採用活動を実現するために必要なこととは何なのか、具体的なお話を伺いました。
(2015年12月10日時点)

プロフィール
三好譲二さん プロフィールPhoto
株式会社リクルートキャリア
新卒事業本部 領域企画統括部 執行役員 統括部長
三好譲二さん
みよし・じょうじ/コンサルティングファームを経て2005年10月リクルートに中途入社。HR中途事業領域で営業や商品企画などに関わる。13年4月よりリクルートキャリアの執行役員に就任。14年4月より現職。

「繰り下げ」の結果、難しい対応を迫られた2016年卒採用活動

―― 最初に2016年卒の採用活動の状況を、どのように分析されていますか。

企業にとって、2016年卒採用は戸惑いが多かったと思います。これまで学生の就職活動では、最初に大手企業の選考を受け、その後に中堅・中小企業を受けるという流れがありました。そのため企業は、従来の流れの中でいつ選考を行えばいいのかが事前に分かっていて、どの時期にどれくらいの学生を集めれば自社に合った人材を採用できるのか、ある種の“算段”が付きやすかったと言えます。

ところが2016年卒採用では、初めに中堅・中小企業が動き、その後で大手企業が動くという構造変化がありました。就職内定率の推移に注目すると、中堅・中小企業が8月以前に動いた結果、昨年よりは低い数値ではありますが、選考解禁前の8月1日調査時点ですでに65.3%を記録しています。その後大手選考が始まりさらに内定率が高まって、10月1日時点では昨年と並ぶ水準となりました(リクルートキャリア 就職みらい研究所「就職プロセス調査」)。結果的に中堅・中小企業に対する内定辞退が増えることになり、採用数を充足するために後半戦で再び中堅・中小企業が動く、という現象が起きたのです。そのため、採用活動の設計そのものが立てづらかったことは間違いなく、苦戦する企業も多かったようです。

さらに、景気が良かったこともあり、企業の求人意欲は旺盛でした。2016年卒の求人倍率は1.73倍と、昨年の1.63倍をさらに上回る高い水準となりました(リクルートワークス研究所「大卒求人倍率調査」)。選考時期の繰り下げと共に、企業にとっては二重の痛手だったと思われます。大手企業でさえも、「求める人材に合った学生を採用できない」「そもそも当初の採用予定数を確保できていない」といった声が上がる中、特に中堅・中小企業にとって2016年卒採用は対応が難しかったと言えるでしょう。

「2017年卒採用」で“差別化”を図るため、企業は何をすべきか

―― 企業の求人意欲は、今後も高い水準が続くように思います。現状を踏まえた上で、これから企業はどのような考えの下、新卒採用に臨んでいけばいいのでしょうか。

新卒採用は構造的に“競争下”に置かれるので、企業としては“差別化”が必要です。差別化のための方法はいくつかありますが、明らかなのは学生にとって「魅力的な企業」になることです。具体的には際立った事業戦略、ユニークな人事制度や施策など、いろいろなアプローチがあるでしょう。ただ、実現するためにはさまざまなハードルがあり、難易度は高いと言えます。また、事業内容や商品・サービスは素晴らしいのに、なかなか差別化が図りにくく、また学生からも注目されにくいという企業もたくさんあります。

そこで、「魅力的な人」の存在が重要になります。なぜなら、学生が最終的にどの会社で働くかを決める大きな要因として、「その会社で働いている人が魅力的であること」が挙げられているからです。学生は、就職活動の開始時には業種・職種・勤務地などをもとに企業を選びますが、最終的に企業を決める時は、「一緒に働きたいと思える人がいる」という要素を重視する傾向もあります(リクルートキャリア「就職白書2015」)。これは過去からずっと言われている傾向です。

採用担当者や現場社員など、「魅力的な人」がどれだけ「自社の魅力」を学生に伝えられるかが、新卒採用においては差別化の大きな要因となることを、ぜひ知っていただきたいと思っています。

余談ですが当社もこの点を非常に重要だと考え、「人で、世界一になります」という採用メッセージを掲げ、全社員が一丸となって新卒採用に関わっています。このような方法で差別化を図り、自社の優位性を学生に伝えていくアプローチは非常に有効です。

―― 現実的には全社員が採用に関わることは難しいことかもしれませんが、何らかの方法で自社の人の魅力を伝えていくことはとても重要なことですね。

なかなか対応できない企業もあることでしょう。その場合は採用広報、選考活動を効率的・効果的に行わなければなりません。本当にパワーをかけるべき「求める人材との接点」に最大のパワーをかけられる状態をつくり、リターンを最大化する方法をどれだけ積み重ねることができるかが重要と言えます。

「リクナビ2017」に新たに搭載された機能とは?

―― 採用活動を効果的に行うという点で、「リクナビ2017」にはどのような機能が搭載されているのでしょうか。

一言でいうなら、「求める人材」を集め「採用決定まで」サポートする機能を搭載しています。

「求める人材」という観点でいうと、企業が自社の「求める人材」を「タイプ」「資格」「志向」などの軸でリクナビ上に登録すると、要件に合う学生に対して優先的にその企業の情報が表示されるなど、企業が本当に求める採用母集団に対して働きかける機能が充実しています。

学生が自分で検索した企業だけでなく、自分の志望や志向にマッチする企業情報が表示される。それにより、企業に対する学生の興味関心が高まる。これは、イメージしていただきやすいことだと思います。このマッチ度をどれだけ高められるかにこだわることで、「今までは知らなかった、自分に合う企業との出会い」「いろいろな学生ではなく、自社に合う学生との出会い」を数多く創出できると考えています。ビッグデータ解析という最新の手法と、リクルートキャリアが約50年研究を続けている「人を測定する技術」を組み合わせたリクナビ独自の方法で、より良いマッチングを生み出しています。

また、「学生データ管理ツール」を一新しました。応募・説明会受付管理や応募者との連絡などの基本的な役割に加え、機能を充実させています。例えば、「歩留まり分析」です。どれだけ自社の「求める人材」が母集団として集まり、会社説明会に参加し、エントリーシートを出して、一次面接に来るか、といった採用プロセスごとの歩留まり状況が、さまざまな切り口(職務適応性、基礎能力、志向、外国語など)から確認できるようになりました。母集団や選考参加者における「求める人材」の存在率や、どのプロセスで離脱しているかがわかるため、採用活動の改善点が簡単に明らかになるということで、多くのご期待をいただいています。

求める人材へのアプローチ

「採用決定まで」を支援する機能として人事・採用担当の方からご期待をいただいているのが「面接業務支援システム」です。採用担当者のパワーが割かれる「面接準備」を圧倒的に効率化できるものです。

大きくニつできることがあり、一つ目は面接者との日程調整の効率化です。というのも面接日の調整は、急なキャンセル対応や複数調整が必要で、担当者の実務として負荷が大きいのです。そこで、WEBでスムーズに行える機能を搭載しました。

もう一つは、「タブレット端末」による学生の情報(これまでの選考評価、エントリーシート内容、SPI3受検結果など)の一元管理です。これにより、面接の際に手間がかかる書類の準備をしなくても、面接に臨むことができるようになりました。また、ペーパーレスによって個人情報漏えいのリスクも低減できます。

採用までの決定支援

このように「リクナビ2017」は、企業の採用活動における負荷を大幅に削減し、自社の求める人材を効果的に採用できる機能を搭載しています。これにより、学生との接点など、採用担当者にしかできない、付加価値の高い採用業務のための時間を捻出できると考えています。

また、当然のことですが、「リクナビ2017」は学生側から見た点でも強化しています。実際、プレサイト(インターンシップサイト)を2015年6月にオープンしていますが、おかげさまで8月末に実施した調査では、「主に利用しているインターンシップ情報サイトは『リクナビ』」という方が54.5%と、1位を獲得することができました(株式会社マクロミル「インターンシップ・就職準備サイト利用実態調査」)。学生からは「自分たちが求める情報が充実している」「サイトが見やすく、検索しやすい」といった支持をいただいています。プレサイトを利用している学生は、来年3月の採用広報解禁以降も本サイトを利用する傾向がありますので、引き続き、学生に支持してもらえるサービス、コンテンツ、プロモーションの充実を積極的に行っていく考えです。

リクルートキャリアが大切にしている「思想」とは

―― ところで、リクルートキャリアとして、新卒採用で大切にしていること、力を入れていることは何ですか。

メッセージとして二つ、お伝えしたいことがあります。一つ目は、リクルートキャリアが商品サービスを作る上での拠り所となる思想。二つ目は、そのために我々が提供する「リクナビ2017」の価値です。

三好さんphot

一つ目の思想ですが、創業以来、私たちが大切にしていることは変わっていません。「学生が、自分に最もふさわしく、自分を伸ばすことのできる企業を選び、企業は明日の繁栄を担う人材を求める。この二つのことが両立していくためには、企業と学生間のコミュニケーションが十分に成立していかなければならない」。これは、リクルート創業者である江副浩正が、後のリクナビにつながる「企業への招待」という冊子の巻頭あいさつ文に記した一文です。この想いを大切にして1960年にリクルートはサービスを立ち上げ、以来55年に渡って事業を続けています。より良いマッチング、採用決定を実現すること――これが私たちの根底にある思想です。

そして、私たちは“漂流型から航海型へ”と言っているのですが、学生には納得感のある就職活動を過ごして欲しいと考えています。働いた経験があまり多くない学生は、企業のことが十分には分かりません。実際に就職活動をしていく中で徐々に気づき、学び、企業を選んでいきます。まさに「漂流するように」迷いながら就職活動を行うことも多いのですが、自分に合った企業や仕事に気づく頃には、既に多くの企業が採用を終えていることも少なくありません。だからこそ、限られた時間の中で、学生が学業を大事にしながら、社会で働くことの意味を知り、自分なりの目的を持って、「航海型」の就職活動をできる世界を実現したいと思っています。

二つ目は、リクナビの機能を通じて我々が提供する価値です。企業は、エントリー数や採用人数を単に充足させればよいのではなく、入社後に活躍できる人材を新卒でしっかりと採用することがゴールだと考えています。先ほどもお伝えした通り、自社で活躍できるのはどんな人材なのかという「人材要件」を設定し、その要件を満たす学生に対して広報できる機能。広報し、応募してくれた学生を選考し、内定を出して入社に至るまでのサポート機能。採用を決定し、その後に活躍するというところまで見据えて機能開発を行っているところが、大きなポイントです。

また、これまでお話ししたのは商品サービス上のことですが、それだけではなく、採用のプロであるリクルーティング・アドバイザーが高い専門性を持って、企業の採用成功のために伴走していることを強調したいと思います。リクルーティング・アドバイザーは採用担当者をはじめ、ときには社長や経営層、現場の方々とコミュニケーションを取りながら、求める人材像を設定することから始めます。その後は、広報上どのようなコミュニケーションを展開していけばいいのかを設計し、実際に広告を掲載した後、どれくらい求める人材が母集団として形成されているのかモニタリングするなど、採用成功に向けて、具体的な対応策を考えます。例えば、「会社説明会のコンテンツで何を実施すればいいのか」「採用選考時にどのように動機づけしていけばいいのか」「内定はいつ出せばいいのか」など、企業の人事担当者の方々と同じ目線で、同じ方向を向いて、サポートしていきます。

―― リクルーティング・アドバイザーの存在が、商品サービスとは別の、リクルートキャリアとしての非常に大きな価値となっているわけですね。

実際、商品サービス以上に「リクルーティング・アドバイザーがいるからリクルートキャリアに発注する」というお客様が少なくありません。このような採用のプロが採用の始まりから終わりまで伴走し続けるサービスは、他社にあまり見られないものではないでしょうか。私たちがお客様に価値を提供する源泉と言っても、過言ではないと考えています。とにかく人事担当者に寄り添うスタンスで、お客様の採用成功に向けて支援することが、リクルーティング・アドバイザーの役割です。それは、商品サービスだけでは解決できない課題が多々あると考えているからです。単に、採用母集団を集めることだけならいいのですが、学生と企業の双方にとって幸せな決定を増やしていくには、リクルーティング・アドバイザーによるきめ細かなサポートが重要です。昨今のような採用難の時代にあって、質・量的ともにいい採用を増やしていくには、リクルーティング・アドバイザーの持つ役割は不可欠なものだと思っています。

リクルーティングアドバイザーのサポート

自社と合う学生かどうかを見極めることから、採用活動は始まる

―― 採用活動を行っていく上で、企業は学生とどのように接するべきでしょうか。

いくら優秀でも、自社に合わない学生を採用したら、企業も学生もお互いに不幸になるだけです。本当に自社に合う学生なのかどうかを見極めるためには、学生をしっかりと見ることが何よりも大切です。

確かに、入社して働いてみなければ分からないこともあるのは事実です。だからこそ、「人材要件」を、採用活動をスタートする前にしっかりと定めることが必要なのです。自社に合う人材とはどのような人材なのか。要件を設定した上で、採用活動に取り組むことが重要です。「人材要件」の設定は非常に難しいと思いますが、リクルーティング・アドバイザーがしっかりとサポートします。

企業が事業活動を行う上で、一定の採用数を確保することが前提ですが、それには「人材要件」という「質」が担保されていなくてはなりません。その際、当社には「SPI3」という長年培ってきた人物を見るフレーム(測定技術)があります。「SPI3」のフレームを元に、各企業の「人材要件」の設定について会話ができ、採用選考活動にも対応できることが我々の特長でもあります。

―― 業界を代表するリーディングカンパニーとして、今後はどのようなことに力を入れていこうとお考えですか。

企業と学生とのマッチングを、先ほどお話ししたような思想の下、より良いものにしていきたいと考えています。また、それが日本企業が成長し、発展するための強みになると信じています。

なぜなら、日本企業にとって新卒採用は、明日の繁栄を担う人材を獲得するために非常に重要なものだからです。また、ほとんどの企業がそのような考えを持っていると思っています。だからこそ、新卒採用を事業の一つとしている私たちは、企業の方々と一緒に同じ方向を見ながら、ご支援していきたい。商品サービスの機能はもちろんですが、リクルーティング・アドバイザーに代表されるように、企業の方々に伴走していきたいのです。そうすることが、企業と学生との出会いををより良くするはずだと、堅く信じています。

そして学生が「リクナビ2017」を使って、納得感のある就職活動を過ごしてもらえると大変うれしい。また、そのことが結果として、企業のより良い採用活動にもつながると思っています。

リクルートキャリアが目指したい就職の形は、一人ひとりが持ち味である強みや特性、適性を自覚し、それを活かしていきいきと働くことができる会社を選ぶことと、その持ち味を必要とする企業がその人材を活かし、会社の発展につなげることです。それらを実現するために、今後もサービスの進化と企業サポートの強化に尽力していきたいと考えています。

三好譲二さんPhoto

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