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ATD International Conference & Expo 2016 参加報告
~ATD2016に見るグローバルの人材開発の動向~

〈取材・レポート〉株式会社ヒューマンバリュー 主任研究員

川口 大輔

コンカレント・セッションから学ぶ

基調講演に加えて、ATD2016ではプレセッションや出展者セッションを含めると約480ものセッションが行われました。その中から、私が参加したセッションを中心にご紹介し、そこから人材開発のトレンドの一環を垣間見たいと思います。

(1)マネジャーのメンバー支援

今年のATDでは、働く人々の学習や協働を阻害する恐れや不安をワークプレイスから減らし、「Trust(信頼)」と「Safety(安全・安心)」を育むことの重要性が強く語られていましたが、そうした環境を築いていくために、マネジャーとメンバーの関係性や会話にフォーカスが当てられたセッションが多く見受けられたのが特徴的でした。

たとえば、「M319:9 Minutes on Monday: The Simple Way to Transform Managers to Leaders(月曜日の9分間: マネジャーからリーダーに変身する簡単な方法)」「TU206:Communication: The Most Critical Skill for Managers(コミュニケーション:マネージャーにとって最も重要な技能)」「M300: Speed Coaching—Coach in Less Than 10 Minutes Using 7 Simple Skills(スピード・コーチングー七つのシンプルなスキルを用いた10分間以内のコーチング)」といったさまざまなセッションが挙げられます。

私が参加した「TU213:Develop Me or I‘m History: The Career Development Imperative(私を育成しないと過去の遺産になります:キャリア開発の必要条件)」では、エンゲージメントの権威であるビバリー・ケイ氏が、マネジャーがメンバーの成長やキャリア開発を支援することの重要性やそのためのアプローチを紹介しました。ケイ氏は、マネジャーのプライオリティとして、下記の七つのポイントを挙げています。

たとえば、「1.Cultivate Peripheral Vision(周辺のビジョンを耕す)」では、メンバーが自分自身の成長やキャリアについてより豊かなビジョンを描けるように、ビジネスや仕事、マーケットを取り巻く環境が今後どう変化していくのかといった周辺領域について、共に考えていくことの重要性が語られていました。

また、「2.Focus on an Opportunity Filled Future(機会が詰まった未来にフォーカスする)」ではキャリア観を変えていくことの必要性が紹介されていました。これまでキャリアはラダー(梯子)のように、一段ずつ上に計画的に上がっていけるものとして捉えられがちでしたが、昨今ではむしろフリー・クライミングで壁を登るように捉えられます。そこでは、さまざまな異なる機会に挑戦してみたり、踏み込む前に足場が十分確保されているかをテストしてみたり、時にはゴールから離れてみたりするといったことが大切になっています。そうしたキャリア観を理解した上で、メンバーを支援していくことが重要かもしれません。その他にも、上記の観点をもとにマネジャーが高めていくべきマインドセットや行動が紹介されました。

昨今では、教室での学びを超えて、経験や相互作用から学び、成長していくことがより重要視されています。そうした中、メンバーの日々の学びを促進し、成長を支える役割をマネジャーが担っていくことがより大切になってくることが感じられたセッションでした。

(2)ニューロサイエンス(神経科学)

2014年に、ATDに「Science of Learning(学習の科学)」というトラックが設けられましたが、それを契機に、ニューロサイエンス(神経科学)に関するセッションが大幅に増えています。今年は、直接ニューロサイエンスをテーマとして扱ったセッションはもちろん、そうでないセッションの中でもニューロサイエンスの研究の引用が散見され、汎用的に知見が生かされている様子が伺えました。私もいくつかのセッションに参加しましたが、「SU111:Neuromanagement Myth-Conceptions and Realities in Creating High Trust Teams(高信頼チームの作り方における神経科学の迷信と現実)」が興味深かったです。

スピーカーの一人、ポール・ザック氏は、クレアモント神経経済学研究センター所長で、人間が相手を信頼できるか否かを決定する際に脳内化学物質の「オキシトシン」が関与していることを発見し、以来、オキシトシンが人間のモラルや社会行動に与える影響の研究を行っています。書籍『経済は「競争」では繁栄しない――信頼ホルモン「オキシトシン」が解き明かす愛と共感の神経経済学』(ダイヤモンド社)の著者としても知られます。ザック氏は、「オキシトシンのレベルが上がると、赤の他人に対してさえも、気前のいい、思いやりのある対応が起きます。この道徳的な分子は、信頼の合図を送るだけで始動します。人は信頼されていると感じると、前より信頼できる人になる。するとやがて、ほかの人たちからなおさら信頼されやすくなるという循環が生まれるのです」と主張します。

講演の中では、彼の調査の中で明らかになった、組織内の信頼を表すファクターをOXYTOCIN(Ovation、eXpectation、Yield、Transfer、Openess、Caring、Invest、Natural)の頭文字を使って説明しました。たとえば相手を称賛するOvation、具体的なゴールを明らかにするeXpectation、他者の感情を読み取って、周囲と関係性を築くCaring、周囲の成長を支援するInvest、バルネラブルになって支援を求めるNaturalなどが、高い信頼に基づいたチームを創るという説明がありました。

ザック氏による講演は、基調講演のサイモン・シネック氏やブレネー・ブラウン氏の話と通じるところが多く、それをニューロサイエンスの観点から裏付けているところがあります。リーダーシップ開発やチームビルディングを神経伝達物質のレベルで考える時代が来ていると言えるかもしれません。

(3)ラーニング・トランスファー(学習移転)

ここ数年のATDでは、学習したことを仕事で生かすように移転させることを意味する「ラーニング・トランスファー」がよく語られます。今年は特に、このラーニング・トランスファーを指向して学習をデザインしていくことが当然のこととして多くのセッションで扱われていたのが印象的でした。

直接ラーニング・トランスファーを実現する要因やアプローチを探求するセッションも多く見受けられましたが、私は、「SU217:Boost Training Transfer Using Predictive Learning Analytics(プレディクティブ・ラーニング・アナリティクスを用いてトレーニング・トランスファーをブーストせよ)」に参加しました。スピーカーのケン・フィリップス氏は、ロバート・ブリンカーホフ氏の調査結果を引用し、新しく学んだスキルを仕事で生かす人の割合は一般的には15%であり、残りの85%はスキルを全く使わないか、一時的に適用しようとするものの次第に元に戻ってしまうと述べます。このような学習したことが、実際に生かされないことを「スクラップ・ラーニング」と呼ぶとのことでした。

フィリップス氏は、スクラップ・ラーニングの課題へのソリューションとして、Predictive Leaning Analysis(以下、PLA)を提唱します。PLAとは、学習プログラムの終了時に、未来を見通すための方法論であり、学習者の成果や行動を、改善の意図を持って予測するものとして説明されます。結果が出てから効果測定を行うのではなく、研修プログラムの終了時に、個々の学習者が、どれだけ学習したことを適用するかを予測し、改善を行っていきます。

具体的には、カークパトリックの効果測定4段階のレベル2(ラーニング)やレベル3(行動変容)、レベル4(結果)と相関が高い10の項目(たとえば、レベル3だと「学んだことを適用するのに個人的に動機づいているか?」「学んだことをすぐに生かす機会があるか?」「同僚からのサポートがあるか?」など)について、個々人のレベルを測定します。そして、その得点の低い群の人たちに対して、何かしら追加的・戦略的なフォローアップを行っていくことで、ラーニング・トランスファーを促進させていくといった方法が紹介されていました。

効果測定を後で行うのではなく、事前にインパクトを予測して、それを高めていくといった先行的なアプローチが興味深く感じられました。後述するテクノロジーの進化の影響を受けて、今後ますます、このラーニング・トランスファーについての研究や実践が進んでいきそうです。

(4)マイクロ・ラーニング

SNSやモバイルをはじめとしたテクノロジーの進化が、知識や情報の取得方法、学習に関するコミュニケーションにも大きな変化をもたらしたが、とりわけ、こうしたテクノロジーは、学習の場をクラスルームからワークプレイスへ、また個人の都合に合わせて時間と場所を問わない学習のあり方へとシフトさせることを容易にしています。そうした中、単発のイベント型でとして学習を捉えるのではなく、学習を「ジャーニー」や「プロセス」として捉え、ワークプレイスでの経験や相互作用、およびそれを支えるさまざまな学習機会を通して学ぶことを主流としていくアプローチが定着してきています。

昨年のカンファレンスでは、5~7分といった短い時間で学習を起こしていくことを意図した「Bite-Size(バイト・サイズ)」のラーニングを、モバイル技術を生かして、学習プロセス全体に取り入れていく考え方が紹介されていましたが、今年もそうした事例が増えており、特に今年は、「マイクロ・ラーニング」と呼んでいるセッションも見受けられました。

私が参加した「SU301:Redefining L&D: One Company's Success With Microlearning and Social Learning(L&Dを再定義する:ある会社におけるマイクロ・ラーニングとソーシャル・ラーニングの成功)」では、プルデンシャル社における4週間のマネジャー育成にマイクロ・ラーニングを活用した取り組みが共有されました。具体的には、数分間のビデオコンテンツや90分程度のワークショップ、そしてワークショップをフォローするアプリや上司からのサポートなど、細切れに分かれたさまざまな学習機会を、学習プロセスの中に散りばめる形で学習のデザインを行っている様子が紹介されており、印象に残りました。

本セッション以外でも、多くの取り組みで同様の学習のデザインが見受けられており、あるセッションでは、「Embedded Learning(埋め込み型学習)」などとも呼ばれていました。ジャーニー型で学習を組み立て、できるだけ多くの接点を学習者と持っていけるようなアプローチが今後主流になってくるものと思われます。

以上、ここまで私が参加したセッションをもとにATD2016の様子を紹介してきました。特にコンカレント・セッションの紹介の中では、四つにテーマを分けて紹介してきましたが、それぞれが個別のテーマとして分断されているのではなく、相互に関連し合いながら進化しようとしているのが、今年の特徴であるように感じました。本レポートを通して、グローバルにおける人材開発の潮流が少しでも感じていただけたら幸いです。

※ASTDの全体の潮流については、ヒューマンバリューのホームページにおいても紹介しています。
ご興味ある方は、そちらもご参照ください。

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