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業界の注目企業・インタビュー

ワークフローの効率化で従業員の働き方を革新
働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」

『日本の人事部』特別対談 ワークフローの効率化で従業員の働き方を革新 働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」

勤怠管理、経費精算、工数管理、承認申請、予定表、日報など、従来は複数のツールを使っていた作業を一つのプラットフォームに統合し、業務効率を大幅に向上。蓄積されたデータの分析により、ハイパフォーマーの働き方を可視化できることで注目されているのが、働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」です。同製品が生み出された背景、その特色や導入メリットなどを、開発・運用元の株式会社チームスピリット・荻島浩司社長にお聞きしました。

プロフィール
荻島浩司さん(おぎしま・こうじ)
株式会社チームスピリット 代表取締役社長

おぎしま・こうじ/1996年、同社設立。インディペント・コントラクターとして株式会社東芝および東芝ソリューション株式会社で金融機関向けパッケージ開発や、オペレーショナル・リスクコンサルティングに従事、2009年よりセールスフォース・ドットコムを利用したクラウド事業に参入、「TeamSpirit」を企画・開発。

「働き方改革」でより重要なのは付加価値を増やすこと

6月末に「働き方改革関連法」が成立、2019年4月施行という日程も具体的になってきました。この間の「働き方改革」に関する動きをどのように捉えていらっしゃいますか。

「働き方改革」と言っていますが、基本的には長時間労働の是正を目的とした法整備に終始した印象です。日本社会の構造変化を踏まえ、これからめざすべき方向性を明確にするものではありませんでした。今後さらに考えていく必要があるでしょうね。

労働生産性をどう上げていくかも議論になりました。

生産性を向上させる一つの方法は、付加価値を生まない間接的な時間や無駄な作業を減らしていくことです。日本企業の場合、製造業を中心に「カイゼン」としてこれまでも相当やってきたので、乾いた雑巾をこれ以上どう絞るのか、というところがあります。もう一つは、付加価値そのものを増やしていく考え方です。ビジネスモデルの革新や、機械化も含めた能力向上がこれにあたるでしょう。私は日本企業が本来行うべきなのはこの方向だと考えています。IT業界の例になりますが、海外ではセールスフォース、ワークデイ、アトラシアンといった企業が、それぞれの得意領域で圧倒的なシェアを獲得しています。そういった形で事業を成功させると、企業単位での生産性はそれこそ何十倍、何百倍にも伸びるわけです。

とはいえ、イノベーションを起こすのは容易ではなく、多くの企業の課題でもあります。

もちろん、そのための直接的なソリューションがあるわけではありません。そこでカギとなるのが「創造性」です。創造性を発揮するには、重要な仕事にフォーカスし、確実に遂行するタイムマネジメントが不可欠。弊社の働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」は、どんな仕事が重要で、どんな時間の使い方をすればよりよいアウトプットにつながるのかを可視化できるツールです。私たちは「すべての人を創造的に」というミッションを掲げて、この製品を開発しました。

そもそも「TeamSpirit」を開発されたきっかけとは何でしょうか。

弊社で使う勤怠管理システムが欲しくて探していたのですが、良い製品がなかったんです。特に気になったのは、ユーザーインターフェースとワークフローへの対応。当時はフェイスブックやツイッターなど、使い勝手の良いSNSが広く利用されるようになった時期で、業務用システムにもそういうスマートさは必須だと感じていたんです。出退勤から経費精算、休暇申請といった一連のワークフローをいちいち違うツールを開いて作業するのも非効率だと思っていました。現在は、すべての従業員が自分の端末を持ってセルフオペレーションする時代ですから、ツールは一つにまとまっていた方が絶対にいい。そう考える中で、自然にコンセプトは固まっていました。

来たる法改正にもリアルタイムで対応し先手を打てる「TeamSpirit」

「TeamSpirit」の製品特性をお聞かせいただけますか。

まず、勤怠管理、就業管理、経費精算、工数管理など、業務管理に必要な七つの機能が一つに統合されたツールであること。勤怠管理は人事部、経費精算は経理部、工数管理は事業部といった具合にワークフローが異なっていても、従業員は「TeamSpirit」の画面上ですべての入力や申請、連絡、報告などをきわめて効率的に行うことができます。

その結果、出勤から退勤までのあらゆる情報がワークログの形で保存されます。そこから必要な情報を抜き出せば、さまざまなデータ分析が可能になり、言い換えれば「働き方が見える」ようになるのです。ハイパフォーマーの働き方を分析することで、何にどう時間をつかえば付加価値を生み出せるのかもわかり、それを社内で共有できます。そこが「働き方改革プラットフォーム」の最大の特色です。

「TeamSpirit」の画面

さらに導入メリットとなるポイントがあればお教えください。
「TeamSpirit」はサブスクリプション型のクラウドサービスです。一般的な企業の業務管理に求められる機能が一体化して、一人当たり月額600円という手ごろな予算でご利用になれます。クラウドのため製品は常に最新版にアップデートされ続け、さまざまな法令の改定などにもリアルタイムで対応します。直近では、やはり「働き方改革関連法」にどう対応するかが課題になると思いますが、「TeamSpirit」なら特別な追加費用は一切必要なく、法律の施行日から新しい法制度に則った運用が可能です。

また、プラットフォームにセールスフォースを利用しているので、バックアップや情報セキュリティ対策などの面でも安心してご利用になれます。さらに弊社は、導入支援や運用支援のサポート体制にも力を入れています。2018年5月末現在で約930社・13万人の方々が利用されていますが、大企業も含んだ中堅以上の企業が占める割合が高いのも特色だと思います。

データ分析や生産性向上といった面でのコンサルティングなどは行われているのでしょうか。

分析などのコンサルティング、ERPと「TeamSpirit」の連動といった部分は、そうした分野を得意とする専門企業との連携で対応しております。さまざまな企業と「TeamSpirit」でつながるエコシステムを構築していくのが私たちの理想なのです。今後はデータ分析にAIを利用したり、入力デバイスとしてIoT技術を連動させたりといった構想もありますが、その際も専門的な企業と組んでいくことになるでしょう。

最後に今後の展望、次期製品の予定などについてお聞かせください。

2018年8月22日に東証マザーズへ上場しました。より多くの皆さまからの期待にお応えできるよう、製品を一層充実させていきたいと考えています。また、現在は「働き方改革関連法」への問い合わせが非常に増えていますので、皆さまのご要望に対応するためにも、営業、マーケティング、サポートなどの人材強化にしっかりと取り組んでいきたいですね。

株式会社チームスピリット 代表取締役社長 荻島 浩司さん
社名株式会社チームスピリット
本社所在地〒104-0031 東京都中央区京橋二丁目5番18号 京橋創生館4階
問合せ先:mk@teamspirit.com

企画・編集:『日本の人事部』編集部

Webサイト『日本の人事部』の「インタビューコラム」「人事辞典「HRペディア」」「調査レポート」などの記事の企画・編集を手がけるほか、「HRカンファレンス」「HRアカデミー」「HRコンソーシアム」などの講演の企画を担当し、HRのオピニオンリーダーとのネットワークを構築している。

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この記事ジャンル HRテクノロジー

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【用語解説 人事辞典】
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ブリージャー (ブレジャー)
ハドルミーティング
GビズID(gBizID)
労働安全衛生法
働き方改革関連法
働き方改革
分断勤務
ABW
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