ストレスチェック制度、実施企業はわずか2割
2015年12月の義務化に向け、「一般社団法人日本精神科産業医協会」設立
~ 4月5日 品川にて設立総会開催 ~
職場におけるメンタルヘルスの重要性の高まりや、労働安全衛生法改正による2015年12月からの「ストレスチェック制度」義務化を受け、国内の代表的な精神科医が結集し、このたび『一般社団法人日本精神科産業医協会』を設立いたしました。当協会の活動は公益社団法人日本医師会にも賛同いただいており、同会副会長である今村 聡先生(産業保健担当)の理事就任も決定。2015年4月5日(日)には、東京 品川にて、設立総会を開催いたします。
■設立の背景
職場における「メンタルヘルス」の重要性の高まりが叫ばれて久しい昨今。厚生労働省は2014年6月、「2013年度の精神障害の労災請求件数は1,409件で、過去最多となった」と発表しています。公益財団法人日本生産性本部 メンタル・ヘルス研究所の調査(2014年11月発表)でも、上場企業の約3割が「最近3年間における“心の病”が“増加傾向”」と回答しており、もはや「メンタルヘルス」は個人だけの問題ではなく、企業としても対策を講じる必要があることに疑いの余地はありません。
そのような中、労働安全衛生法の改正により、2015年12月から「ストレスチェック制度」が義務化されます。「ストレスチェック制度」とは、「企業が常時使用する労働者に対して、医師や保健師などによって実施される、心理的な負担の程度を把握するための検査」です。
メンタル・ヘルス研究所が行った同調査によると、「ストレスチェック制度」義務化の認知度は約9割であるのに対し、すでに実施を開始している企業は約2割であるということがわかっています。この状態には、現在の産業医の概念が「健康管理」にとどまっていることや、相談先や依頼先がわからないことが大きく関わっています。
そこで、職場において産業医としての機能を果たす精神科医を「精神科産業医」として位置づけ、その概念を確立し社会に示すと同時に、労働者、企業、社会に役立つ存在として成長させることが重要であると考え、国内の代表的な精神科医が結集して『一般社団法人日本精神科産業医協会』を設立いたしました。
<データ出典>
・厚生労働省 平成25年度「脳・心臓疾患と精神障害の労災補償状況」
・公益財団法人日本生産性本部 メンタル・ヘルス研究所 第7回『メンタルヘルスの取り組み』に関する企業アンケート調査
■『一般社団法人日本精神科産業医協会』活動内容
(1) 精神科産業医としての技量と経験をそなえた精神科医を認定会員として認定し、そのリストを企業、社会に公表する。
(2) 精神科産業医のニーズがある企業においては、賛助会員として入会していただき、下記のサービスを提供する。
・協会として精神科産業医の紹介など企業のメンタルヘルス体制作りを支援する。
・全国的な精神科産業医の体制作りを希望する企業においては、協会として各地域における精神科産業医の紹介などその体制作りを支援する。
・診察、面接等の必要が生じた場合には、当協会所属の認定精神科産業医が協力をする。
・賛助会員限定の職場メンタルヘルス研修会、懇親会を開催する。
(3) 在野の産業医、産業保健専門職の方々と協力、連携して、本領域の問題解決に積極的に取り組んでいく。
(4) 会員間においては、労働者、企業それぞれに有効な活動を提供するための知識とスキルの研修、研鑽に励む。
■『一般社団法人日本精神科産業医協会』設立総会
開催日時:2015年4月5日(日)13:00~16:00
会場 :TKPガーデンシティ品川「ダリア」
(東京都港区高輪3丁目13-3 SHINAGAWA GOOS)
参加費 :無料(懇親会出席の場合4,000円)
<プログラム>
(1) 代表理事挨拶
(2) 来賓挨拶(泉厚生労働省労働衛生課長、日本医師会代表 ほか)
(3) 役員紹介(顧問、代表理事、理事)
(4) 記念講演(泉厚生労働省労働衛生課長)
「ストレスチェック制度の目的と精神科産業医への期待」仮題
(5) 記念シンポジウム
テーマ:「ストレスチェック制度を有効活用するために
~課題とその解決方向~」
シンポジスト:大企業代表、中小企業代表、産業医代表 など
(6) 会員限定会議(運営方針の協議)
(7) 懇親会
■団体概要
法人名: 一般社団法人日本精神科産業医協会
所在地: 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟28階
代表者: 黒木 宣夫/渡辺 洋一郎
設立 : 2014年12月1日
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(一般社団法人日本精神科産業医協会 http://www.jaohp.or.jp/ /3月30日発表・同協会プレスリリースより転載)