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ニュース
社会 行政・法律
掲載日:2014/10/01

「職業能力開発の今後の在り方に関する研究会」の報告書を公表(厚生労働省)

厚生労働省の「職業能力開発の今後の在り方に関する研究会」(座長 今野浩一郎 学習院大学経済学部教授)は、このほど、職業能力開発の今後の在り方について報告書を取りまとめましたので、公表します。

この研究会では、今後の職業能力開発の在り方について幅広く検討するため、平成26年6月から議論を重ねてきました。厚生労働省としては、今後、この報告書を基に、労働政策審議会職業能力開発分科会においてさらなる検討を行う予定です。


【報告書のポイント】

1 職業能力開発の現状・課題

・ 我が国を持続的な成長軌道に乗せるためには、若者をはじめとした人材力の強化が不可欠

・ 産業構造の変化、技術革新、顧客ニーズの変化等が進み、職業能力開発の必要性が高まっているが、職業訓練にかける費用・時間等は減少傾向

また、職業人生が長期化し、働き方が多様化する中、職業訓練に対する投資の不確実性の増大、予算や時間的な制約により、職業訓練の実施・提供が不十分

・ このため、人材の最適配置を図り、その能力を最大限いかしていけるよう、職業訓練や職業能力評価制度等の労働市場インフラの整備が必要

 

2 今後の職業能力開発に対する観点

・ 若年層を中心に増加している非正規雇用労働者、育児等でキャリアブランクがある女性、中小企業に雇用されている者等に対しての重点的な支援

・ 産業構造の変化、IT化等技術革新、国際化の進展等に対応した、職業訓練の計画、ノウハウの蓄積、訓練提供機関の育成

・ 職業人生の長期化・多様化に合わせ、若年期から中高年齢期までにおける職業能力開発の強化


 3  具体的な取組

(1)職業能力評価制度の構築

・ 業種・職種をまたぐ円滑な労働移動や客観的な能力評価等を促進するため、技能検定制度の安定的運用、産業活動の変化等に即応した職種・作業の追加や若者等への積極的活用

・ 既存の国家資格、技能検定ではカバーできていない対人サービス分野等を重点に、外部労働市場でも活用が可能な新たな職業能力評価制度の構築


(2)職業人生を通じた個人主導のキャリア形成支援 

・ 労働市場インフラとしてキャリア・コンサルティング機能の整備のためのキャリア・コンサルタントの養成の促進及びその役割の明確化、質の担保・向上

・ 職場の管理者等にキャリア形成支援のマインドや基礎的な知識・スキルを付与させる等の取組の実施

・ ジョブ・カードの見直しを踏まえた同制度の着実な普及・促進

 

(3)産業界のニーズや職業訓練の効果を踏まえた職業訓練の推進

・ 国、都道府県、訓練実施機関、産業界等の関係者が連携し、産業ニーズや地方の創生の観点からの職業訓練の推進

・ 若者、女性や就業困難者等、対象者の多様化に応じた職業訓練コースの開発やノウハウの蓄積

・ 職業訓練の効果の把握・検証の取組の強化

・ 民間教育訓練機関の育成、質の担保・向上

・ 企業内の人材育成をより効果的に促進するための支援

 

(4)若者に対する職業的自立・職業能力開発のための支援の強化

・ 地域若者サポートステーションの就労支援としての機能強化及び就労後の定着支援やキャリアアップのための支援

・ 若者に対する、キャリア・コンサルティングやジョブ・カードの効果的な活用及びものづくり分野の魅力の発信の強化

・ 企業実習と組み合わせた職業訓練等、若者の特性等に応じた職業訓練機会の充実等

・ 企業・行政・地域が協働し、職業人生の最初の3年間重点的に職業訓練を実施するなど、社会全体で若者を育てる環境整備

 
■資料「職業能力開発の今後の在り方に関する研究会」報告書(PDF:425KB)  

◆ 詳しくはこちらをご覧ください。

(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp// 9月30日発表・報道発表より転載)

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