労働政策審議会、
継続雇用者を限定する仕組みの廃止などの方針を了承(厚生労働省)
~「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」~
厚生労働省の労働政策審議会(会長 諏訪 康雄 法政大学大学院教授)は、諮問を受けていた「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」について、「おおむね妥当」とした雇用対策基本問題部会報告を了承し、本日、別添のとおり、小宮山洋子厚生労働大臣に答申しました。
現在の年金制度に基づき、公的年金の報酬比例部分の支給開始年齢は、平成25年度から段階的に65歳まで引き上げられることになっています。これを受けて同審議会は、雇用と年金を確実に接続させ、定年後無年金・無収入となってしまう人が出るのを防ぐため、本年1月6日に「今後の高年齢者雇用対策について」を厚生労働大臣に建議しました。今回の法律案要綱は、厚生労働大臣がこの建議に基づき2月16日に同審議会に諮問していたもので、継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止などを内容としています。
答申を踏まえ、厚生労働省では開会中の通常国会に改正法案を提出する予定です。
【 法律案要綱のポイント 】
1.継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みの廃止
継続雇用制度の対象となる高年齢者を、事業主が労使協定で定める基準によって限定できる仕組みを廃止する。
2.継続雇用制度の対象者が雇用される企業の範囲の拡大
継続雇用制度の対象となる高年齢者が雇用される企業の範囲を、グループ企業にまで拡大する仕組みを設ける。
3.義務違反の企業に対する公表規定の導入
高年齢者雇用確保措置義務に関する勧告に従わない企業名を公表する規定を設ける。
4.「高年齢者等職業安定対策基本方針」の見直し
雇用機会の増大の目標の対象となる高年齢者を65歳以上にまで拡大する。
○ (別添)労働政策審議会答申(PDF:KB)
○ 「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律案要綱」(諮問文)(PDF:KB)
◆ 詳しくはこちらをご覧下さい。
(厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ /2月23日発表・報道発表より転載)