産業能率大学、営業担当者編
「営業部門の教育に関する調査」を実施
学校法人産業能率大学は、営業職に就いて5年以内の営業担当者を対象に、営業部門の教育の状況や、営業の仕事で重要だと思う能力、営業を続けたいかなどを尋ねた調査を実施しました。本学では同趣旨で営業マネジャーにも調査しており、その調査結果はすでに発表しています。
【 結果概要 】
■ 2人に1人が営業の仕事を“やめたい”
営業職に就いて5年以内の営業担当者に対して、営業の仕事を続けたいかどうかを聞いたところ、「続けたくない」が約半数の47%に達していました。自由記述による理由では、続けたくない人は「不景気で売れない」「利益達成のノルマが厳しい」などノルマや競争に対するストレスが多く挙げられています。一方、続けたい理由では、「成果に伴う評価を受けられる」「うまくいったときに達成感がある」などが目立っていました。
営業目標(ノルマ)や社内外の競争など10項目を挙げて「ストレスと感じるか」、「楽しいと感じるか」を二択で聞きました。営業目標はストレスが約8割に達していました。社内競争はストレスが約70%、一方、競合との競争はやや下がって約63%でした。顧客との関係に関する項目は、おおよそ半々でした。「楽しいと感じる」が多いのは、専門的な知識・情報の習得。自社商品の知識・情報の習得や営業スキルの習得も55%を超えています。
■ モチベーションアップに有効なのは?
営業を続けたいかどうかを尋ねた結果を、さまざまな層別に確認しました。適切なOJTを受けている人は「営業を続けたい」とする割合が多い結果が出ています。月並みではありますが、信頼できる先輩・上司が社内にいると、ストレスの軽減につながると考えられます。適切なOJTを実施できるOJTリーダーの養成が欠かせません。
営業方針別や営業活動別に確認したところ、利益重視や組織営業の層は、「続けたい」が6割超。利益を生み出すための創意工夫がやりがいにつながっているのかもしれません。また、組織的な営業活動であれば、営業担当者は“孤立”しにくいと考えられます。
■ 自分には営業に重要な能力が不足している
営業の仕事で重要だと思う能力を尋ねたところ、「営業トーク」が39%でトップ。これに「行動力」(37%)、「外見」(34%)が続いていました。自分に不足していると思う能力でも、「営業トーク」がトップで40%。これに「商談のテクニック」(33%)、「説得・交渉力」(31%)が続いており、商談の場で必要とされる能力やスキルに自信がないようです。
一方、営業マネジャーを対象にした調査では、営業トークよりも「説得・交渉力」のようなよりクロージングに近いもの、あるいは「発想・想像力」や「企画立案能力」など提案に向けた柔軟な思考力が重視されており、営業トークはあまり重要視されていませんでした。顧客と対峙する営業担当者と、経験豊富で客観的な立場の営業マネジャーで意識の違いもあるようです。
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学校法人産業能率大学 http://www.sanno.ac.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・12月21日