インテリジェンス運営、「DODA」調べ
2009年4月─6月 転職求人倍率
インテリジェンス(東京都千代田区、高橋広敏・代表取締役 社長執行役員)が運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、転職支援サービス登録の個人求職者と、法人企業の求人数をもとに算出した「転職求人倍率」を発表しております。「転職求人倍率」は、大都市圏のホワイトカラー層を中心とした転職マーケットにおける需給バランスを表すものです。2009年4月から6月の結果がまとまりましたので、お知らせいたします。
※ 職種別の求人倍率、その他詳細の解説は、DODAサービスサイトにて公開しております。
http://saiyo.inte.co.jp/column/report_200907.html
調査対象となる個人求職者の職種、最終学歴、年齢区分など属性データは「登録者(転職希望者)情報」をご確認ください。
※ 各業種カテゴリーの詳細は、DODAサイトにてご確認ください。
http://doda.jp/other/entryhelp/008.html
【 結果概要 】
■ 【全体の動向】―5月、6月と、2ヵ月連続の改善傾向
2009年6月の求人倍率は、0.70倍となり、5月の0.69倍より0.01ポイント改善しています。2009年以降、顕著な悪化傾向をみせていましたが、5月、6月と2ヵ月連続、わずかながら数値が改善しています。
数値改善の背景は、2009年1月以降減少し続けていた求人数が5月、6月と下げ止まりの傾向を見せ始めたことに起因しており、月間の新規求人数は、4月から6月にかけて3割程度の増加となっています。ただ現段階では転職市場が回復したとまではいえる状況にはありません。
■ 【業種別動向】―「メディカル」の求人倍率3.18倍 求職者側の売り手市場が続く
6月の業種別の求人倍率を見ると、「メディカル」が3.18倍と最も高く、次いで「IT/通信/インターネット」(1.00倍)、「金融」(0.79倍)となりました。特に、医薬品メーカー、医療機器、病院・調剤薬局などを含む「メディカル」の求人倍率は突出して高く、この市況下にも求職者側売り手市場が続いています。
昨年末から2009年4月にかけて、ほとんどの業種で求人倍率が悪化を続けていましたが、5月は「IT/通信/インターネット」「金融」「メーカー」以外、6月は「金融」「メーカー」「サービス」以外で、前月比の数値が改善しています。
■ 【6月の結果から】― 一部で100名規模の大型採用が再開
金融危機以降、減少の一途をたどっていた中途採用数ですが、ここに来て下げ止まりが見られ始めました。電機・自動車メーカーなどの製造業や、銀行・証券・ファンドなどの金融業は未だ求人数の増加傾向は見られないものの、インターネット、医療、消費財メーカー、小売業、外食などの業種では求人数減少の下げ止まり、もしくは増加傾向が見られます。一部の企業では、ここ半年間、ほとんど見られなかった50名〜100名といった大型採用に乗り出しています。中途採用数の減少に歯止めがかかり始めた背景は大きく2つ。1つは、競合企業や大手企業から流出した人材の獲得を狙った戦略的な採用。もう1つは、社内の人材配置転換や人員削減に伴い発生した新たな採用ニーズです。
転職希望者側の売り手市場が続くメディカル業界の求人が堅調な背景は、業界自体、景気の影響を受けにくい上、今年は大手製薬メーカーから相次いで新薬がリリースされるため、これに伴う人材需要が高まっていることが影響しています。さらに、薬事法の改正に伴い、ドラッグストアや調剤薬局での薬剤師、登録販売者の求人ニーズも増加しており、メディカル業界の求人倍率は、今後、より高まることが予想されます。(キャリアコンサルタント 大浦 征也)
【 参考:「転職求人倍率」の定義 】
「転職求人倍率」は、DODA転職支援サービス登録者1名に対して、寄せられる中途採用の求人が何件あるかを算出した数値。算出式は以下の通りです。
[ DODA転職支援サービスに寄せられた有効求人数(採用予定人員) ÷ 転職支援サービスに登録している転職希望者数 ]
求人数:
前月からの繰越求人数(採用予定人員)と、当月中に新たに登録された新規求人数(採用予定人員)を合算した有効求人数で算出。
※ 本リリースの詳細はこちらをご覧下さい。
インテリジェンス http://www.inte.co.jp /同社プレスリリースより抜粋・7月28日