クレイア・コンサルティング、社員1,000人の意識調査
『不況期に危機感の乏しい正規社員たち』
組織・人事コンサルティングサービスを提供するクレイア・コンサルティング(東京都港区、草間徹・代表取締役)は、現在の職場の士気や社員のモチベーションの状況を探るべく、全国の民間企業に勤める社員(非正規社員を含む)1,000人を対象に、「雇用不安とワークモチベーションに関する意識調査」を実施しました。その分析結果をご報告いたします。
【 調査結果 】
■ 正規社員の雇用に対する危機感は希薄である
今回のアンケートでは、「会社の安定性に不安を感じない」と回答している社員は19%にとどまり、大部分の社員が先行きへの漠然とした不安を感じていると言える。それにも関わらず、雇用への脅威を感じている正規社員は、22.6%と低く、自分自身に被害が及ぶと考えている正規社員は、少ない。一方、非正規社員の50%が、リストラの対象となることへ不安を感じている。
■ 多くの社員は「あきらめ感」を抱いている
この不況下において、「(1)会社の目標を達成できなくても仕方がない」、「(2)自分の力で職場や会社を良くすることは難しい」と答えている社員((1)37.7%、(2)51.3%)が、そうでないと答えた社員((1)18.4%、(2)19.7%)を大幅に上回り、社員の間に「あきらめ感」が蔓延している様子が伺える。また、今回の不況は、急激な市場環境の変化によるものであり、経営層から一般社員にいたるまで、会社全体が被害者意識に陥っており、他律的意識におおわれ始めていることが想定される。
このような状況が続けば、仕事への自発性、積極性はさらに失われ、不況期を乗り切ったとしても、今後の景気回復期に沈滞した組織ムードから脱し切れない企業が出てくることが危惧される。
■ 逆境期に強い組織は、「経営理念や目標が明確」で、「社員の協力関係が強固」
経営理念や目標が明確でない会社では、73%の社員が「あきらめ感」を持ち、74.9%の社員が「会社不信」、53.1%の社員が「逃げ腰」の意識を抱いている。一方、理念や目標が明確な会社では、「あきらめ感」を持つ社員は35.1%、「会社不信」の社員は7.6%、「逃げ腰」の社員は26.7%となった。
社員の無用な不安を取り除き、将来への見通しを高めるには、この不景気をどのように捉え、乗り越えようとしているのか、という会社の考えや戦略を早いタイミングで示していくことが不可欠と考えられる。
また、社員の協力関係が弱い会社では、82.2%の社員が「あきらめ感」を持ち、76.6%の社員が「会社不信」、51.4%の社員が「逃げ腰」の意識を抱いている。一方、社員の協力関係が強い会社では、「あきらめ感」を持つ社員は30.3%、「会社不信」の社員は10.6%、「逃げ腰」の社員は25.8%となった。
現在のような不況下では、個人一人の努力で、状況を好転させるのは困難であり、チーム一丸となって立ち向かう必要がある。また、社員同士の強固な協力関係は、個人と会社の信頼関係を高め、組織からの離脱を防ぐ効果があると推察される。
これらのことから、組織が向かうべき方向性が明確で、社員間の結束が強力な組織が逆境期には強いと言えるだろう。
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クレイア・コンサルティング http://www.creia.jp/同社プレスリリースより抜粋・4月8日