管理職研修を価値ある「投資」にするためには?
トライアンフ代表、樋口弘和による定期レポートを発表
トライアンフ(東京都渋谷区、樋口弘和・代表取締役)は、当社代表の樋口弘和による定期レポートを発表しました。 < 現在の研修について > 日本での研修は長いこと、「数年に一度の同期同士のコミュニケーション」や「仕事に慣れてそろそろ刺激を…」などイベント的性格が強く、その成果も「そのときはやる気になるがいつの間にか毎日の仕事に押し流されて…」という、誰もが「研修なんてそんなものでしょう」と黙認していた時代が長く続きました。 しかしながらここ3年ほど、企業の教育熱は凄まじいものがあり、業界では「研修バブル」などと言われています。収益の向上や資産圧縮の区切りを背景に、「そろそろ研修でも…」などという日本企業独特の発想もあるようですが、一方でしっかりした考えで自社社員への教育を考える企業も増えてきたように思います。また、人材流動の活性化や労働人口の減少など、人材の育成と定着が企業にとって大きな課題となり、特に管理職研修の必要性・重要性が高まったと言えるでしょう。 < トライアンフが考える管理職研修の目的 > トライアンフは、「やめさせない!マネージャートレーニング」など管理職研修を主力サービスとしていますが、そこには「気づき」と「即効性」という、2つの学びが必要ではないかと考えます。「気づき」とは、毎日やるべきリーダーシップ行動や具体的なコミュニケーションが、「なぜ必要でどのようにやるべきなのか」という本来のタスクを改めて考え、深く理解することです。「即効性」とは、毎日のマネジメント業務にすぐに活かせる、という意味です。これは贅沢なことですが、多忙な管理職が1日以上ミッションを離れて学ぶほど価値のある研修、つまり「投資」としての管理職研修はそうあるべきだと強く思います。 < マネジメントの悩み > 管理職に一番多い悩みが、「部下のモチベーションを維持・向上させるためのコミュニケーションはどうやったら良いのだろう」ということでしょう。本屋に行き、色々なノウハウ本を手にして、そこで紹介された表面的なテクニックに走ってしまう方も多いと聞きます。 この点、私はとてもシンプルに考えます。 コミュニケーション(=面談)とは、自分を捨てて、100%相手の立場になり、その上で話をしっかり聴き、アドバイスすることである、と考えます。英語でこれをよく「It is your time.」と表現します。言葉にすればなんてことはないこの行動が、多くの管理職にはなかなかできません。私たちは、基本的にお互いの意思を、面談形式で言葉を通じて相手に伝えることがそれほど得意ではなく、また、遠慮や配慮、察し、感じあう日本の文化がこれを邪魔するのかもしれません。さらに、多くの管理職は本当に多忙です。そして部下の話を聴き、いっしょに考える心のゆとりのない方が圧倒的に多いのです。結果「聴いているふり」が横行します。頭の中は自分の仕事でいっぱい、真剣にアドバイスをする余裕はありません。 < 部下の育成に繋がるコミュニケーションとは > なぜ自分の時間を犠牲にして、相手の立場になって話を聴くべきなのか、それをどう実行したらよいのかをしっかりと学んでいただくのが研修なのですが、構成そのものはとてもシンプルです。また、毎月、できれば毎週の面談の回数と品質が一番重要であり、それがモチベーション向上につながることを理解していただきます。 < ポイント > 従来のような、1年に一度の目標設定や評価面接はもう意味をなさないような大変化の時代です。仕事には賞味期限があり、自己成長をモチベーションのよりどころとする優秀な若手を育成するには、このシンプルなPDCAサイクルをまわし続け、そこから派生するいろんな問題をマネジメントチームが考え続けるしかないのです。 トライアンフは、今後とも、研修が「投資としての人材開発」として認識され、研修の投資効果が事業の成功に貢献するような、よりレベルの高い研修を提供できるよう全力を尽くします。 【 樋口 弘和プロフィール 】 株式会社トライアンフ 代表取締役 1958年生まれ。早稲田大学卒業後、横河ヒューレットパッカード(現 日本ヒューレットパッカード)に入社。以後、20年近くにわたり人事部門に在籍し、採用、人事制度の設計・運用に一貫して携わる。1998年にトライアンフ設立。延べ一万人以上もの面接を行ってきた人事のプロ。自らも中小企業の経営者として採用、定着、育成に関して日々実践を重ねている。講演、雑誌寄稿多数。著書に「やめさせない採用!かまってほしい若者たち」(講談社)など。 ■ ブログ: http://higuchi.triumph98.net/ (トライアンフ http://www.triumph98.com/ /同社プレスリリースより抜粋・9月5日) |