クレイア・コンサルティング、若手社員1,000人の意識調査を実施
『自分の能力を知りたがる若者たち』
組織・人事コンサルティングサービスを提供するクレイア・コンサルティング(東京都港区、草間徹・代表取締役)は、三大都市圏の民間企業に勤める若手社員1,000人に対し、「若手ビジネスパーソン向け意識調査」を実施し、その結果を分析しましたので、ご報告いたします。 【 まとめ 】 (1) 9 割近くの若手社員が、自分の実力を知ることで成長したいと思っている。その一方で、若手社員にとって頼りになると思える上司は少ない状況にある。 ・ 「若手は、自分の能力を知りたい」 が 「上司は部下の能力を細かく把握していない」 ・ 「若手は、具体的な指導を受けたい」 が 「上司は具体的な指導をしてくれない」 ・ 「厳しく指導された若手は成長している」 が 「厳しく指導してくれる上司は少ない」 (2) 自分の実力を知っている若手社員は、そうでない若手社員に比べ、「自律性」「成長度」「上司からの信頼」「モチベーション」「自信」の全項目において、2倍以上の差で高い状態にある。 (3) 人材アセスメントなど、客観的に自分の実力を測定できる仕組みが若手社員の成長に寄与している。 【 調査背景 】 企業にとって若手社員の活用は大きな経営課題の1つと言えます。一方で、最近の若手社員は、社会に出るまで困難な状況を乗り越えてきた経験が少なく、小さな失敗で挫折してしまうといった脆さを持っています。また、若手を指導する上司たちも、出来るだけ欠点や厳しいことを言わず強みを褒める指導が望ましいと教え込まれています。更に、組織のフラット化や成果主義人事の浸透の中で、上司や先輩が若手に対して仕事の仕方を教えることや、不足点を指摘する機会も減ってきています。 「今後企業はどのようにして若手社員を戦力化していくべきか」 この経営課題に対する解決策の方向性を探るべく、この度、企業で働く若手社員1,000人を対象に、人材育成に関する意識調査を実施いたしました。尚、本調査の詳細な分析レポートは、2008年10月17日開催予定の弊社主催セミナー「自覚を若手育成に活かす」にご参加いただいた方々に無償でお配りする予定です。 【 調査結果 】 ■ 若手は自分の欠点を知りたがっている 約90%の若手社員は、「より高いレベルの仕事をするためには、自分の強み弱みを客観的に把握する必要がある。」と認識しており、大半の若手社員が自分の能力を知りたがっており、成長を求めている。 ■ 自分の能力を正しく認識(自己認識)することが、若手の成長を高める 自分の能力の強み弱みを的確に把握している若手社員は、そうでない若手社員に比べ、「自律性」「成長度」「上司からの信頼」「モチベーション」「自信」の項目で2倍以上もポイントが高かった。 このことより自分の能力を正しく認識することは、仕事のパフォーマンスのみならず、メンタル面においても若手社員に良い影響を与えるものであることが推察できる。 ■ 自己認識の醸成には上司の指導が不可欠 「上司は、部下の能力の強み・弱みを的確に把握している」と感じている若手社員とそうでない若手社員では、「自分自身の強い能力、弱い能力を的確に認識している」との回答に約30ポイントの開きがあり、上司の指導が適切に行なわれると、若手は自分の強みや弱みを確実に認識するようになることが分かった。 ■ 上司に対する若手の意識は 「欠点を言われるのは嫌だが、自分のことは知りたい」 「上司から厳しく指導された経験が、結果的に自己成長に結びついている」と回答した若手社員は、約60%にのぼる。しかし、実際、上司から厳しく指導されたいと考えている若手社員は、約20%しかいなかった。 このことより若手社員は、自分のことを常に知りたいと思っており、そのために上司からの具体的な指導を受けたいと思っている。上司から厳しい指導を受けることが将来の自己成長に役立つことも認識している。しかし、上司から欠点を指摘され、厳しく指導されることは出来るだけ避けたいと思っていることが推察できる。 ■ 若手社員にとって頼りになると思える上司は少ない 約75%の若手社員は、「自分の考えや行動に誤りがあれば、上司から具体的な指導を受けたい」と思っている。しかし、「上司が部下の能力の強み弱みを的確に把握している」と回答している若手社員は、約30%しかおらず、大半の上司は、部下の強み弱みを的確に把握できていないことが推察できる。また、「上司は、方向性を指示するだけでなく、誤りや改めるべき点について具体的な指摘をしてくれる。」と回答している若手社員は約35%に留まっており、多くの若手社員は、上司から具体的な指導を受けたいと思っているが、誤りや改めるべき点について具体的な指摘をしてくれる上司は限られていると感じている。更に、社内で、厳しく指導してくれる人がいると感じている若手社員は、約20%に留まり、的確な指導が行える上司が不足していることが推察できる。 上記より、若手社員は上司から具体的な指導を受けることを望んでいるが、実際には上司の指導がうまく機能しているとは言えない状況にあることが推察できる。 ■ アセスメントを効果的に組み合わせることが自己認識の醸成に有効 「人材アセスメントが行われている」職場環境で働いている若手社員とそうではない若手社員では、「自分自身の強い能力、弱い能力を的確に認識している」との回答に、約30ポイントもの開きがあった。同様に「人材アセスメントが行われている」職場環境で働いている若手社員とそうではない若手社員では、「自分は、日々成長していると思う」との回答に、約30ポイントの開きが見られた。 このことより、アセスメントなど客観的に自分の能力の強み弱みを測定できる仕組みの存在が、若手社員の自己認識を高め、成長に結びついていると推察できる。 【 調査概要 】 ■ 調査期間: 2008年8月9日〜10日 ■ 調査方法: インターネットによる調査 ■ 対象者: 三大都市圏の民間企業に勤める若手社員1,000人 【 調査結果の詳細なご報告 】 今回のアンケート調査の詳細な分析結果は、来る10月17日(金)に予定している弊社主催セミナー「自覚を若手育成に活かす」の中でご説明いたします。本セミナーでは、企業の人事担当者、人材開発担当者の方々を集め、上記アンケート調査の解説に加え、若手社員の戦力化に向けた提言を実施させていただく予定です。また、他社に先駆けて若手社員の戦力化に取り組んでいる企業の人事担当責任者をお招きし、具体的な取組み施策についてご紹介いただく予定です。詳細はこちらをご覧下さい。 (クレイア・コンサルティング http://www.creia.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・9月2日) |