睡眠習慣とストレスの関係に関する調査
高ストレス者の7割以上が睡眠6時間未満であり、逆に低ストレス者の約7割は6時間以上寝ている
株式会社ドクタートラスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役:高橋雅彦、以下「ドクタートラスト」)のストレスチェック研究所では、ストレスチェックサービスを利用した累計受検者257万人超のデータを活用し、さまざまな分析を行っています。
今回は2023年度にストレスチェックサービスを利用した受検者のうち、「平均睡眠時間」について回答が得られた128,896人のデータをもとに、ストレス度合との関係を調査しました。
調査結果のポイント
・ 高ストレス者の72.3%が平均睡眠時間「6時間未満」
・ 低ストレス者の68.0%が平均睡眠時間「6時間以上」
はじめに
ストレスチェック制度は、従業員のメンタル不調の予防やその気付きを促すこと、また、ストレスが高い人の状況把握やケアを通して職場環境改善に取り組むことを目的として制定され、2015年12月以降、従業員数50名以上の事業場で年1回の実施が義務づけられています。
また、ドクタートラストの提供するストレスチェックサービスでは、ストレスチェックと同時に、生活習慣に関する6つの設問が追加できます。
今回は、生活習慣に関する追加設問のうち「平均睡眠時間」※の回答結果からストレス度合との関係を分析しました。
※ ①5時間未満、②5時間以上6時間未満、③6時間以上7時間未満、④7時間以上9時間未満、⑤9時間以上、の5択形式
ストレスの状況
ドクタートラストのストレスチェックでは、個人のストレス度合を5段階(A~E)で評価しています。A判定はストレスが最も低く、E判定が最も高いとされます。
調査対象者128,896人全体における、ストレス度合の分布です。低ストレス者(A判定)は6.0%、高ストレス者(E判定)は15.2%でした。
以下では、低ストレス者、高ストレス者それぞれについて、平均睡眠時間別の分布をみていきます。
調査結果
本調査対象のうち、高ストレス者と判定された19,579人、低ストレス者と判定された7,752人について、平均睡眠時間別の分布を示したグラフです。高ストレス者の72.3%が平均睡眠時間「6時間未満」と回答しているのに対して、低ストレス者では、68.0%が平均睡眠時間「6時間以上」と回答したことがわかります。
具体的には、平均睡眠時間「5時間未満」と「5時間以上6時間未満」では、いずれも高ストレス者の割合が低ストレス者の割合を上回り、差はそれぞれ23.6ポイント、16.7ポイントでした。一方、平均睡眠時間「6時間以上7時間未満」、「7時間以上9時間未満」、「9時間以上」では、いずれも低ストレス者の割合が高ストレス者の割合を上回り、差はそれぞれ19.6ポイント、20.0ポイント、0.7ポイントでした。
まとめ
今回はストレスの高い人、低い人を対象に、平均睡眠時間の実態を調査しました。高ストレス者は平均睡眠6時間未満、低ストレス者は平均睡眠6時間以上を中心に分布していることがわかりました。少なくとも6時間の睡眠時間を確保することが、ストレスを予防する目安となるかもしれません。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」においても、健康へのリスクを下げるために6時間以上の睡眠が目安として推奨されています。睡眠時間の不足している方は、日々の生活を見直すことが大切です。
調査対象
調査期間:2023年4月1日~2024年3月31日
調査対象:ドクタートラスト・ストレスチェック実施サービス 2023年度契約企業・団体の一部
有効受検者数:128,896人
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(株式会社ドクタートラスト /2月4日発表・同社プレスリリースより転載)