リスキリングの状況や取組に関する調査
68%の企業が助成金を活用してリスキリングを実施。課題は申請の煩雑さ
教育事業を展開するヒューマンアカデミー株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:今堀健治、以下「当社」)は、日本企業のリスキリングの状況や取組について人事・研修担当者300名を対象に調査を実施しました。
【本件のポイント】
・68%の企業が助成金を活用してリスキリングを実施
・助成金を活用する企業の89%が厚生労働省の「人材開発支援助成金」を利用
・85%が助成金申請の負担を感じており、提出書類の煩雑さが主な課題
【背景】
デジタル化の加速で既存の職務に必要なスキルの価値に変化が生じており、企業の競争力維持にはリスキリングを通じた人材育成が重要な課題となっています。この状況を受け、政府や自治体はリスキリングを支援する多様な助成金制度を整備しています。
当社では、企業のリスキリング推進や助成金活用の実態を明らかにすることにより、お客様の状況に最適な人材育成戦略の提案と効果的な助成金活用をサポートし、日本企業における人材のスキル革新と企業価値の向上に貢献します。
【調査結果の概要】
リスキリングに取り組む際の助成金制度の活用状況について調査したところ、68%の企業が助成金を活用してリスキリングに取り組んでおり、そのうち89%が「人材開発支援助成金」を利用していることが分かりました。
一方で、85%の企業が申請時の負担を感じており、提出書類の煩雑さや支給要件の厳しさが主な課題として挙げられます。こうした背景から、多くの企業が研修会社や行政機関、社会保険労務士などの外部支援を活用して申請手続きを行っている実態が明らかになりました。
【調査結果】
1.リスキリングにおける助成金 68%の企業が活用
リスキリングに取り組む際の助成金の利用状況について調査したところ、「利用している」と回答した企業が68%、「利用していない」と回答した企業が32%となりました。
リスキリングに取り組む企業の約7割の企業が助成金を活用しており、国が整備する支援制度が有効に活用されていることがうかがえます。
2.助成金利用企業のうち89%が人材開発支援助成金を利用
助成金を活用している企業のうち、厚生労働省「人材開発支援助成金」を利用していると回答した企業は89%です。
この結果から、約9割の企業がリスキリング支援において本制度を活用しており、政府による支援策が企業に広く浸透していることが明らかになりました。
3.85%の企業が、助成金の申請に負担を感じている 提出書類の煩雑さが最大の障壁
助成金活用における課題として、「申請時の提出書類が多く、煩雑・面倒」が41%で最多となり、続いて「支給要件が厳しい」が39%、「申請を行うための人手が不足」が34%でした。また、「特になし」と回答した企業は15%であることから
85%の企業が助成金を活用するうえで何らかの困難を抱えていることが分かります。特に、申請書類の準備の手間や支給要件の厳しさが助成金活用の大きな課題です。一方で、「要件を満たさず適用外となってしまう」と回答した企業は10%に留まっていることから、申請の手間はかかるものの、制度そのものは多くの企業で利用可能な内容と推察されます。
4.研修会社、厚生労働省、社会保険労務士等専門家から申請サポートを受ける企業はそれぞれ約70%
助成金申請時の相談・サポート先として、「研修・教育関係の民間企業」が71%で最多となり、「厚生労働省・労働局」(69%)、「専門家(社会保険労務士等)」(68%)が続きました。また、「相談していない・サポートを受けていない」と回答した企業は3%という結果でした。
上位3機関がいずれも約70%の利用率を示していることから、企業は複数の支援先に相談している実態が明らかです。また、85%の企業が申請に課題を抱えていることからも、外部支援が申請手続きに不可欠となっていることが分かります。
調査概要
調査方法:Webアンケート
調査期間:2024年12月16日~12月20日の計5日間
対象地域:全国
調査対象者:民間企業に勤める人事・研修担当者
回収件数:300件
回答者が勤務する会社の従業員数:1,000名未満37%、1000名以上63%
ページ数:全14ページ
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(ヒューマンアカデミー株式会社 /1月23日発表・同社プレスリリースより転載)