転職経験者のキャリア形成に関する意識調査
働き方を変えるビジネスデータベースを提供するSansan株式会社は、同社が提供するキャリアプロフィール「Eight」が、全国の20~50代の転職経験者1000名を対象に、「転職経験者のキャリア形成に関する意識調査」を実施したことを発表します。
今回の調査は、ビジネス環境が大きく変化するなか、ビジネスパーソンのキャリア形成に関する意識を明らかにすることを目的に行いました。キャリアアップの一つである「転職」に焦点を当てるために、転職経験者を対象に行いましたが、定期的にキャリアの棚卸しをしているのはわずか2割未満であることや、20代の7割がコロナ禍で以前より転職を考えるようになったと回答するなどの実態が浮き彫りになりました。
<調査結果サマリ>
- 「定期的なキャリアの棚卸し」を実施している転職経験者は2割未満。若い世代では実施している傾向に。
- 転職経験者の約半数は、コロナ禍で以前より転職を考えるようになっており、20代に限っては7割を超える結果に。また現職で勤め続けることを「想定していない」「わからない」と回答した人は約4割。
- 転職経験者の約4割は「自分が持つスキルや経験で今後生き残っていける自信がない」と回答。「わからない」も含めると過半数に上る。
- 転職先の選定が多様化。転職前は「知らなかった」企業への転職が約4割に。
<調査の背景>
近年、終身雇用という考えが徐々に薄らぐなか、長期化する職業人生をより豊かなものにしていくために、ビジネスパーソンが自身のキャリアを主体的に考え、継続的に学び、社内外で通用する人材へと自身の価値を高めていくことが必要になっています。
こうした環境下において、実際にビジネスパーソンがキャリア形成にどのように向き合っているのかを明らかにするために本調査を行いました。調査内では、キャリア形成の手法の一つでもある転職に焦点を当てています。調査結果からビジネスパーソンのキャリア形成に関する意識が明らかになるとともに、ビジネスパーソンに対して企業がどう向き合っていくのかのヒントが見えてきました。
<調査結果の概要>
・「定期的なキャリアの棚卸し」を実施しているのは2割未満。若い世代では実施している傾向に。
これまでのキャリアや実績を振り返り、経歴や保有するスキルなどを明文化・言語化する「キャリアの棚卸し」をしているかどうかを聞いたところ、「定期的にしている(17.1%)」と回答したのは全体の2割未満という結果になりました。世代別に見ると20代から50代にかけて、世代が若くなるほど定期的にキャリアの棚卸しをしている人の割合が多いことが分かります。
次に、なぜキャリアの棚卸しをしているのかを聞いたところ、全体では「自分のスキルなどを見返すため(40.5%)」が最も多く、次いで「自分の採用市場でのニーズを客観的に図るため(39.7%)」という結果でした。
世代別での特徴として、20代は「自分の採用市場でのニーズを客観的に図るため(48.3%)」が最も多く、今の実力を測りたいという姿勢がうかがえました。30代では「キャリアプランを考える参考にするため(39.6%)」が最も多く、より現実的にキャリアプランを考えていく時期を迎えている様子が見受けられる結果となりました。
・「自分が持つスキルや経験で今後生き残っていける自信がない」と転職経験者の約4割が回答。「わからない」も含めると過半数に上る。
キャリア形成を目的に能動的にスキルを身につけたり学ぶ機会を作っているかを聞いたところ、全体の約7割(68.1%)は何かしらの機会を作っていると回答しました。しかしその内訳を見てみると、「必要なときだけ作っている(27.7%)」が最も多く、「定期的に作っている(15.5%)」は2割に満たず、あまり多くないことが分かりました。
一方、年代別では20代の約3割は「定期的に作っている(28.0%)」と回答し、「不定期に作っている(30.8%)」と回答した人を合わせると過半数(58.8%)を超え、他世代と比較して意欲的な姿勢が見受けられました。
ビジネスパーソンを取り巻く環境が著しく変化するなか、自分が持つスキルや経験を生かして、今後生き残っていける自信があるかを聞いたところ、「自信がない(17.5%)」「どちらかというと自信がない(22.0%)」と回答した人の合計が全体の約4割(39.5%)に上りました。
「わからない(14.5%)」という消極的な回答を含むと過半数(54.0%)にもおよび、ビジネスパーソンが自身のスキルや経験に不安を抱えている様子がうかがえました。
・転職先の選定が多様化。転職前は「知らなかった」企業への転職が約4割に。
最後に、直近の転職先は転職前から知っていた企業かを聞いたところ、全体では「企業名、事業内容ともに知っていた(40.7%)」と「知らなかった(40.2%)」がほぼ同じ水準の結果になりました。30代以降は知らなかった企業に転職した割合が最も多く、転職活動を通じた新たな企業との出会いにより、転職を決めている様子がうかがえました。
<調査概要>
調 査 名:転職経験者のキャリア形成に関する意識調査
調査方法:オンライン上でのアンケート調査
調査地域:全国
調査対象:これまでに転職経験のある20~50代のビジネスパーソン1000名(各250名)
調査期間:2022年5月16日~2022年5月18日
調査企画:Sansan株式会社
◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。
(Sansan株式会社 / 6月2日発表・同社プレスリリースより転載)