テンプスタッフ、ポストドクターの就労支援サービスを開始
総合人材サービスのテンプスタッフ(東京都渋谷区、篠原欣子・代表取締役社長)では、
9月10日より、ポストドクター(Post doctor)を対象とした、就労支援サービス事業を開始します。
ポストドクターとは、教授・助教・助手などのポジションを目指しながら3〜5年の期限付きで大学や政府系の研究機関に勤務する博士学位取得者(ドクター)を指します。文部科学省が国の研究開発能力強化を目的に1996年より科学技術基本計画の一部である「ポストドクター等1万人支援計画」を推進し、ポストドクターは、1999年には1万人を突破、2005年は1万5496人(※1)にまで増えています。しかし、助手の新規採用数は、6,000人前後と変わらないため、助手→助教→教授といったポストドクターの本来のキャリアビジョンの実現が困難になりつつあります。
こうした中、ポストドクターの新たなキャリアビジョンとして、現在注目を集めているのが民間企業の研究職への転職です。企業では慢性的に研究者が不足しているため、経験者採用のみならず、研究者の人材紹介・派遣ニーズが拡大しており、ポストドクターも経験者として、民間企業での活躍が見込めます。
しかし企業では、研究職の人材不足を抱えつつも、ポストドクター採用の経験が浅いため、積極的な採用に至らないケースが多く、また一方、ポストドクターも民間企業への就職に関心はあるものの、“探し方がわからない”、“自分のキャリアが通用するかどうか不安”といった悩みを抱えていました。
弊社では、こうしたクライアントニーズ及びポストドクターの新たなキャリアビジョンの実現のために、2006年の設置以来、一貫して研究開発部門や工場、製薬企業の臨床開発部門などへ研究開発職や臨床開発職人材を提供する「バイオ・メディカル事業部」がポストドクターと企業とのマッチングサービスを開始する運びとなりました。
企業とポストドクター、両者ニーズのベストマッチングのため、弊社では、新たにポストドクターの登録時に弊社オリジナルの適正判断テストを実施し、個々人の詳細なプロファイルを作成すると共に、弊社バイオ・メディカル事業部内にポストドクター経験のあるカウンセラーを在籍させ、ポストドクターの包括的な就労支援サービスを実施します。加えて、7月には、名古屋大学と提携し、民間企業への就労意識や意欲が高いポストドクターの円滑な登録を推進します。名古屋大学は、既に2006年から、ノン・リサーチキャリアパス支援事業(※2)を立ち上げ、ポストドクターの就労支援には幅広いノウハウと実績があります。
テンプスタッフは、今後も各大学・大学院との提携を通じ、ポストドクターを初めとした、若手研究者のキャリア育成と雇用の創造に寄与してまいります。
(※1) 文部科学省科学技術政策研究所調べ
(※2) ポストドクターに、研究職以外(ノン・リサーチ)のジャンル<(1)調査・評価、(2)起業・技術移転、(3)知的財産管理、(4)国際協力>へ就職するための支援を行う事業。平成18年開始。
(テンプスタッフ http://www.tempstaff.co.jp/ /同社プレスリリースより抜粋・9月11日)