若手社員の「就職と転職の意識」を調査
経営者の志向とのズレが離職率上昇に影響
人材採用コンサルティングのワイキューブ(東京新宿区、安田佳生・代表取締役)はこのほど、新卒で従業員数200 名以下の企業に就職し、入社3 年以内に転職をしたことがある(もしくは転職を考えたことがある)若手社員400 名を対象に、「就職と転職に関する意識調査」を実施しました。
アンケート結果によると、「仕事や会社に対する不安や悩みがある」が95.5%に上り、その理由の上位は「待遇面が不満足」が70.2%、「キャリアプランが描けない」が45.3%、「一緒に働く人の魅力が不足している」が40.8%、「入社前に思っていた会社・仕事とのギャップが大きい」が31.9%でした。
「就職先を決めた際に重視した」のは、仕事内容(60.2%)や給与など条件面(37.8%)で、社員の人柄(12.2%)や社長(経営者)の人柄(11.0%)などの人材面はあまり重視していないようです。しかし、仕事や会社に対する不安や悩みでは「一緒に働く人の魅力が不足している(40.8%)」があげられたほか、「転職をした(考えた)理由」でも、就職先決定時とのギャップ(給与が低い:60.8%、就業時間が長い:42.5%、仕事内容が合わない:40.2%)に続き、「人間関係が悪い」が32.0%、「社長(経営陣)の方針が合わない」が25.5%など、人材面での問題点があげられています。
とくに社長(経営陣)の方針に関しては、82.0%が「トップ(経営陣)のビジョンや企業理念と自分の志向のズレは転職を考える理由になる」と回答したのに対し、「会社でトップの考えが会社全体に浸透している(いた)と思う」のは21.8%にとどまっています。
さらに、「会社のトップに一番必要だと思う、もしくは求める要素」の上位項目と「自身の会社のトップが持っている要素(もしくは持っていた要素)」を比較すると、「社員を大切にする」:(1)71.2%→(2)25.0%、「人望がある」(1)58.2%→(2)20.8%、「先を読む力がある」(1)56.0%→(2)12.8%、「ビジョンや企業理念が明確であり、それを指し示すことができる」(1)54.5%→(2)12.0%、「決断力、行動力がある」(1)45.5%→(2)28.0%と、明らかなギャップが生じており、経営トップと若手社員との意識のズレが入社3年以内の離職率上昇に大きく影響していることがわかりました。
(ワイキューブ http://www.y-cube.co.jp//同社プレスリリースより抜粋・3月16日)