無期転換ルールの具体的な内容の認知度は、有期契約労働者を雇用している企業等で77.9%~「無期転換ルールへの対応状況等に関する調査」結果:労働政策研究・研修機構
独立行政法人労働政策研究・研修機構は、「無期転換ルールへの対応状況等に関する調査」結果を発表しました。
■調査結果のポイント(一部抜粋)
Ⅰ 企業等に対する調査
<無期転換ルールの具体的な内容を知っている割合は、有期契約労働者を雇用している企業等で 77.9%>
無期転換ルールの具体的な内容を5つ挙げて認知度を尋ねると、「契約期間を通算して5年を超える有期契約労働者から申込みがあった場合には、更新後の契約から、無期転換しなければならない(使用者は承諾したとみなされる)」こと等、いずれかの内容を知っている割合が、現在、有期契約労働者を雇用している企業等で77.9%(全有効回答企業等では63.8%)となった。
<無期転換できる機会を設けている企業等の52.5%が就業規則に規定し、60.8%が有期契約労働者に説明>
有期契約労働者を雇用している企業等(定年後の再雇用者のみを雇用している企業等を除く)で、何らかの形で無期転換できる機会を設けている場合(76.0%)に、これを対象に、無期転換できる機会の規定状況等を尋ねると、就業規則に「規定している」割合は52.5%で、「今後、規定する」割合が24.3%となった。また、無期転換できる機会の内容を有期契約労働者に「説明している」割合は60.8%で、「今後、説明する」割合が23.4%。更に、通算契約期間等の要件を満たした個別の対象者に、無期転換できることを「案内している」割合は48.3%で、「今後、案内する」割合が29.2%となった。
<無期転換ルールに対応する上での課題は「有期労働契約と無期転換後、正社員の間の仕事や働き方、賃金・労働条件のバランスと納得感の醸成」が最多で26.3%>
有期契約労働者を雇用している企業等(定年後の再雇用者のみを雇用している企業等を除く)を対象に、無期転換ルールに対応する上で課題になっていることがあるか尋ねると(複数回答)、割合が高かった順に、①「有期労働契約と無期転換後、正社員の間の仕事や働き方、賃金・労働条件のバランスと納得感の醸成」(26.3%)、②「業務量の変動等に伴う人員数や労働時間、労働条件等の調整」(21.7%)、③「定年のあり方」(19.8%)等が挙がった。
■お問い合わせ先
独立行政法人 労働政策研究・研修機構
調査部長 郡司 正人
調査部次長 新井 栄三
調査部(政策課題)主任調査員補佐 渡辺 木綿子
(電話) 03-5903-6286
◆本リリースの詳細は、こちら(PDF)をご覧ください。
(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 https://www.jil.go.jp/ /9月10日発表・同社プレスリリースより転載)