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ニュース 掲載日:2019/08/20

日本の社外取締役の報酬水準は欧州の一部の国と遜色ないレベル~『日米欧社外取締役報酬比較』 2019年調査結果を発表:ウイリス・タワーズワトソン

世界有数のグローバルカンパニーである ウイリス・タワーズワトソンは、日米英独仏の5カ国における売上高等1兆円以上企業の社外取締役の報酬について調査を実施しました。

《 調査結果 》
社外取締役の総報酬水準
(取締役会議長や筆頭等の役職を有さない社外取締役)

※個人別報酬額の開示情報より集計、日本のみ社外取締役・社外役員の総額開示より一人当たりの平均報酬額を算定して集計

日米欧社外取締役報酬比較(2019年調査結果)
●米国:3,200万円
●英国:1,430万円
●ドイツ:2,340万円
●フランス:940万円
●日本:1,430万円

社外取締役に対して株式報酬を支給する企業の割合
●米国:株式報酬あり 99% / 株式報酬なし 1%
●英国:株式報酬あり 29% / 株式報酬なし 71%
●ドイツ:株式報酬あり 4% / 株式報酬なし 96%
●フランス:株式報酬あり 3% / 株式報酬なし 97%
●日本:株式報酬あり 9% / 株式報酬なし 91%

取締役会議長を務める社外取締役の総報酬水準
※個人別報酬額の開示情報より集計
●米国:5,400万円
●英国:8,630万円
●ドイツ:5,260万円
●フランス:8,270万円

【出 所】
各国開示資料よりウイリス・タワーズワトソンが作成。なお、各国の調査対象は以下のとおり:

米 国: Fortune 500かつS&P 500のうち売上高等1兆円以上の企業137社
英 国: FTSE 100のうち売上高等1兆円以上の企業49社
ドイツ: DAX構成銘柄のうち売上高等1兆円以上の企業25社
フランス: CAC 40のうち売上高等1兆円以上の企業33社
日 本: 時価総額上位100社のうち売上高等1兆円以上の企業77社

※ 米国(Outside Directorを集計)、英国、ドイツ、フランス(それぞれNon-Executive Directorを集計)については、個人別報酬額および報酬の方針の開示情報を分析して集計。取締役会議長や筆頭等の役職を有さない社外取締役については、対象となる全ての個人別報酬額の平均値を算出し、1社につき1サンプルとして中央値を集計。取締役会議長についてはその個人別報酬額の中央値を集計。

※ 日本については、社外取締役報酬の総額開示より一人当たり平均報酬額を算出し、1社につき1サンプルとして中央値を集計(社外取締役としての総額開示の区分がない企業28社については、社外役員の総額開示より一人当たり平均報酬額を算出。)

※ 円換算レートは2018年平均TTM(1ドル=110.43円、1ポンド=147.48円、1ユーロ=130.42円)

《 コメント 》
ウイリス・タワーズワトソン 
コーポレートガバナンス・アドバイザリーグループリーダー  兼
経営者報酬プラクティスリーダー / シニアディレクター 櫛笥隆亮

社外取締役の報酬水準は国際間での差異があまり見られない。日本の社外取締役の報酬水準は、既に欧州の一部の国と遜色ないレベルにあり、大きな水準差異が見られる業務執行役員の報酬水準(2019年8月2日弊社リリース『日米欧CEO報酬比較』参照)とは非常に対照的である。

社外取締役に対する株式報酬の支給については、米国ではほぼ全ての企業に株式報酬が導入されている一方で、欧州では導入事例が限られており、グローバルに統一が見られない。日本においても導入事例が徐々に出始めているが、現状ではまだ一般的とは言えない。

なお、欧米においては、例外なく社外取締役の個人別の報酬開示が行われている。かつ、報酬の方針として取締役会議長、筆頭、各委員会の委員長等の役職に応じた報酬加算額を定めることが一般的であり、報酬額決定のメカニズムも明確に開示されている。結果、同じ社外取締役であっても役職に応じた責任の重さや拘束時間の長さにより個人別の報酬額が異なっており、特に取締役会議長の報酬水準は高額となっていることがわかる。一方、「1億円以上」のみが基準となっている日本では、社外取締役の報酬が個人別に開示されることはない。

コーポレートガバナンスの土台を担う社外取締役の報酬額は、株主等のステークホルダーが直接モニタリングする必然性が高く、極めて高い客観性・透明性が求められる。社外取締役の期待役割に国際間で本質的な差異はないことからすると、日本においても同じレベルの情報開示がなければ、コーポレートガバナンスそのものへの信認が揺らぎかねない。同時に、取締役会議長や各委員会の委員長など、特に重い役割を担う社外取締役には、高い責任意識を持ってもらうべく、公正に報いる必要がある。開示を通じた客観性・透明性の向上は、こうした対応を可能とするインフラにもなるだろう。

 

◆本リリースの詳細は、こちらをご覧ください。

(タワーズワトソン株式会社 https://www.willistowerswatson.com/ /8月15日発表・同社プレスリリースより転載)

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